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PD3.1 EPR 140W USB充電器 5機種比較 AVS互換性問題 爆熱危険

ブログ趣旨から外れたUSB充電器ネタですが、、、

140W PD3.1 EPR 搭載5機種の比較です。

結論
 結論から先に書きますと現時点では Apple 純正品の一択しかないと思います。
 そのうえで、あえて1つあげるなら、UGREEN CD289 140W だけは条件付き用途次第で選択肢に成り得ると思われ、その条件は普段は90W以下で利用しスマホやイヤホンも同時に充電したい場合で短時間だけ140Wという条件なら選択肢に入ると思います。

理由1:
 Apple純正140W充電器は AVS(Adjustable Voltage Supply:15V以上の任意電圧に対応する機能) に対応していますが、同じ機能に対応している他社製品は Anker 717 Charger のみで、他の機種は互換性の点で難が有ります。
※ AVS は PPS と同種の物として理解しておけば良いと思います(厳密には違います)。

理由2:
 Apple純正品は最大負荷で長時間利用し続けても表面温度は最大70℃くらいです、この温度は熱いですが気を付けていれば火傷しませんし、その状態で長時間利用し続けられますが、他の機種は2時間程度で90℃くらいまで温度上昇し、或いは保護回路が作動して充電停止します。爆熱火傷仕様機種(Anker / ADTEC / MATECH)は火傷の危険が高くて筆者的には、お勧めできません、と言うか危険です。何故これでPSE取得できるのか不思議です。 UGREEN は90Wくらいなら長時間70℃以下ですが140W連続ですと1時間前後で70℃超えて保護回路が働いて充電停止しますので火傷の危険は低いですが長時間高負荷だと充電が止まってしまう難点があり、動画の長時間編集などで困るかもしれません。

理由3:
 140Wモデルでは Apple も GaN トランジスタを採用している為、他社製品とサイズ・重量の点で有意な差がありません。唯一有意な差が有ると言える Anker 717 Charger は理由2で書いた通り温度上昇が激しく火傷の危険があり、お勧めできません。Apple 純正品は96Wまではシリコントランジスタでしたが140WではAppleもGaNトランジスタを搭載している為、他社が純正品に勝つ為には価格勝負(但し爆熱火傷仕様もしくは短時間で保護回路作動して充電停止)の方向しかないと思いますが、逆に小型ではなく大きくしてヒートシンクを表面露出させて排熱効率を高め低温長寿命を狙う方向性の品があっても良いと思います。

比較:

① Apple 140W USB-C PowerAdapter
② ADTEC APD-V140AC2-wC24
③ UGREEN Nexode 140W CD289
④ MATECH Sonicharge 140W
⑤ Anker 717 Charger 140W
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目次

双発電脳
Dual Socket The World


目次
  --------メインコンテンツ--------
最新記事
デュアル対応ソケット、マザーボードの一覧表
マザーボードメーカ(ブランド)と国内代理店
マザー固定穴の位置とサイズ(フォームファクタ)
NUMA (デュアルソケットでは必修科目)
デュアルソケット対応電源
デュアルソケット対応CPUクーラー
デュアルソケット対応メモリ
チップセットの冷却
デュアルソケット対応OS (オペレーティングシステム)
10番外編 (一覧表に掲載していないデュアルソケット)
  ---------ブログ分割先---------
- 自作ガジェット研究所(IoT/Raspberry Pi など)
  ----------コラム----------
11:4K特集 EDIDKVM動画編集
12中華マザー(製造元不明の怪しいデュアルソケット)
13Type-C PD 60W 以上の充電器/ACアダプタ
14HDDで自然発生するデータ化けとHDDデータの寿命
15Windows7 の次のOSに付いて考える
16PCをネットに接続しないという選択
17デバイスの帯域
18CPU拡張命令対応状況
19SuperPI 20年の歴史演算性能トレンドライン
20その他、このブログ内でアクセスの多い記事一覧


筆者の自作機
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  ブロックダイヤグラム一覧
魁??漢塾 Dual Socket7
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  4号機(Klamath 233MHz)
  6号機(Tualatin 1.4GHz)、 5号機(Barton 1.4GHz)
  7号機(Foster 1.4GHz)、 9号機(Hammer 1.4GHz)
64Bit ワークステーション
  0A号機(Nocona 3.0GHz/1C)、   11号機(Troy 3.0GHz/1C)
  10号機(Dempsey 3.0GHz/2C)、   15号機#1(SantaRosa 3.0GHz/2C)
  12号機v2(Harpertown 3.0GHz/4C)、 15号機#2(Shanghai 3.1GHz/4C)
  13号機(Westmere-EP 3.06GHz/6C)、 19号機(Lisbon 2.8GHz/6C)
  17号機(IvyBridge-EP 3.0GHz/8C)、 20号機(AbuDhabi @3.0GHz/8M)
  18号機(Broadwell-EP @3.01GHz/16C)、21号機(Naples 3.1GHz/16C)
  22号機(SkyLake-SP 3.0GHz/18C)、  23号機#1(Rome 計画中)
  24号機(IceLake-SP 計画中)、    23号機#2(Milan 計画中)
省電力 サーバ
  12号機(Wolfdale 3.0GHz/2C)、14号機(Sossaman 2.0GHz)
  16号機(Eden-N 1.0GHz)
番外編(シングルソケット):
  Celeron533MHzK6-2+BulldozerIsaiahIIRyzen79
  80386DX-33 + 80387DX-33(改修中)



メインコンテンツ

ソケット形状と対応するマザーボード
下表のソケット形状・ソケット名をクリックorタッチすると、まとめページに移動します(薄いグレーで書いたソケット形状はシングルソケット叉はデュアルソケット未発売です)。最近はアニメその他の動画の多くがCG化している事やスティーブジョブス不在のAppleの事を考えると、ワークステーション分野の市場が活気付いて来たのではないか?と思います。AI囲碁将棋や為替予測やビッグデータ解析、ディープラーニングなど多岐に渡る個人向けHPC的な用途も増えてきたのかもしれません。
(未掲載は追々対応してゆきます、マイナーソケット等は番外編にて)

AMD Intel VIA Spec/Year(※)
A
M
D



Socket SP5
(LGA 6096)

Genoa (5nm)
Bergamo (5nm)
Turin (3nm)
LGA 4677
SapphireRapids(10nm)
Many Core
HBM3 + DDR5
AMX
2022~
Socket SP3
(LGA 4094)

Milan (7nm+)
Rome (7nm)
LGA 4189
IceLake-SP (10nm)
10~64Core
DDR4 6~8ch
AVX512
2017~
LGA 3647
Cascadelake-SP(14nm)
Skylake-SP (14nm)
IE(InnovationEngine)
搭載↑ 非搭載↓
Win11 ↑対応 ↓非対応
Socket SP3
(LGA 4094)

Naples (14nm)
LGA 2011 v3
Broadwell-EP(14nm)
Haswell-EP (22nm)
NCORE(16nm)
HFCBGA (兆芯)
KX-6000 (16nm)
KH-20000 (28nm)
SoC 8C/8T 3GHz
8~32Core
DDR4 4~8ch
AVX2
2014~
nanoBGA2
Kaisheng ZX-C+
IsaiahII (28nm)
Socket G34
(LGA 1974)

AbuDhabi (32nm)
Interlagos (32nm)
LGA 2011
IvyBridge-EP(22nm)
SandyBridge-EP(32nm)
6~16Core
DDR3 4ch
AVX
2010~
Socket C32
(LGA 1207)

Piledriver (32nm)
Bulldozer (32nm)
K10 D1 (45nm)
LGA 1366
Westmere-EP(32nm)
Nehalem-EP (45nm)
nanoBGA2
Isaiah/CNQ (40nm)
4~8Core
DDR3
SSE4.2/SSE4a
2008~
Socket F
(LGA 1207)

K10 C/D (45nm)
K10 B (65nm)
K8 F (90nm)
LGA 771
CoreMA (45nm/65nm)
Dempsey (65nm)
  .
nanoBGA2
Isaiah/CNA (65nm)
2~6Core
DDR2
SSE3->SSE4.1/a
2006~
K9(キャンセル) ME-HECI
↑搭載↓非搭載
Win10 (64bit) ↑対応 ↓非対応
Win8.1(64bit) ↑対応 ↓非対応
Socket 940 (PGA)
K8 (90nm/130nm)
mPGA 604@800
Paxville (90nm)
Irwindale (90nm)
Nocona (90nm)(※)
1~2Core
DDR/DDR2
SSE2 -> SSE3
2003~
Win7 (64bit) ↑対応 ↓非対応
WinXP(64bit) ↑対応 ↓非対応





mPGA 479M
Yonah(Sossaman)
mPGA 479M
nanoBGA2

Esther/C5J (C7)
2Core/2GHz
SSE3
2006~
Win10 (32bit) ↑対応 ↓非対応
Win8.1(32bit) ↑対応 ↓非対応
Socket A (PGA)
Slot A
K7
mPGA 604@533
mPGA 603@400
Netburst
1.4~3GHz
SSE2/3DNow!Pro
2000~
PGA 370
Slot 1 (Pentium!!!)
P6
PGA 370/EBGA368
nanoBGA
Nehemiah/C5P(C3)
450~1400MHz
SSE/E-3DNow!
1999~
Win7 (32bit) ↑対応 ↓非対応
Super Socket 7
Socket7
K6
Slot 1 (PentiumII)
Socket 8
P6
PGA 370/EBGA368
Samuel/C5A
  (Cyrix III/C3)
150~550MHz
MMX/3DNow!
1995~
Socket 7 (3.52V)
Socket 5 (3.52V)

K5
Socket7(2.8V/430HX)
Socket5(3.3V/430NX)
Socket4(5V / 430LX)
P5
Socket7(2.8-3.52V)
Socket5(3.3-3.52V)
WinChipC6 (旧 IDT)
Cyrix6x86 (旧 Cyrix)
60~233MHz
MMX
1993~
WinXP (32bit) ↑対応 ↓非対応
Win2K (32bit) ↑対応 ↓非対応
Socket6(3.3V)/Socket3(3.3&5V)/Socket2(5V/OD)/Socket1(5V)
80486(Am486/i486/Cx486DX)
16~133MHz
x87統合
1989~
WinNT4.0 ↑対応 ↓非対応
SMM / SMI ↑搭載 ↓非搭載
PGA132 + PGA68/LCC68
80386(Am386/i386/Cx486DLC)+ 80387(i387)
12~40MHz
1985~
WinNT3.x ↑対応 ↓非対応
※ mPGA 604@800 のうち Nocona は 32Bit版であってもWindows8以降に対応していません。Irwindale 又は Paxville は32Bit版であれば対応しています。
※ Spec/Yearは概ねの世代感を書いてあり、厳密には異なる事があります。例えば、その世代の後期型は次世代の規格を取り込んでいる事が有ります。また、VIA製品は低消費電力に注力している為、コア数は多くありません。
Socket7 で Windows7 が動くマザーもありますが、システム要件の1GHzを超えるCPUが無い為、上の表では非対応としています。
※ SlotA / Super7 はDual構成のマザーが無いため基本的には私のブログ対象外です。しかしK7やK6はCPUがSMP対応している為、SMP対応したチップセットと板を開発すればデュアル可能なはずです。
※ Socket4(486)/Socket6(486) 以前は自作向けデュアルソケットマザー(SMP)が見当たらない為ブログ対象外ですが、SMPではないデュアルソケットマザーが多々ありますので、詳しくは後述の番外編にて。


デュアルソケットマザーを扱うメーカと国内代理店

2019年4月2日現在取り扱いが有る企業と代理店
 下記は、現時点で実際にデュアルソケットマザーの取り扱いをしている企業と国内正規代理店を筆者が調査し掲載しています。筆者の一押し企業は当然ながらSuperMicr●ですが、プロ仕様故に自作には向かないデザインが多くもあり、気に入ったデザインが無い場合は他社から選択する事になります(最近はSuperというブランドでゲーマー向けにも作っている様でASKが国内代理店をしている様です)。
 SuperMicr / A+ (AMD) / 国内代理店(サンウェイテクノロジ) 
 TyanMiTAC ) / 日本法人(マイタックジャパン)
 ADVANTECH / 日本法人(アドバンテック株式会社)
 ASRock / 国内代理店(Pc4u = ドーフィールドジャパン = ASK)
 ASUS / 国内代理店(マイスペック = ラシスソリューションズ)
 Chassis PLans / 主に軍用マザーを製造販売、国内代理店は無いかもしれない。
 GIGABYTE / 国内代理店(HPCシステムズ株式会社 )
 Intel / 日本法人(インテル株式会社)
 Raptor Computing Systems / 国内代理店

過去にデュアルソケットマザーを製造・販売していた企業
 AMI American Megatrends ( MegaDual )
 AOpenacer ) (foxconnが製造、現在マザー単体売りは無く完成品やOEM)
 ECSD6VAA 他 )
 EVGASR-2 / SR-X
 Fujitsu Siemens (現:Fujitsu Technology Solutions 、現在デュアルは自社製品向けに製造)
 MSI / (デュアルソケットマザーを扱う代理店が無い?)
 FREEWAY ( TwoTop = ユニットコム ) ( FWD-P3C4XD 他)
 Micron ( MTSAM64GZ 自社製SAMURAI64チップセット2基搭載! )
 MICRONICS COMPUTERS (現:DIAMOND MULTIMEDIA) (M54Pe)
 Motorola ( 2011年に分裂し2社体制 ) ( PATX5000 )
 NEXCOM ( NEX6420シリーズ )
 SOYO ( デザイン台湾、製造販売は中国? ) ( D6IBA、他 )
 VIAVT310-DP

過去に存在したデュアルソケットマザー取り扱い企業
 Iwill (現:Flextronics / 旧:Arima) / 国内代理店(現:Aiuto / 旧:RioWorks)
 Q-Lity (CPV4-TD)
 RioWorks ≒ Iwill
 ABITBP6 / UT2K4、他 )
 EPoX ( 終息期に深セン工場がSUPoXとして独立し現存 )( KP6-BS、他 )
 TakenATX586、他 )

 過去にデュアルソケットを扱っていた企業の大半はSlot1/Socket370の時代まででCelelon300AやTualatinなどが最後の企業も多いと思います。それ以降も生き残った企業はPentium4のHyperThreadやCoreDuoなどの2コアで満足し、より難易度の上がったXEONやOpteronのデュアル/マルチソケットを作り続けている企業は逆に成長した所が多い様に思います。
 この中で異色なのはEVGAとIWillでしょうね。EVGAはハイエンドゲーマー向けに特化した様な企業なのでデュアルがゲームでは効果が無い(オーバークロックが出来ない)事を痛感し撤退したのではないかと思います(実際はどうか知りませんが)。IWillはサーバ向けにはBIOSの完成度が今ひとつだった事や、AMDのHyperTransport構想に過剰反応して暴走してしまった事などが原因で消滅した(買収された)のではないかと考えています(実際はどうか知りません)。
 EPoXは台湾の企業でしたが、工場が大陸側にあり、大陸から撤退する際に工場メンバーが本社と対立し、給料未払いを楯に工場を強引に取得、その工場を元にSUPoXを起業したという情報があります。SUPoXの本社は大陸側の深センにある様ですが台湾Wikiによりますと商標権で揉めた?のかもしれず、商標権を持つ台湾EPoX側の債権者と、工場を持つ深センSUPoXに分裂したのかもしれません。
 中国に工場を持つ企業が中国から工場を撤退するのは非常に困難な様で、手続きに1年以上掛かり、かつ、それが完了するまで社長や役員は中国国外への渡航が禁止される様です。これを回避する為に多くの企業が突然夜逃げするらしいのですが、その結果として工場の資産を現地に置き去りにする事になり、EPoX vs SUPoX の様な事態に追い込まれるのだと思います。中国撤退の手続きに際して最初に言われる事が、本国に有る資産を売却して中国工場が持つ全ての負債を返済してから株を中国の企業に譲渡しなさいと言われる様です。それが達成出来るまで社長や役員は中国国外への渡航が禁止されますので、いわば人質をとって金を払え(しかし工場の資産を売却して清算する事は禁止だ)と恐喝してくるようなもので、気軽に撤退手続きを開始する事が出来ないのです。逆に、中国に工場を展開するには現地の人と株を折半する条件と手続きに二ヵ月あれば完了する様です。しかし、撤退する際に、この現地株主の反対によりなかなか思うように撤退する事が難しい面もある様です。こう考えると中国進出って高リスク低リターンな気がしてきますね。しかし、そんな中にも傑出した中国進出の成功者が稀に居るのでJackpot効果(カジノで大当たりした人を見た時と同じ効果)により自分にも成功の可能性が有ると信じ込ませられてしまうのかもしれません。中国は基本的には共産主義であり、住民には投票権や人権が無く、共産党幹部が住民や企業から搾取して肥える為の国家体制と言われていますが、以前の様に管轄する共産党員に賄賂を払えばなんとかなる時代も終焉し、今は汚職を粛清するという名目で某氏に従わない党員を次々に粛清しているらしいです。


マザーボード固定穴の位置とサイズ(フォームファクタ)
 デュアルソケットマザーをPCケースに組み込もうとすると、マザー固定穴の位置が異なったり、ケースが小さくて(マザーが大きくて)入らない事も多々あります。困ってネット検索しても誤記が多く、正確な穴の位置を記載した資料にはなかなか辿り着けません。
 主にASUSが間違った記載をしている事が多い様に感じますが、SSI-CEBの事をATXと書いたり、或いはSSI-CEBをSSI-EEBと書いたりしている事が多いと思います。SSI-EEBをE-ATXと書いている事も多いと思います。
 ネット情報の多くはATXとの大きさの違いくらいしか判らないですよね?SSI-EEBはE-ATX、SSI-CEBはATXと同じと言われる事が有りますが、実際は穴の位置やサイズが少しだけ異なります。
 そこで、規格書やマニュアル等の一次資料を元にした穴の位置とサイズを調査しました。
 ・穴の位置とサイズ
  E-ATX / EE-ATX
  SSI-CEB / SSI-EEB / SSI-MEB (調査中)
  XL-ATX / HPTX
  Intel W2600CR/S2600IP
  SuperMicro X8DTG-QF/X9DRG-QF/X10DRG-Q
下図はATXを基準に、I/OシールドやPCIスロットの位置を合わせた原寸大の図です。
EE-ATX-FF.png
※今はPNGイメージで原寸大にしていますが、時間があればCADで製図してそのまま機械加工出来る物を作りたいですね・・・


NUMA
 ・NUMAとは何か?
 ・OSにNUMAとして認識されない場合の対処方法
 ・NUMA関連のBIOS/UEFI設定方法(同上)
 ・NUMAでの割り込み処理は、どのコアが担当するか?
 ・NUMAとキャッシュの関係
 ・NUMAのチューニング設定で30%高速化
NUMA-NodeInterleaving.png
 Node Interleving で性能を向上させる為には、メモリ帯域を上回るインターコネクトが必要だが・・・



電源
 デュアルソケットマザーでは 24Pin + 8Pin12V + 8Pin12V 合計3コネクタ 構成が一般的で、ATX電源ではなくEPS電源が使われます。ただし、2019年に規格化された ATX12VO により12V単一電源化の流れが出来始めていると思いますので、今後は ATX12VO 寄りの形に移行してゆく可能性があります。
 ASUSはEPS電源の事を間違ってEATX2.0やEATX12Vとして記載している事が多いので注意が必要です。
 EPS電源は、ATX電源と似ていますがPWR_OK信号のタイミングが少し異なりますので御注意下さい(32bit時代のマザーはATX電源でOKな物が多いです)。サーバ向けベアボーンの場合はリタンダント電源(複数の電源モジュールを搭載し1個壊れても稼動し続ける電源)を搭載している物が多いですが、交換用の予備モジュールは予想外に高額な事がありますので御注意下さい。
 ・PC電源のピンアサイン比較
 ・PC電源の各ピンの機能
 ・PC電源の効率と力率の違い
 ・PC電源の規格を比較
Main-Diff-V2-smb.jpg
PAPFC13.png


CPUクーラー
 無難なのはSuperMicro製のCPUクーラです。LGA2011やLGA1366では一般の普及品が使えるマザーも多いですが、CPUが2個あるのでヒートシンクも2個ですから大き過ぎる物は設置出来ません。また、CPUソケットがナロータイプの場合は対応品を探さねばなりませんし、G34やC32はSuperMicro以外で自作に使えそうな物はNoctua NH-U9DO A3 / NH-U12DO A3しか知りません、爆音低背プロ仕様ならDynatronが出している様です。これら以外は自作市場に流れている物を探すのが困難です。ですがSuperMicroで探せば必ず見付かります。もちろん、それ以外を探したり自分で工夫して大型ヒートシンクの物を流用して静音化したり、或いは水冷化も一つの手ですが、もし私が水冷化するならこんな感じで纏めたいです。


チップセットの冷却
 デュアルソケットマザーでは強力なエアフローを前提としている物が多く、ボード上のチップセットに小型低背のパッシブヒートシンクが一般的で、エアフローが確保されていないと予想外にチップセットが高温に成る事があります。3連オリファン搭載グラボなどからの意図しない撒き散らし送風が冷却に貢献している事もありますが、組み上げたら一番最初に温度モニタを使って各部の温度が高負荷時にも一定して利用温度範囲内に収まっている事を確認しておきましょう。とは言え温度モニタには結構バグがあるので困ってしまいますよね・・・PCケースを密閉した状態で色々な角度から観察できるサーモグラフィーが理想ですが、筆者は放射温度計を使っています。


メモリ
 基本的に、デュアルソケットマザーでは ECC Registerd タイプのメモリを使用します。LGA1366以降はLoad Reduced(LRDIMM)に対応した物も増え、DDR4世代以降は積層タイプの 3DS ECC RDIMM(RDIMMはRegisterd DIMMの略)が利用出来る物も増えていますが、基本は ECC Registerd への対応で、その他に LRDIMM や3DS にも対応可能とするマザーボードが主流です。
 ECC ( Error Check & Correct ) はメモリが自然現象(放射性同位体崩壊、宇宙線、粒子線)やホットキャリアなどの影響でビット反転してデータ化けが発生した際に、誤りを訂正する為の機能で、通常64bit幅を72bit幅に拡張して実装します。BIOS/UEFIでECCでのエラー検知と回復の記録(ログ)が出来る物がありますが、筆者の居住地での経験上は16GBを常用した場合に年3回程度の発生率ですが、設置場所や標高で発生頻度が大きく変わる事が知られています。特に標高が高い所では宇宙線の影響でエラーが多くなる事が知られています。
 Registerd は別名 Bufferd とも言われ、クロックやアドレス信号の増幅と安定化を行う機能です。これにより Unbufferd メモリに比べノイズに強くなる為、より安定して高速で大容量のメモリを搭載出来ますが、バッファを中継する際にレイテンシが少しだけ増えます。LRDIMMはクロックやアドレスに加えてデータも含めた全ての信号をバッファリングしますのでRegisterdメモリよりも更なる安定化と高速大容量化を実現出来ます。
 過去に例外としてLGA771ではFully Bufferedタイプ(DIMM上にシリアル変換チップを搭載し高速大容量を実現したが爆熱と遠大なレイテンシが改善できず廃止)、mPGA603や一部のSlot1/PGA370ではRAMBUS(特許使用料が高過ぎた割りにDDRに比べて性能面であまり優位に立てず廃止)、Socket5/7ではパリティ(エラー検出は出来るが訂正が出来ない為にECCへ移行)が使われた事もありましたが、それ以外は先述の ECC Registerd が基本です。
 外国製の安いPCが販売される前の日本市場ではECC付き(或いはパリティ付き)メモリが一般的でしたが、外国製の安いPCが販売されるに伴い熾烈な価格競争の結果として本来は必要なECCが省かれた廉価版がいつのまにか一般的に成ってしまいました。ECCを搭載しないDRAMメモリは気付かないうちにデータ化けを必ず起こします。宿命とも言えます。メモリの値段を節約し過ぎてECC無しをどうにか使おうとする事はお薦めしません。
 しかし、近い将来にはメモリがCPUに統合されると思いますので、その時はまた状況も変化するでしょう・・・
 現行品のCPUソケットあたりのチャネル数は 6~8チャネル (× 64bit幅) ですが多コア化はチャネル数の増加ペースより速いです。
---定格3GHzの最大コア数を基準にしたリスト---
2チャネル/DDR-400 : 1/2コア@CPUソケット P4/K8
2チャネル/DDR2-800 : 2/4コア@CPUソケット CoreMA/K10
3チャネル/DDR3-1333: 4/6コア@CPUソケット Nehalem-EP/Westmare-EP
4チャネル/DDR3-1866: 8/10コア@CPUソケット Sandy-EP/Ivy-EP
4チャネル/DDR4-2400:10/12コア@CPUソケット Haswell-EP/Broadwell-EP
6チャネル/DDR4-2933:18/28コア@CPUソケット Skylake-SP/Cascadelake-SP
8チャネル/DDR4-3200:16/32コア@CPUソケット Naples/Rome/Milan/IceLake-SP



OS ( オペレーティングシステム )
OS_history-simple6.png
※:研究中や開発中のOS( HAIKU / Hurd / icaros / MINIX3 / Plan9 / PureDarwin / ReactOS / SkyOS / Syllable など)は除いてあります。また、デュアルソケットに到達しないであろうDOS系のクローン( FreeDOS / DR-DOS/OpenDOS など )や、OS-9/OS-9000系のOSも除外しています。
※:この図はWikipediaのUNIX関連ページにあった図を元にデュアルソケットマザー対応OSの系統図概略として編集し直した図です。

 下記にてデュアルソケットマザーに対応しているOSをアルファベット順に掲載しています。
 実用前段階のOSや、教育・研究用OS、開発が終了したOSなどは別枠で掲載しています。

BSD (BSD License / CDDL)
BSDLogo_201510300414428c1.jpg
 ZFS や RAID-Z を使った大容量ストレージサーバとして人気がある FreeNAS / FreeBSD / NetBSD / OpenSolaris(現:OpenIndiana及びillumos) / OpenServer X 等はBSDの流れを汲むオープンソースのUNIXディストリビューションです。
 FreeBSDでのNUMA対応が2005年頃の様ですから、これ以降にFreeBSDから分岐(フォーク)したディストリはNUMA対応しているハズですが、それ以前にBSDから分岐したディストリの中にはNUMA対応していない物も有るかもしれません。
 OpenSolaris(現:OpenIndiana及びillumos)はUNIX SystemVを起源とするBSDとは別系統のOSと言われる事が有りますが、SunOS 4世代までのBSD資産を引き継ぐ必要性などからSystemVとBSDを融合したUNIX SystemV R4 (SVR4)を元にしており、SystemVとBSDの両方の機能と特徴を備えたUNIXディストリビューションです。ライセンスはBSDと異なり独自のCDDL(Common Development and Distribution License)を採用しています。
 OpenServer X は FreeBSD をベースとして後述の商用UNIX SCO OpenServer 6 や UnixWare7 の機能を融合したもので、SCO の既存顧客に対するアップグレードパスを確保したものらしいです。その為、基本的なライセンスはBSDライセンスで提供されていますが、サポートを受けたり、OpenServer固有のアプリを利用するには有料オプションが必要になります。
 ディストリビューションが分岐した事をフォークしたと言いますが、UNIX系のC言語システムプログラマとしての経験があれば直感的に fork() システムコールに由来する細胞分裂的なOSソースコードを含む開発プロジェクトの分岐・分裂である事が容易に想像出来ると思います。
※UNIXとして掲載すべきか迷いましたが、BSDをオープンソースとして掲載し、UNIXを商用OSとして下に掲載しています。

Linux (GPL v2)
Linuxlogo.jpg
 どのディストリビューションでも基本的にはデュアルソケットに対応しているはずですが無難な物はCentOSだと思います=>CentOSは突然の終了報告とともに Rocky Linux に移行しましたが先行き不透明です。デスクトップ向けとしては Ubuntu にも人気がありますがDebian系かつ寿命が5年しかないので筆者は少し苦手です。他に筆者が勧められるのはRHEL(有料)でしたがCentOS終了に伴いシェアダウンが否めない感じです、Fedora(RedHat系の次世代開発向けで安定版を望むなら辞めるべき)あたりで、これらのディストリにはBSDの項で触れたZFSがライセンス問題を克服しながらZFS on Linuxで移植導入されております(がライセンス上の問題で完全な移植ではない様です)。他には、SUSE-SLES(Slackware系の有料版)/OpenSUSE(無料) 辺りでしょうか。
 ここまで掲載したディストリはAreca RAIDコントローラのディストリ専用ドライバが用意されている事から、筆者の自作PCで使う場合も含め確実な導入が望め、また、主にサーバ用途での利用者が多いディストリでもあると思われ、逆に、他のディストリは筆者の利用経験が少ないものや全く使った事が無い物ばかりです。
 端末利用に特化したLinuxとしてはAndroidが最も普及していると思いますが、Androidの亜種としてAndroid-x86Console OSなどがPC用バイナリとして供給されています。筆者も、AndroidをPCで試そうと思いましたが、Androidと同じくGoogleが製作したChromeOSもPC用のLinuxディストリビューションです。どうやらGoogleはWindows10に対抗してか?AndroidとChromeOSを統合する動きがある様ですから、近いうちに自作PCでもAndroidと共通の画面で操作できるPC用のLinuxが普及するかもしれません。
 ゲーム用LinuxとしてSteamOSというUbuntuに近いDebian系ディストリビューションも度々話題に上がりますが、筆者は全く利用した経験がありません。初期のSteamはUbuntuを元にしていた様ですが、ライセンス上の理由でDebianベースに変更した様です。
 これら以外ですと、特殊な事情でCPUに最適化されたバイナリを使ってインストールしたい場合は Gentoo Linux が良さそうです。このブログの読者の方でSocket7でのHD動画再生に成功された方がいらっしゃいましたが、その方は Gentoo Linux を使っていました。

MenuetOS (32Bit版:GPL v2 / 64Bit版:License)
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 初期の32Bit PCを実用化する可能性を秘めたOSで、全てアセンブラかつフルスクラッチで記述された(しかし透過GUIなどを備えた)OSとして注目を集めました。初版0.01が2005年、正式リリースは2015年5月に1.00が登場したばかりの比較的新しいOSです。
 アセンブラで書かれた為、サイズが極端に小さく、BIOS ROM内に格納して瞬間起動できるかもしれませんね?(未検証)
 64Bit版システム要件:ハードウエア互換リスト
 32Bit版システム要件:32Bit版はSMP非対応かも?
  CPU:Pentium 90MHz
  RAM:32MB
  GPU:VESA 2.0
  STG:1.44MB Floppy
  K/M:PS/2 or COM

OS/2 (商用)
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 IBMとMSの共同開発によるOS、途中からIBMがOS/2、MSがWindowsNTへとディストリビューションが別れたような形になりました。現在はIBM自身による個人向け開発及びサポートは終了していますが、eComStationという名称のOEM版(英語版とドイツ語版のみ)が最新ハードへの対応とサポートを継続しています(2015年11月現在)。
  OS/2 2.11 SMP (1994-?):初のマルチプロセッサ対応
  OS/2 Warp 4 (1996-2006):標準でマルチプロセッサ対応
  eCS/1 (2000-?):IBMからOS/2 Warp 4のライセンスを受けたOEM版
  eCS/2 (2010-現在):ACPI対応、JFSへのインストール対応など
  ArcaOS 5.0 (2017-現在):正規ライセンスを得た新たなディストリ
 WindowsNTは元々OS/2 3.0 として開発されていた物を途中からWindowsNTに名称変更したもので、現在出回っているWindowsはOS/2を起源としていますが、MSがこれを公式に認めているか?筆者は知りません。

Red Magic (脳内仮想マシンで起動可能)

マガタ博士が開発した 16Bit マルチユーザ・オペレーティングシステム。
16Bitの日時カウンタが・・・

TRON (商用)
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 TRONは、TRONフォーラムの策定する仕様(及びソースコード)を元にライセンスを受けた企業が特定のハードウエア向けにカスタマイズして販売する形態をとる様です。
 国産OSとしての地位を確立しつつあった1980年代後半、アメリカ合衆国通商代表部が1989年に作成した報告書"National Trade Estimate Report on Foreign Trade Barriers"( ISSN 0898-3887 )にてTRONを貿易障壁と断定し(後に撤回されたが時既に遅し)、これを元に日本政府に対して圧力(具体的にはスーパー301条に基く制裁)やロビー活動(エージェントである孫正義を使った301条を楯にしたTRON排除活動など)を展開し、日本のPC市場からTRONを排除しました。当時、学校教育へのTRON採用が決まり松下製の実機も完成、富士通、日立、三菱などの国内企業がTRON仕様32bit CPU GMICRO/100の開発に成功していましたが、これを事実上の白紙撤回に追い込み、翌年にはDOS/V互換機の日本市場への普及と、それに続くWindows3.1/95で日本のPC市場から和製OSと和製PCを排除し、米国製OSと外国製PCで塗り替えました。
 筆者がざっくりと調べた限りでは、現在(2015/11)、下記の2つのOSがPC/AT互換のデュアルソケットマザーでも起動できそうです(超漢字は実機稼動が可能か?不明です。T-Kernelは後ほど試してみようと思います)が、この他にも自作PCで起動可能なTRON系OSが現存するかもしれません。超漢字で動くワープロ的なソフトは、縦書きの日本語を取り扱う際に非常に使い易いらしいです。
 PMC T-Kernel 2/x86 組み込み機器向けリアルタイムOS。評価キット30日間無料。
 超漢字 VMWare上で稼動するTRON系OS。
 ※TRONに付いてはPCのみでなく携帯電話に付いての記載もしていましたが、ブログ趣旨から外れる為、削除しました。筆者はモバイルには詳しくありませんが、携帯電話向けOSの販売数は、マスコミ報道からの印象としては TRON -> Symbian -> Android/iOS という流れがある様ですが、実際の国内シェア(利用者数・販売数)の正確な統計情報(日本国内のガラケーとスマホを合わせた携帯電話全体でのOS利用者数の推移2000~2015)が欲しいですね。マスコミ報道の多くは、スマホ世界出荷数2.4倍とか、国内スマホシェア一位とか、そういった局所的・断片的な数字のみで、ガラケーとスマホを合算した携帯電話全体のOSシェアに付いて長期スパンで推移を話題にする報道が見当たりません。

UNIX (商用)
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 既に上で書きました BSD ( FreeBSD / NetBSD / OpenBSD ) や OpenSolaris ( OpenIndiana / illumos ) がオープンソースかつ基本的には無料で入手可能なUNIXディストリビューションであるのに対し、こちらでは AT&T UNIX System V を起源とするクローズドソースかつ有料のUNIXディストリビューション ( 但し、PC/AT互換のデュアルソケットマザーで稼働するもの ) を簡単にまとめてみます。買収や統廃合により実情を正確に掴む事はなかなか難しい状況です。

 SUN Solaris2.1(1993-1999) ~ 10(2005-2021)( SunOS 5.1 ~ SunOS 5.10 ):
  Solaris2.1でx86対応と同時にSMP対応をしています。それ以降の多くのバージョンがx86に対応しSolaris10 ( SunOS 5.10 ) 以降はAMD64/EM64TやZFS(ZFS初の実装はSolaris10)にも対応しています。Solaris9は2014年にサポート終了しましたが、Solaris10は2021年までOracleによるサポートが継続する予定です。アップグレードパスとしては後述のOracle Solaris 11があります。

 SCO UNIX + SCO MPX (1994-?) ~ SCO OpenServer5(1995-?)
  マイクロソフト XENIX と AT&T UNIX System V R3 を融合した SCO UNIX と、それに加えて X-Window や TCP/IP を取り込んだ OpenDesktop 、サーバ向け改修した OpenServer3などがあり、当初は標準ではデュアルソケット非対応でしたが1994年に登場したSCO MPXパッケージを追加購入する事でデュアルソケットに対応できた様です。
  後継の OpenServer5 ではSCO MPXパッケージを統合した様で、デュアルソケット対応している様です。サポートとしては2010年にNICドライバの更新版が提供されていますが、今後どうなるか?いつまでサポートされるのか?未調査です。
  アップグレードパスとしては後述のSCO OpenServer 6があります。

 Novell UnixWare 2(1994-?)
  AT&T UNIX System V R4.2MP をベースにした UNIXディストリビューションで、SMPに対応しています。OEM向けの出荷が1994年、エンドユーザ向けの出荷が1995年の様です。当時、圧倒的支持を得ていたPC向けのNetWareとUNIXを融合した製品とも。当時は未だネットに弱かったWindowsなどのOSに対してNOS(ネットワークOS)と言われていました。筆者はMS-DOSとNetWareを組み合わせた業務システムを構築した経験がありますが、それ以降はNovell製品に関わった経験が無く、UnixWareの事はあまり知りません。後にSCOに買収され、現在はXinuosが権利を保持し、アップグレードパスとしては後述のSCO UnixWare7があります。

 SCO UnixWare 7 (1998-?)
  SCOがNovellからUnixWare2の権利を買い取り OpenServer5 と融合したもので、メジャーバージョンは2から突然7にジャンプした様で、現行バージョンは7.1.4+(2013)セキュリティパッチが2014年10月に提供されています。現在はSCOからXinuosに変わっていますがブランド名としてSCOが残っている様です。

 SCO OpenServer 6 (2005-?)
  上記 SCO UNIX に SCO UnixWare7 の機能の一部や AT&T UNIX System V R4.2MP などを融合したもので、System V R4.2MP を取り込んだ事でSMPに対応した為、追加パッケージ無しにデュアルソケットで稼働できる様です。筆者は利用経験が有りません。
  商業的にはマクドナルドやピザハットやコストコなどの量販店、NASDAQなどの金融系にも採用実績がある様で、アップグレードパスとして2015年に登場したFreeBSDベースのOpenServer Xに機能が引き継がれています。サポート終了時期は不明(未調査)ですが、2014年10月にセキュリティパッチが提供されています

 Oracle Solaris11 (2011-2034)( SunOS 5.11 ):
  オラクルによるSUN Microsystems買収後にリリースされたSolarisです。最新版Solaris11.4が2034年までのサポートが決定している様です。UEFI Boot 対応等の細かな機能追加が多数行われました。Solaris11.2 (2014)からはクラウドインフラを意識してOpenStackを取り込んでいます。

Windows (商用)
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 デュアルソケットマザーを稼働させる為にはPro、Ultimate または Enterprise エディション又はサーバ系のエディションが必須となります。Home エディションやWin9x等をインストールしますと、1つのCPUソケットしか認識しません。
 下記はデュアルソケットマザーに対応しているWindowsです。
 Windows NT3.x Workstation (1993-2001、コア数制限あり)
 Windows NT4.0 Workstation (1996-2005、コア数制限あり)
 Windows 2000 Professional (1999-2010、コア数制限あり)
 Windows XP Professional / x64 / Tablet / MediaCenter (2001-2014)
 Windows Vista Business / Ultimate / Enterprise (2006-2017)
 Windows 7 Professional / Ultimate / Enterprise (2009-2020)
 Windows 8 Pro / Enterprise (2012-2023)
 Windows 10 Pro / Enterprise (2015-2025)
※:Windowsをサーバとして活用する場合は別途調査願います(筆者はサーバ系OSの知識がLinuxに偏っている為)。
※:WindowsCE系統のOSは筆者の知らない領域ですが読者の方から教えて頂いた情報を元に調べましたところEmbeddedCompact7でSMP対応している事がデータシート(PDF)に明記されていますので、もしかしたらデュアルソケットにも対応するのかも?しれません。NUMA対応しているのであればリソースメータで確認出来るかも?
※:サポート終了したOSは、スタンドアロンでの(つまりネットに接続しない)利用に限定する事をお勧めします。
※:サポート終了したOSを、OSサポート終了後に登場した拡張レジスタを持つCPUで使う場合、スタック関連の不具合が予想されますので御注意下さい。


OS ( 研究用・開発中・開発終了など )

AmigaOSクローン (開発中)
 AmigaOSクローンかつオープンソースのOSとしてAROSAtheOSがあります。AROSを元にしたディストリビューションの一つIcarosが最もAmigaOSに近く、かつ完成形に近いディストリと言われている様です。AtheOSのディストリとしてはSyllableが最も有名な様です。

BeOS (商用:1998-2001)
GeOSLOGOa.png
 BeOS R3 から PC/AT互換機対応となり 最終リリース R5 で2001年頃に終焉を迎えました。
 筆者は利用した事が無く、よく判りませんが、非協調的マルチタスクと言うとても強力なマルチタスク/マルチプロセッサ対応の仕組みを搭載している様です。
 最終リリースR5には個人向けの無料版が有った様ですが、バージョンやエディションの違いによるデュアルソケット対応可否などの違いがよく判りません。
 正式にライセンスを継承した後継OSのZETAと、有志によるクローンOSのHAIKUがあります(下記にて)。

Haiku OS (旧:OpenBeOS) (開発中、現在アルファテスト版が入手可)
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 BeOSファン有志によるBeOSクローンです。
 元になった商用OSであるBeOSは2000年頃にはMacOSに匹敵するくらいのファンが居ましたが、買収され実質的には消滅してしまいました。
 筆者はVMWare上で試した事があるに過ぎず、ほとんど利用経験がありませんので、詳しい経緯はWikiに譲りますが、現在はBeOSのコンセプトに共感した有志により開発が継続されており、現在アルファ版ですがマルチプロセッサに対応しています。

Darwin (PC/AT互換機向けディストリが開発中)
PureDarwinLogo.png
 MAC OS X のオープンソース部分を元にしたBSD系のUNIXディストリビューションです。当初はOpenDarwinとして開発されていましたが中断、後継としてPureDarwinが開発中です。

Hurd (GNU本来のカーネル、開発中)
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 現在、GNUのカーネルは事実上Linuxですが、本来はHurdです。
 筆者はSUN SS1やHP-UXを使っていた頃から事務所や自宅ではDOS上でGNUを使ってsedやawkしていましたが、それはひとえにHurdが完成しないからでした。現在もです。まるでアラスカハイウェイの様に・・・

MINIX (教育用)
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 教育(OSの動作原理などを教育する目的)に特化して作成されたOSで、オリジナルはSMP/NUMA非対応でしたが、そこから派生した MINIX 3 はBSDライセンスにてソース公開され実用的な機能も盛り込まれている様ですが、未だ一般ユーザが実用的なOSとして日常的に利用する状態では無いと言えそうです。MINIX3以前からSMPに挑戦する人が度々現れた様ですが、2012年に登場したMINIX 3.2.0が正規版としては初の(しかし実験的な)SMP対応リリースと思われ、この時点ではNUMA対応は未熟(動作はするが、NUMAに対する最適化は恐らく出来ない)です。
  MINIX 3.2.0 初のSMP対応正規リリース
  MINIX 3.3.0 最新安定版リリース
 かなり昔の話ですが筆者も零号機(PC-9801 LS)にてプロッピー起動して遊んだ経験があります。つまり当時はフロッピーに収まるほど軽量なOSでした。  教育に特化していた為、より実用的なOSを求めてLinuxが製作された切っ掛けになった事でも有名です。

NetWare (商用:1983-2010)
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 筆者はファイルサーバに特化したOSというイメージで捉えています。SMP対応前のバージョンを以前仕事で使っていました。SMP対応はSFT-IIIからの様です。後にUnixWareやSuSE Linuxと統合した様です(詳しくは知りません・・・)
  NetWare 3.11 SFT-III(1992-?):NetWare初のSMP対応
  NetWare 4.0(1993-?):
  NetWare 5.0(1998-?):
  NetWare 6.0(2001-?):
  NetWare 6.5(2003-2010):2017年12月サポート終了

Plan9 (研究プロジェクト)
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 UNIXを開発した人達が、UNIXの次を目指して1980年代から研究開発していた分散OSですが、残念ながら2002年頃から開発が停滞している様です。
 その優れた機能の一部はUNIXやLinuxなど多数のOSに移植され、Plan9の目指すところから考えれば当然マルチプロセッサに対応しているハズで、筆者は2009年7月頃にx86向け公開版を試してみたのですが、稼働はしても使い方がよく判りませんで、マルチプロセッサやNUMAに対応したスケジューリングなどが実際に可能なのか?判りませんでした(時間を掛けて探求しなかった)。
 昨夜(2015/11/04)調べました所、2014年頃にGNU GPLv2にてソース公開された様ですが、旧公式サイトは現在閉鎖もしくは移転している様です。
 Plan9の分散OSという考え方は、Amazon EC2 や OpenStack の様なクラウドインフラサービスの魁と言える存在かもしれません。

ReactOS (開発中、現在アルファテスト版が入手可)
reactos-logo.png
 Windows2000とのバイナリ互換を目指すOSとして1996年頃(当初はFreeWin95というプロジェクトだった)から有志により開発が進められているオープンソースのフリーOSですが、インストール時にユニプロセッサカーネルしか選択筋がなく、2015年11月現在の最新バージョン0.3.17ではデュアルソケットに対応していない様です。しかし選択メニューが有る事から将来的には対応を予定している、もしくは実験的には既に対応済みではないかと思われます。
 筆者が2009年に試したバージョン0.3.10では、タスクマネージャにてCPU負荷をまとめて表示するかCPU毎に表示するかの選択メニューが有りましたが機能しませんでした(ユニプロセッサカーネルなので当然ですが)。最新バージョン0.3.17では、このメニューが削除又は非表示になっています。

SkyOS (商用、開発中断、ベータテスト版が入手可)
2000px-Skyos_logo_svg.png
 元オープンソースのOSで、5番目のリリース以降はソースが非公開となり有料になりましたが、現在は2013年8月に公開されたベータ版が無償提供され、それ以降は開発が中断している様です。SMPやHyperThreadingに対応している様です。

ZETA (商用:2005-2007)
ZETAV1.jpg
 2003年 BeOSのライセンスを取得したyellowTABが後継OSとして開発開始
 2005年 ZETA 1.0 販売開始、秋葉原などでも販売されていた
 2007年 販売不振を理由に開発終了
 筆者は、最近(2015/11)まで存在さえ知りませんでしたので、販売不振というより、マーケティング(つまり販売促進活動)をしなかったのでは?と思われます。


デバイスの帯域
 デュアルソケットマザーには PCIe x8 や PCI-X スロットが装備されていますが、こちらにそれらの帯域を記載しています。


番外編
Avoton C2750
 Atom系のCPUから派生したECCメモリ対応の高密度ブレードサーバ向けマザーです。SMPやNUMAではなく2-Node構成です。

LGA 1356
 このソケットに筆者は今まで興味が無かった為、存在は知っていましたがよくわかりません、他のソケットとの関係を3年前に少し書いた事がありますが高密度ブレードサーバ向けの低消費電力多コアXEONだと思いますが、たんにAMDのSocket C32の対抗製品としての意味しか無いのかもしれません。世代的にはSandyBridgeでLGA2011の後発、消費電力と帯域全般がLGA2011比で抑えられています。v3(Haswell)世代も僅かに4モデル存在する様ですがメモリがDDR3かつTDPもほぼ同じであるなど概ねv2世代との性能差が無く、かつ上記のAvoton C2750と比較すると更に立ち位置が微妙な存在になると思います。
 mPGA479M(Sossaman)と似た位置付けなのかもしれませんが、Sossamanの様なインパクトも無く・・・帯域を盛り過ぎて消費電力が高くなってしまったLGA2011と比較して、バス帯域などを抑えて消費電力とのバランスをとったのかも?しれませんね。

LGA 1366 (Jasper Forest)
 組み込み機器向けDP-XEONで、通常のLGA1366と異なりダイ上のQPIを置き換える形でPCIeをCPUに統合したLynnfieldの派生品です。
 自作向けに使えそうなマザーは読者の方に教えて頂いたUATX-3420しか知りません。このマザーはMicro-ATXサイズの珍しいDP-XEONマザーですが、DIMMが特殊な形状なので組んでみようとする場合は御注意下さい。

XEON MP 向けのデュアルソケットマザー
 XEON MP や E7系(-EX系)のCPUを乗せる板のなかにもデュアルソケットマザーが有りますが、それらは本ブログの対象外です。WSマザーにMP系のCPUを挿して使う事はありますが、MPマザーをWSとして使う事はありません。しかしE7系でWSマザーが登場した場合には番外編として御紹介するかもしれません。

VIA Quad Core
 40nm世代の VIA Quad Core はVIA Nano x2 ダイを2個CPUボード上に搭載したBGAパッケージのx86-64互換CPUで合計4コアです。各ダイはCPUボード上に固定されている為デュアルソケットではありませんが、ヒートスプレッダ無しに2個のダイが露出している為、双発であることが一目で判ります。Windows 8.1 以降の動作要件を満たし、拡張命令はSSE4.1( 28nm世代はネイティブ4コアでAVX2 )に対応しています。また、独自の暗号拡張としてVIA PadLockを搭載し暗号演算アクセラレータを内蔵しています。

VIA Nano x2
 VIA Nano x2 は物理的にはシングルダイとして見えますが、BIOS/UEFI上の扱いは1コアあたり1ソケット構成として扱われています。その為、OSカーネルから見るとデュアルソケット構成として認識され、結果としてWindowsではライセンス上の問題が起きてしまう為専用の対策パッチが公開されています。同様に上記のVIA QuadCore はBIOS/UEFI上では4ソケット構成として扱われていますが左記のパッチ(もしくはWindowsUpdate)で対応します。

VT310-DP
 VIA Eden-N ( C5P Nehemiah 32bit 1GHz ) nanoBGAを2基搭載、BGA方式でマザーボードに直接半田付けされている為、デュアルソケットではありませんがデュアルCPUです。CPUの拡張命令がWindows8の動作要件を満たさない為Win8以降のWindowsは動作しませんが1GHzですからWindows7には対応しています。Eden-NはC5PなのでNano系コア同様に独自の暗号拡張としてVIA PadLockを搭載し暗号演算アクセラレータを内蔵しています。

80386 / 80486
 この世代の自作向けマザーにはソケットが2~3個ある事が多いのですが、SMP構成を見た事がありません。複数ある理由は電圧の異なるソケットや、数値演算コプロセッサ、i860とのヘテロ構成、386専用と486専用ソケットを搭載して386から486へのアップグレードパスを用意した板などです。
 メーカー製サーバには486のデュアル構成があった様ですが自作で使えるマザーは登場していない様です。また386の新機能としてマルチプロセッサが謳われていたのを記憶していますが実物が存在するか?は知りませんSequent S81 systemというシステムが2~30個の386を搭載可能なUNIX機として販売され(この会社は後にIBMが買収しNUMA-Q 2000へと続く)、また初期のCompaq SystemProは386でのデュアル構成に対応していた様でCPUはオンボードのソケットではなくCPUボードを追加するタイプの様です。こちらはUNIXだけでなくWindowsNT3.1での2CPU構成が動いた様です。筆者の記憶では386の場合はSMPではなく2個または3個のCPUに同じ演算を同時実行させて結果照合するタイプのマギシステム的な物を想定した仕様だったと記憶しています。軍用の過酷な条件下(例えば強烈な電磁波の影響下や高濃度放射線下での弾道演算など)で正常機能させる為の仕様かもしれません。

PC-9801LS
 当時は国民機と言われたPC9801シリーズで、今は無きラップトップという持ち運び型かつバッテリ非搭載のパソコンです。FDDを2機搭載し40MBのSASI-HDDや4MB拡張メモリ、オレンジ単色(諧調表示)のプラズマディスプレイなど今では想像不可な仕様ですが、デュアルソケットです。と言ってもSMPではなく下位互換目的のV30と上位互換目的の80386-SXを搭載し、電源投入前に切り替えスイッチでCPUを切り替えて起動します。386を搭載し、当時1万円した1MBの増設SIMMを4枚搭載していましたのでWin32sを起動出来ました。SuperPIを起動可能な最低仕様のパソコンで、SuperPIでこのパソコンより遅いスコアを出す事は困難であると思われます。筺体蓋を開けると増設ソケットが有り80387-SXという16bitバス幅専用の浮動小数点演算コプロセッサを増設可能でしたが筆者は増設していませんでした。機会があれば387の有無でSuperPIの速度がどれだけ変わるか試してみたいですね。Linuxは入るかなぁ?

PC-8801mkIIsr
 筆者の原点、i8080上位互換のZ80を更に上位互換(多数の裏命令が存在)したNEC μPD780C-1 ( 8bit 4MHz ) DIP40 Socket を2基搭載し、I/Oバス経由でCPU間を接続、片側CPUはFDDアクセス専用として位置づけられていましたが、当然ながら通常の演算に利用する事も出来ました(FDD無しモデルにもCPUは2個搭載されていた)。この構成は先代にあたるPC8801mkIIからです。

テーマ : 自作・改造
ジャンル : コンピュータ

USB Type-C PD 60W 以上の充電器 / ACアダプタ

このブログの目次は、こちらへ。


ネットで見かける USB充電器 の紹介動画や記事では、Apple純正品より小さい事のアピールや不正確な充電速度の計測ばかりでステマにしか見えないものや広告、特定の機種に偏った紹介、誤った情報や、あまり調査せずに憶測で断定している誤った情報(例えば、両端がType-Cのケーブルだと充電できない等)を伝える様なデマの様な誤解を与えるものばかりです。そこで筆者なりに多数の機種を多角的に同じ方法で計測し、かつ、実際に各種機器で利用して比較してみました。

■ 結論

 メーカー純正品の充電器を利用するのが色々な意味でベスト(大きさには理由が有る)ですが、逆に言うとメーカー純正品は対象機器に特化した作りになっている物が多く、他社製品との組み合わせでは十分に機能を発揮できない事があります(例 NINTENDO SWITCH 純正充電器で他の機器を充電しようとすると 5V 1A 5W になってしまうなど)。

 そこで汎用的に使える充電器について、40機種以上(45W以下も含めると100機種以上調査済みですが本記事では対象機器として PC + モバイルディスプレイ での利用を想定して60W以上の機種限定)を計測し実際に利用した結果、全ての場面で最適といえる物はありませんでしたが、各用途別に最適と思われる結果が出たものを下にリスト化しました。端的に言えば小さいものは熱くなり火傷の危険があります。では大きければよいかと言えばそうとは限りません。詳しくは下記にて。

  ■筆者イチオシの3機種
   こちらの記事でも紹介していますが、以下の3機種は筆者が常用
   しているものです。つまり、多くの時間をかけて40機種以上を調査
   して辿り着いた結果です。

  ●携行用・出張用
   UGREEN CD217 65W (測定結果)です。
   これを予備含め2個持ち歩けば世界中どこへ行ってもやっていける
   そんな気持ちになります。

  ●イヤホン充電やトラベルルータ電源などの雑多な要求には
   Century AC72-5N もしくは BAUTの同じ品
   が筆者なりに最後に行き着いた先でした。Type-C ではないので
   本来この記事の対象外なのですが、雑多な要求に対する最終回答は
   今でもUSB-A(Standard-A)でした。
   これ1台で筆者愛用の 17インチモバイルディスプレイ3台
   余裕ですし、同時にモバイルルータイヤホン充電しても余裕です。

  ●据置き・業務用
   Satechi ST-TC108WM (測定結果)
   ActivePFC を搭載していて力率0.96ですが注意点として待機電力
   が1.4W常時発生し無負荷でも生暖かくなります。
   USB-A は片側のみ利用する形にしてください。両方使うとリセット
   される事が有りますので筆者は片側に蓋をして利用しています。
   その他は汎用品としては特に支障なく使えると思います。

■ 熱問題
 こちらで発熱について分析しています。

■ランキング
  出力 サイズ 重量 ポート数 充電機能 電圧補償/負荷応答
  リプルノイズ 力率 発熱 変換効率 待機電力
  ※ 加速劣化試験は実施していませんので、長期間利用した場合の耐久性
   に付いては除外して比較しています。将来的にGaN世代からGa2O3世代
   に移行した際に可能な範囲で実施してみたいと思っています。
  ※ 寒冷地や高温多湿環境は想定していません。室内の適温環境を想定
   しています。

■ 各機種の計測結果

  Apple 61W USB-C PowerAdapter 製品HP 測定結果 1C
  Apple 96W USB-C PowerAdapter 製品HP 測定結果 1C AcrivePFC
  Apple 140W USB-C PowerAdapter 製品HP 再計測中 1C AcrivePFC
  ADTEC APD-V140AC2-wC24 140W 製品HP 測定結果 2C1A AcrivePFC
  Anker Nano II 65W 製品HP 測定結果 1C PPS3.25A
  AOHI Magcube GaN+ 65W 企業HP 測定結果 1C PPS3A
  AUKEY Omnia PA-B2 61W 製品HP 測定結果 1C 世界最軽量(60W)
  AUKEY Omnia PA-B4 65W 製品HP 測定結果 2C
  AUKEY Omnia PA-B6S 90W 製品HP 測定結果 2C1A PPS5A
  AUKEY Omnia PA-B5 100W 製品HP 測定結果 1C
  CENTURY AC65PD 65W 製品HP 測定結果 1C1A
  CIO 65W G65W1C   企業HP 測定結果 1C PPS11V4.05A 世界最小(65W)
  CIO 65W LilNob Share 製品HP 測定結果 3C1A PPS5A
  CIO 100W G100W3C1A 製品HP 測定結果 3C1A PPS5A
  Delta 60W Innergie 60C Pro Fold 製品HP 測定結果 1C 世界最小(60W)
  ELECOM 65W ACDC-PD0465BK 製品HP 測定結果 1C USBCERTIFIEDCHARGER.png
  ELECOM 65W ACDC-PD1165BK 製品HP 測定結果 1C USBCERTIFIEDCHARGER.png
  Freedy 90W EA1707 製品HP 測定結果 2C2A USBCERTIFIEDCHARGER.png AcrivePFC
  GaN PD Charger 245W A2017 輸入元 測定結果 2C2A PPS5A AcrivePFC PSE無し
  Hangzhou Shangqian 65W A1901-04 製品HP無し 測定結果 2C1A PPS5A
  Helpers Lab 105W(80W) H0615 製品HP無し 測定結果PSE無し
  HYPER JUICE 100W HJ-GAN100 製品HP 測定結果 2C2A
  j5create 65W JUP1365 製品HP 測定結果 1C
  j5create 100W JUP44100 製品HP 測定結果 2C2A PPS5A AcrivePFC
  Less is More 65W PD-056 企業HP 測定結果 1C1A PPS11V4.05A
  RAVPower 61W RP-PC112 製品HP 測定結果 1C
  RAVPower 65W RP-PC133 製品HP 測定結果 1C1A
  RAVPower 65W RP-PC136 製品HP 測定結果 2C2A
  RAVPower 65W RP-PC145 製品HP 測定結果 2C PPS21V3.25A
  RAVPower 90W RP-PC128 製品HP 測定結果 2C
  Satechi 108W ST-TC108WM 製品HP 測定結果 2C2A PPS11V4.05A AcrivePFC
  Tama's FAP135UCK 65W 製品HP 測定結果 1C1A PPS3.25A
  TECLAST 65W PQ656C-JP 製品HP 測定結果 1C1A PPS5A
  ThunderGo 130W クラウドファンディング 測定結果 3C1A PPS5A AcrivePFC PSE無し
  ThunderGo 200W クラウドファンディング 測定結果 3C1A PPS5A AcrivePFC PSE無し
  TUNEWARE 66W TUN-IP-200109 製品HP 測定結果 2C1A PPS11V4A
  TUNEWEAR 100W TUN-IP-200107 製品HP 測定結果 2C2A
  UGREEN 65W CD217 製品HP 測定結果 1C PPS3A
  UGREEN 65W CD216 製品HP 測定結果 2C PPS3A
  UGREEN 65W CD224 製品HP 測定結果 3C1A PPS3A
  UGREEN 100W CD254 企業HP 測定結果 2C PPS5A AcrivePFC
  UGREEN 100W CD226 製品HP 測定結果 3C1A PPS3A





下表の赤字は某熱帯雨林サイトに実際より小さく虚偽の記載が成されている物で、小型軽量品の約半数が嘘偽りの記載という事になります(逆に、これらより大きい物は、いまのところ虚偽記載が見当たらない)。サイト自体が中華品質ですね。。。と掲載したところ、全てではないですがサイト上の記載が修正されていました。
PD小型品



傾向としてApple純正品より小型・軽量の物はApple純正品より高温に(熱く)なり、概ね体積×重量に反比例して下のグラフの様になります。(エネルギー密度が高くなるので当然と言えば当然)と書いていましたが Satechi ST-TC108WM 108W の結果が大きく枠外にはみ出したので基準が変わってしまいました。。。
※安全性の観点から数秒で火傷の恐れがある65℃のところに赤線を入れています。
PDCPWDEGsa60.png
上のプロットは縦軸が表面温度、横軸が重量×体積です。変換効率は90±5%でしたので大差ないのですが加味すると更に明瞭に反比例するのではないかと思います。あとは熱伝導率(素材と構造)ですね。
青色の反比例曲線の式は Y(温度) = 160 ÷ Ⅹ(重量×体積÷1000)+ 50 です。この曲線の左下にある物は変換効率が通常より高く内部構造が排熱に適していると考える事ができると思います。(例えばAOHI Magcube GaN+ 65Wは金属製のヒートシンクが表面露出していて冷却効率を高めていると言えます)
逆に上の反比例曲線から右上に離れてゆくと変換効率が悪く内部構造が排熱に適していない事になります。

上のグラフから判る事は、60W以上の製品を GaN 技術で RAVPower RP-PC133 や UGREEN 65W CD217 よりも小さく軽く作ろうとすると熱的に極端に厳しくなる事で、このサイズ感を超えて小さくしつつ熱問題を解決できるのは Ga2O3 の登場を待たねばなりません。同様に90WのプロットもしてみましたがApple製品が無難で妥当な設計になっている事がハッキリと判ると思います。

充電速度の計測は性能を直感的に伝えやすい反面、開始時点のバッテリーセルの状態(セル温度や充電残量)で結果が大きく(全く)異なりますので、今回は除外しています。ステマや広告では、意図的に宣伝対象に有利になる条件で(バッテリの状態や個体差を利用して)計測しているものが多いので騙されない様に御注意ください。

40機種以上の充電器を12の基準で比較しています。
60W-ALL-K3.png


■ OEM元

 VINA International Holdings LTD. 
  CIO / Freedy / Less is More / ハヤブサプラス など多くのUSBチャージャ
  のOEM元ではないか?と思われる深センの企業です。




■ 測定・比較基準

 測定環境:
  電源 商用 100V AC Input
  室温 22℃ ±2℃ 無風
  湿度 調整なし
  気圧 調整なし

 測定機材:
  Belkin Thunderbolt 3 50cm 100W対応ケーブル
   → VBUS-GND往復抵抗:測定値100~110mΩ、電圧降下からの逆算 95mΩ
  AVHzY CT-3 + 一体型電子負荷 SM-LD-00
  POWER-Z KM002C Lite ( PD 3.1 トリガ用 )
  中華製180W電子負荷(2時間耐久試験用)
  FLIR ONE Gen3 サーモグラフィー(2時間耐久後の温度観察・高温部位特定)
  電力計 XD05867 (力率測定用)
  オシロスコープ Hantek 6022BE (コンセント側波形測定用)
  電流プローブ CP-05+ AC/DC Current Probe
  電圧プローブ P4100 100X High Voltage 2KV Oscilloscope Clip Probe


 ランキング:
 1) 1ポート出力
   主ポートからカタログスペック通りの最大出力が得られるか検証しました。
   (全ポートの合計出力ではありません)
   多くの機種ではカタログ記載の1割増くらいまで取り出せましたが、ギリギリ
   での利用は非推奨です。例えば 65W仕様のELECOM ACDC-PD0465BK
   では 80W 以上取り出せましたが、保護回路が働いてシャットダウンします。
   また 100W 仕様の場合はケーブルの eMarker を検出してシャットダウン
   されてしまう為、実際の限界値を計測できていません。
  PDES000-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES000-2.png


 2) サイズ
   ノギスで実物の 縦/横/奥行 を測定し単純掛け算で体積を求めています。
   角が丸くなっていたり凹凸がある物についての正確な体積の計測はしてないです。
   数学的に言うと全体を包み外接する最小直方体の体積と表現できると思います。
   足が折り畳めないものは足の長さも含んで計測し、足が折り畳めるものは足を
   除いたサイズを計測しています(その為、折り畳んだ際に少し突出した足の部分は
   上記の数学的表現から除外する必要があります)
  PDES002-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES002-2.png


 3) 重量
   キッチン用の秤で重量を測定しています。
   幾度か計測して3回合致した重量を記録しています。
  PDES003-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES003-2.png


 4) ポート数
   出力ポート数です。 Type-C と Type-A の出力ポート数合計です。
   青色は他ポート挿抜時にリセットが発生しない機種、
   緑色はポート1~ポート2は他ポート挿抜時にリセットが発生しない機種、
   橙色はポート1のみ他ポート挿抜時にリセットが発生しない機種です。
   赤色は全てのポートでリセットが発生する機種です。
  PDES004-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES004-2.png


 5) 急速充電機能
   AVHzY CT-3 を利用してPDO通りの出力が得られる事を実際に確認。
   PD機能無し / PD2.0 / PD3.0 / PD3.0 + QC3.0 / PPS / PD3.1
   の6段階に分類しました。PD3.1のみ POWER-Z KM002C Lite を利用
   して確認しています PDO 通りの出力が得られなかった機種もありました。
  PDES005-3_202207241357448db.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES005-2.png


 6) 電圧補償/負荷応答
   PD 20V トリガ後に 0A ~ 3A (60W) or 0A ~ 4.5A(90W) にて RampUp
   して電圧の変化を観察、加えて、同条件の矩形負荷を与えて電圧の変動
   を観察、両試験の電圧変動幅(Vp-p)の大きいほうを結果としました。
     最小変動機種 34mVpp
     最大変動機種 1.01Vpp
  PDES006-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES006-2.png


 7) リプル(リップル)ノイズ
   20W / 30W / 60W / 90W の負荷を掛けた際のノイズを AVHzY CT-3 にて
   測定、振幅を比較。
     最小振幅機種 9mVpp
     最大振幅機種 418mVpp (負荷に応じて異常発振)
  PDES013-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES013-2.png


 8) 力率
   20W / 30W / 60W / 90W の負荷を掛けた際の力率を測定し平均値で比較
   ActivePFC 搭載品は0.95以上、非搭載品は 0.55 ~ 0.6 程度
     最低機種 0.53
     最高機種 0.99
  PDES012-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES012-2.png


 9) 出力固定/出力リセット
   複数ポートの機種では、他のポートにケーブルを挿抜すると全体がリセット
   されるものと、されないものがあり、実測してリセット状況を確認しました。
   結果、Type-C PD 複数ポート品でリセットが発生しないのは測定した中で
   は Freedy EA1707 90W のみでした。Satechi 108W ST-TC108WM も概ね
   リセット無しですが 2つある USB-A で 2A 超えるとリセットされます。
   概ね下記の4パターンに分類しました。(当初は異なる分類をしていた)
   1:複数接続すると即リセット
   2:接続する順番によりリセットが発生
   3:各ポートの合計出力が製品仕様を超えるとリセット
   4:リセット無し
   OutputReset.png


 10) 連続2時間稼働後の表面温度
   サーモグラフィーを利用して本体表面の最高温部位の表面温度を測定。
     最低温機種 43.8℃
     最高温機種 100℃(90W計測中断時の温度)
   PDES007-2.png
   PDES009-2.png


 11) 変換効率
   20W / 30W / 60W / 90W の負荷を掛けた際の平均値を下記条件で計測
     AVHzY CT-3 で測定した電力 ÷ AC100V側電力計の測定値
     最低機種 85.0 % (74.2% @ Kashimura AJ-528)
     最高機種 95.5 %
  PDES011-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES011-2.png



 12) 待機電力
   無負荷時の消費電力
     最低機種 0.0W
     最大機種 1.4W
  PDES008-3.png
   火傷仕様含むグラフ
   PDES008-2.png




60W Delta Innergie 60C Pro Fold
IMG_20210102_190125.jpg

サイズ実測 60mm × 30.4mm × 30.4mm ≒ 55㎠ (恐らく世界最小)

細長く、差し込み面は500円玉より少し大きい程度です。
IMG_20210102_190140.jpg

PSEマークは色が薄くて小さいので見付け辛いですが確かにあります。
IMG_20210102_190156b.jpg

SG-DELTA.png
筆者が知る中では60W超では世界最小サイズです。
60mm × 30.4mm × 30.4mm ≒ 55㎠ 足の折り畳み可能(足を引き出すのに若干苦労します)。
実測重量は Aukey Omnia PA-B2 の方が僅かに軽いですが、コンセントに挿した場合のフットプリントはDeltaの方が小さいです。
世界最小(2017年時点)を謳う FINsix DART は 70mm × 33mm × 27mm = 62㎠ (カタログ値は50㎠) かつ足が折りたためませんし特殊で長さを選べない専用ケーブルが必要なので、やはり Delta Innergie 60C Pro Fold の方が色々な意味で小さいですし、重さも数gほど Delta の方が軽いです。

PD 2.0 対応、PPSには対応しておらず他の規格にも対応していませんので超急速充電には対応していないですが普通の急速充電には無難に Apple純正品同様に誤動作は発生しづらいと思われます。
60WDeltaInnergie60CProFoldpd2.png

高出力で小型の本機はエネルギー密度が高い為に高温に成り易く、高負荷状態が長時間続く用途には向きません。
環境温度22℃の卓上で60W負荷にて2時間連続稼働後に表面温度は90℃くらいまで上昇します。
flir_20201204T123815.jpg

リプルノイズは、特大です。というか異常発振した CIO G100W3C1A を除けば最大です。付属のケーブルがノイズ対策のフェライトコア付きになっている理由がコレではないかと思うのですが、付属ケーブルを使っても殆ど効果が無いです。
60WDeltaInnergie60CProFold60W.png

ピーク出力は 71W でした。
電圧補償は無く、出力上昇にしたがい配線抵抗なりの電圧降下が発生しています。
DELTARampUp0MAX.png

負荷変動による電圧変動は、ケーブルの電圧降下(600mV)より若干少なく良好です。当初、ケーブル電圧降下を300mVとして記載していましたが、本機のみ専用ケーブルにて計測している事を忘れていました。専用ケーブルを利用した理由はフェライトコアを搭載していた為です(しかし、リプルノイズに有意な差はありませんでした)。
60WDeltaInnergie60CProFoldSQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
DELTAInnergie60W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどで多数導入して利用する様な用途には向いていません。完全にモバイル用に特化した物と御考え下さい。発熱も高い為、常設には向きません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は・・・異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W CIO G65W1C
IMG_20210225_200314.jpg

サイズ実測 50mm × 40mm × 28mm カタログスペック通りでした。

IMG_20210225_200333.jpg

PSEマークが確認できます。

IMG_20210225_200400.jpg

測定結果
SG-CIO65C1.png

PPS対応ですが、11V 4A と 20V 3A の 2種類あるので接続した機器によってはうまく選択できない可能性がありそうです。逆に機器に合ったものを選択できるインテリジェントな機器なら急速充電が快適になります。
#1List

60W負荷での2時間耐久試験は80℃でした。世界最小クラス共通の問題ですが高負荷で長時間は危険です。熱くて持てません、火傷しそうです。
flir_20210226T215146.jpg

リプルノイズは高めです。
60W.png

ピーク出力は76.6Wでした。
RampUp#1-0-MAX

負荷応答はケーブル抵抗による電圧降下なりで良好です。
矩形波-0-60W

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
CIO65WLilNob1C-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。

その他
中の基板と外枠ケースがズレていると思われ、ケーブルを真っ直ぐ挿す事が出来ずコネクタが曲がってしまいます。交換してもらう必要ありですかね、、というか返品しつつ2個買い直しましたが2個とも問題ありませんでした。CIO製品は3機種目ですが、どれも2台購入し、どちらかに問題があり交換対応してもらっています。コンセプトは非常に良いのですが製造品質というか不良率が異常に高いです。全品検査していれば下の写真の様な不良品が出荷されるハズは無い訳で、手元に届いた3機種合計9台のうち4台に不良が有ったので手元の現物で44%の不良率、、、異常ですね。筆者が某国で工場経営していた時の市場不良率は引き継いだ初月が1.7%で3ヵ月後に20 PPM(0.002%)を達成し、以降は10PPM以下を維持しましたが、現地に常駐して真面目に対応してゆけば達成できるはずですので、頑張ってほしいです。というか不良が減れば相対的に原価(材料費)を下げられますし事務対応コストも大幅に削減できるので、不良率低減策は本気でやったほうが良いかと・・・
IMG_20210226_221425.jpg

世界最小クラスの比較です。
IMG_20210225_200538.jpg
左から順に
61㎤ 81g AUKEY Omnia PA-B2 61W(ピーク出力 71.8W) 1C
56㎤ 82g CIO LilNob G65W1C 65W(ピーク出力 76.6W) 1C
55㎤ 83g Delta Innergie 60C Pro Fold 60W(ピーク出力 71W) 1C
※サイズは足の凸を除いた外接する最小直方体の体積ですが、Delta Innergie 60C Pro Fold のみ足を凸無しに折り畳めます。
※重量は筆者所有の調理秤で実測(3回計測合致)しました。mg単位で計測可能な上皿天秤も所有していますが分銅校正してないので長らく利用していません。

となりますので、60W クラスでの最小最軽量はどれかといえば結論が出ません。

唯一の差別化ポイントはPPS対応ですね。
SG-ExSMALL65W.png




65W CENTURY AC65PD
IMG_20220710_093235.jpg

サイズ実測 60mm × 61mm × 30mm カタログスペックより僅かに小さいです。
IMG_20220710_093311.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20220710_093257.jpg

測定結果
Century65Wresult.png

lid.png

PPSには対応していない様です。
1-list.png
USB-A側はApple仕様の 5V 2.4A 12W のみ対応の様です。
Century65W2.png

60W負荷での2時間耐久試験は79℃でした。そこそこサイズ感が有る事と、某コンビニ店頭販売品なので無難な仕様なんだろうという期待感や、Centuryブランドなどもあり60℃台を期待していましたが火傷仕様と判り少々残念です。
flir_20220710T225500.jpg

リプルノイズは高めです。
60.png

ピーク出力は76.9Wでした。
0-max.png

負荷応答はケーブル抵抗による電圧降下なりで良好です。
矩形波

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Century65W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
Type-A側を先に接続するとリセットされませんが、逆はリセットされます。

その他
手持ちの充電器が壊れたり忘れたりの際の緊急用としてコンビニで買う物であって、常用するモノではない印象でした。




65W Tama's FAP135UCK
IMG_20220710_093513.jpg
箱は紛失してしまいました。近所のコンビニで65W品として衝動買いした記憶が有ります。ファミマかローソンだった気がします。

サイズ実測 53mm × 53mm × 29.7mm でした。
IMG_20220710_093522.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20220710_093654.jpg

測定結果
TamaResult.png

TamaResultList.png

PPS対応です。
Type-C
1-list_202207101143054f5.png
Standard-A
2.png

60W負荷での2時間耐久試験は79℃でした。
flir_20210607T010101.jpg

リプルノイズは低めです。
60W_20220710114713025.png

ピーク出力は77.5Wでした。
RampUp#1-0-MAX

負荷応答は、この機種特有というか、ちゃんと応答できてないです。
矩形波-0-60W

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Tama-65W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
Type-A側を先に接続するとリセットされませんが、逆はリセットされます。




65W AOHI Magcube GaN+
IMG_20220710_102400.jpg
このシリーズの特徴として、足の折畳みが出来ませんので持ち歩く際に同梱物への傷などが気になります。

サイズ実測 41mm × 57.5mm × 36.5mm (足の長さ含む)でした。

ポートの差し込み面がアルミ製と思われるヒートシンクを兼ねた作りになっていて、これも、この機種の特徴です。その為か、重量感があります。金属部品がむき出しなので海外で利用する場合は感電が少し心配になります。
IMG_20220710_102613.jpg
撮影時に足が畳めないので安定しない為、同居人が飲んだお茶の蓋を使って撮影しました。(テーブルタップに挿して撮影すれば良かったなと今更ですが・・・)

PSEマークが確認できます。
IMG_20220710_102551.jpg

測定結果
AOHi.png

PPS対応です。
1List_20220710130154722.png

60W負荷での2時間耐久試験は64.3℃でした。見た目は小型ですが温度があまり上昇しないのは、ヒートシンクが露出している構造に起因しているのではないかと思います。
flir_20220418T080520.jpg

リプルノイズは高めです。
60W_202207101306187af.png

ピーク出力は79.9Wでした。
RampUp#1-0-MAX

負荷応答はケーブル抵抗による電圧降下なりで良好です。
矩形波-0-60W

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
AOHi65W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W ELECOM ACDC-PD1165BK
IMG_20210221_114648.jpg

サイズ実測は 64.3mm × 51.5mm × 32mm = 106c㎥ でした。
筆者が知る限り、USB規格認証取得USBCERTIFIEDCHARGER.pngの充電器としては世界最小最軽量と思われます。=>J5create 65W JUP1365 の方が小さいです(USB規格認証取得)。
500円玉はサイズ感の参考として乗せています。
IMG_20210221_114916.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210221_114717.jpg

測定結果
SG-ELECOM65W-GaN.png

残念ながらPPSには対応していませんしApple純正品同様に12Vにも対応していません。
ELECOM-GaN-1-List.png

60W負荷で2時間経過後の表面温度は63℃でした。
flir_20210221T140006.jpg

リプルノイズは高めです。
ELECOM-GaN-60W.png

ピーク出力は 75W でした。
若干の電圧補償が有ると思われ、出力上昇にしたがい配線抵抗相当よりは少なめの電圧降下が発生しています。
ELECOM-GaN-RampUp#1-0-MAX

負荷応答は電圧降下なりで良好です。
ELECOM-GaN-0-60W.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ELECOM-GaN-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




TECLAST 65W PQ656C-JP
IMG_20210125_123852.jpg

販売サイトの記載 66mm x 27mm x 39mm << このサイズなら65Wでは世界最小
パッケージの記載 66mm x 29mm x 41mm << 計測した65W品の中では3番目
ノギスで実測結果 66mm x 29mm x 41.2mm << 本当は、このサイズ

実際のサイズは3ポートの「ハヤブサプラス」と同じでした。

USB-A 側は中で斜めになっていて普通にはケーブルを挿せませんでした。かなり強引に握力90Kgの筆者でも思いっきり力を込めないと挿せなかったので普通には無理だと思います。というか挿せません。
IMG_20210125_123914.jpg

PSEマークが確認できますがPSEマーク以外のロゴが少ないのが若干気になります。最小限に抑えて原価コストも最小限を目指したのかもしれません。
IMG_20210125_005331.jpg

計測結果です。
SG-TECLAST65W.png

60W 2時間耐久試験後の表面温度はサイズ感以上に高めです。
flir_20210125T004236.jpg

サイズ感は他社製品と比較して見た目にも若干大きいです。
IMG_20210125_005002.jpg
左上が本品
左下はDelta 60W Innergie 60C Pro Fold
右上はLess is More 65W PD-056

#1
65TECLAST1List.png

#2
65TECLAST2List.png

リプルノイズは大きめです。
TECLAST60W.png

ピーク出力は75Wでした。
TECLASTRampUp1-0-MAX.png

負荷応答性は、あまり良く無さそうで、負荷を切断すると電圧が揺れている様子が判ります。
TECLAST-0-60W.png

力率
ActivePFCは搭載していません。60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
Type-A → Type-C の順で機器を接続するとリセットは発生しませんが、逆順で挿すとリセットされます。リセットされた際に機器によっては急速充電が解除される可能性があります。




Less is More 65W PD-056
IMG_20210117_221917.jpg

サイズ実測 50.9mm × 50.9mm × 28mm 重量 111g でした。
IMG_20210117_221935.jpg

PSEマークが確認できます。
販売サイトやマニュアルには記載が無いのですがPPS対応です。本体記載は PPS 3A ですが実際(PDパケット)は 4.05A です。
IMG_20210117_222046.jpg

計測結果です。
SG-LessIsMore65W.png

LessIsMore65WPD-056PTK.png

60W 2時間耐久試験では良好な結果が出ました。筆者が計測した中では変換効率が最も高い事とも関係しているはずですが、超小型でありながら発熱はそれほど高くありませんでした。変換効率はケーブル損失分を除いて計算すると全域に渡り95%以上の変換効率です。
flir_20210118T005321.jpg

サイズ感的に CIO LilNob Share 65W 3C1A (サイズ実測 50.5 × 50.5 × 30) と概ね同じで重量実測も同じでした。
IMG_20210117_222107.jpg
IMG_20210117_222121.jpg
65W-SMALL.png

直接の対抗馬は Aukey Omnia PA-B3 / PA-B4 になると思われ、サイズ感がほぼ同じ(本器の方が僅かに小さい)でポート数も同じ、発熱傾向も同じです。有意な差異は Aukey Omnia PA-B3 / PA-B4 が PPS には対応していない事に対して本器はPPS対応している事です。
IMG_20210125_204107.jpg
IMG_20210125_204148.jpg

#1
販売ページや付属マニュアルなどにPPS対応に関する記載が無いのですが下のスクショの通り 11V 4.05A までのPPSに対応しておりGallaxyの超急速充電に対応していると思われます。
PD-056PTK1List.png

#2
Type-A側はQC3.0で12Vまで対応しています。
PD-056PTK2List.png

リプルノイズは大きいです。
PD-056PTK60W.png

ピーク出力は70Wでした。
PD-056PTKRampUp1-0-MAX.png

負荷応答性は良好で、ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当以下の変動幅に収まっていますのでApple純正品同等に僅かに電圧保障が行われていると思われます。
PD-056PTK-0-60W.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
LessIsMore65WPD-056PTK-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
Type-A → Type-C の順で機器を接続し、Type-C → Type-A の順で取り外すとリセットは発生しませんが、逆順で挿抜するとリセットされます。リセットされた際に機器によっては急速充電が解除される可能性があります。




61W Apple USB-C PowerAdapter
IMG_20210102_194149.jpg

サイズ実測は74mm × 74mm × 30mm = 164c㎥ でした。

見え辛いですがPSEマークは普通に付いています。
IMG_20210102_194224.jpg

基準値としてApple純正品を測定しました。
Apple純正品の他社より優れた点は高効率で低発熱に尽きます。電子機器が高効率で低発熱という事は相対的に高価で耐久性の高い部品が使われている事の証であり、他社製品に比べて長寿命かつ高い信頼性が期待できます。
SG-Apple61W.png

C-Apple61W-#1List

60Wクラスの機種では高負荷時の表面温度が最も低く安定しています。一定のサイズがある事はエネルギ密度を下げられやすく発熱と放熱がバランスしているのだと思います。
flir_20201116T202702.jpg

リプルノイズは大きめです。
Apple61W60W.png

ピーク出力は 70W でした。
電圧補償は後述しますが若干ある様です。出力上昇にしたがい配線抵抗より若干少ない電圧降下が発生しています。
Apple61RampUp1MAX.png

負荷応答性は良好です(ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当以下)
Apple61W矩形波
矩形の3A負荷を加えた際のオシロスコープ画像です。上画像を部分的に拡大したものを下に貼りました。 0A→3A の負荷立ち上がり(左側の赤丸で示した部分)で 約200mV の電圧降下が発生し、逆に3A→0Aの出力遮断で逆向きに電圧上昇が発生していますが、それ以外の電圧変動はなく負荷応答性能は良好と思います。ケーブル抵抗値が100mΩですので、オームの法則を元にケーブルに掛かる電圧を計算すると 3A × 100mΩ = 300mV ですので、計算値より電圧変動が少なく、若干の電圧補償が行われている可能性があります。
Apple61W矩形波拡大

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Apple61W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W Anker Nano II
IMG_20220710_2054.jpg
左:45W 右65W
外観、パッケージ、実物、どれもそっくりで遠目には区別付かないです。

65W品のサイズ実測は36mm × 41.5mm × 44mm = 66c㎥ でした。

PSEマークを撮影した写真が行方不明、本体も行方不明、おそらく同居人が何処かに持っていった可能性あり。

小型品の比較です。
左から順に Anker / Aukey / CIO / Delta
サイズ的には 66㎤ / 61㎤ / 56㎤ / 55㎤
重量としては 116g / 81g / 82g / 83g
IMG_20210602_185253.jpg
IMG_20210602_185333.jpg
IMG_20210602_185415.jpg

計測結果
AnkerResult.png

60W負荷を掛け続けて2時間経過後の表面温度です。
flir_20220418T080451.jpg

リプルノイズは大きめです。
60W_2022071015422427c.png

ピーク出力は 74.8W でした。
電圧補償は後述しますが若干ある様です。出力上昇にしたがい配線抵抗より若干少ない電圧降下が発生しています。
RampUp#1-0-MAX

負荷応答性は良好です(ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当以下)
矩形波

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




61W RAVPower RP-PC112
IMG_20210102_175512.jpg

サイズ実測は 50mm × 50mm × 32mm = 78c㎥ でした。

IMG_20210102_175530.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_175619.jpg

SG-RAVPower61W.png
小型高出力の先駆けとなった本品ですが、Type-C PD 充電器としては既にレガシーに分類されつつある PPS 無しです。規格上は21Vまで決められていますが本品は20.3Vという他の機種には無い特別な設定があります(恐らく電圧降下ぶんの補償を想定したものと思われますが機器側もその程度なら想定しているハズで、若干謎です)、それと PD 3.0 規格では 5V 3A なのですが 5V が規格に満たない 2.4A になっています。
C-RAVPower61W-#1List

60W負荷で2時間経過後の表面温度は80℃でした。
flir_20201125T214317.jpg

リプルノイズは若干高めです。
61WRAVPowerRP-PC11260W.png

ピーク出力は 68W でした。
電圧補償は無く、出力上昇にしたがい配線抵抗なりの電圧降下が発生しています。
RavPower61RampUp1MAX.png

負荷応答は電圧降下なりの可もなく不可もなくといった感じです。立ち上がりの波形が波打っている様に見えるのはオシロスコープもしくはプローブの分解能の問題と思われるものです、余裕があればプロ用機材で正確な測定をしてみたいところですが残念です。
61WRAVPowerRP-PC112RQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ROVPower61WRP-PC112-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時に利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




61W AUKEY Omnia PA-B2
IMG_20210102_182106.jpg

サイズ実測は 45mm × 45mm × 30mm = 61c㎥ でした。

IMG_20210102_182120.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_182134.jpg

SG-Aukey61W.png
60W超では筆者が知る限り最軽量です、サイズは僅かに Delta Innergie 60C Pro Fold の方が小さいですが形状が異なりますので見た目にはこちらの方が小さく見えるかもしれません。小型化にフォーカスした製品らしく全体的な傾向も Delta Innergie 60C Pro Fold に似ています。
SG-ExSMALL65W.png

PPSには対応していない様です。
C-Aukey61W-#1List

Delta Innergie 60C Pro Fold 同様に小型高出力でエネルギー密度が高いため、高温に成り易いです。下の写真は60W負荷にて2時間連続稼働後に表面温度をサーモグラフで撮影したものです。
flir_20201126T001607.jpg

リプルノイズは、他の機種に比べて大きめです。
61WAUKEYPA-B260W.png

ピーク出力は 71W でした。
電圧補償が有り、出力上昇に伴う電圧変動は極小です(若干過剰に電圧補償されている)。
Aukey61RampUp1MAX.png

負荷応答時の振幅は130mVppで、リプルノイズよりも少ない振れ幅かつ、ケーブル抵抗による電圧降下300mVより少ないです。
61WAUKEYPA-B2RQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Aukey61W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W AUKEY Omnia PA-B4
IMG_20210102_182442.jpg

サイズ実測は 52mm × 52mm × 30mm = 81c㎥ でした。

IMG_20210102_182452.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_182503.jpg

計測結果
SG-Aukey65W.png

AukeyPAB4.png

計測した中では、このサイズ感(概ね 5cm × 5cm × 3cm )での発熱が(Less is More 65W PD-056と同じく)一番少ない機種です。
SG-SMALL65W.png
RAVPower RP-PC133 の方が発熱は少ないですが一回り大きくなりサイズ感が少しだけ異なります。PPSが使えない前提で良ければ、同社 PA-B3 とあわせて持ち運びに最も適した機種と言えるかもしれません。PPSが必要な場合は Less is More 65W PD-056 が良いと思いますが色が白しかないです。
SG-SMALL65W.png

PPSには対応していません。
C-Aukey65W-#1List

本機の#2ポートは18W仕様ですが5V出力が規格に満たない 2.4A です。(規格では 5V 3A )
C-Aukey65W-#2List

リプルノイズは大きめです。
65WAUKEYPA-B462W.png

ピーク出力は 77W でした。
電圧補償が有り、出力上昇に伴う電圧降下は皆無です。
Aukey65RampUp1MAX.png

負荷応答性や電圧補償は優秀で、0A⇔3Aの矩形波負荷に対して殆ど電圧変動が発生していません(発生しても、ほんの一瞬)
65WAUKEYPA-B4RQ.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Aukey65W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
#2ポート → #1ポートの順で接続し、逆順で取り外す場合はリセットされませんが、#1を先に接続して後に#2を接続するとリセットされます。リセットされた際に接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります。




65W ELECOM ACDC-PD0465BK
IMG_20210103_123801.jpg

サイズ実測は 82mm × 74mm × 31mm = 188c㎥ でした

IMG_20210103_123932.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210103_123914a.jpg

SG-ELECOM65W.png
筆者にとっては Type-C PD を意識して購入した最初の電源です。PC用として予備知識なく店頭で急いで購入したもので、Apple純正品よりも大きくて重たく、かつ発熱も高い為、他人にお勧めはしませんがシリコン半導体のPD 3.0充電器という希少価値?があり、サンプルとして保管しています。
C-ELECOM65W-#1List

60W負荷による2時間耐久試験での発熱は平均値より低温で良好です。
flir_20201107T182457.jpg

リプルノイズは小さめで良好と言えると思います。
65WELECOMACDC-PD0465BK95P.png

ピーク出力は 80W でした。
電圧補償は無く、出力上昇にしたがい配線抵抗なりの電圧降下が発生しています。
ELECOM65RampUp1MAX.png

負荷応答性は若干悪く、特に負荷を急激に遮断した直後に電圧が暴れている様子が判りますが、問題になる程度ではないと思われます。
65WELECOMACDC-PD0465BKRQ.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ELECOM-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W Hangzhou Shangqian A1901-04
IMG_20210102_192201.jpg

サイズ実測 55mm × 56mm × 32mm = 99c㎥ でした。

IMG_20210102_192214.jpg

怪しい雰囲気の製品ですが一応、PSEマークは付いていました。
IMG_20210102_192236.jpg

SG-Hangzhou65W.png
#2とType-Aは同時利用できない#2とType-Aを同時利用するには 5V 500mA から開始して 5V 2.4A 12W まで電流を少しづつ上げてゆくと両方 12W で利用する事が出来ました。
HangzhouShangqianA1901-04-2.png

安くて高性能ですが、バグっぽい動作をしますし、発熱が凄く、本体が華奢で壊れそうな雰囲気があり中華品質の印象です。
例えば、PPSでトリガ後に負荷を掛けずに電圧を上げてゆくと5.3V手前で強制リセットされPPSが利用できなくなります。一定以上の負荷を掛けた状態なら11Vまで昇げる事が出来ますがコントローラのプログラムにいくつかのバグが有ると思われ、社名が販売サイトやパッケージに記載が無く怪しさを助長してくれます。本体には Hangzhou Shangqian Ecommerce の刻印がありましたので OMKUY というブランドを展開する商社(個人商店?)が日本市場に展開していると思われ他国には別のブランドで販売されています。PSEマークは箱には記載が無いのですが本体には印刷されています(しかし本当にPSEマークを取得したのか調べる術がなく更に怪しさを倍増させます)。
怪しさ抜群ですし発熱も凄いので実用はお勧めはできませんが主要チップは高価な物(例えば Navitas NV6125 )が使われていますので分解して楽しむ様な用途に向いていると思います(華奢で分解し易い作りです)。
65WHangzhouShangqianA1901-04#1List

Type-AポートはQC3.0に対応していますのでスペック上では万能と言えます。
65WHangzhouShangqianA1901-043List.png

60W負荷2時間連続で80℃を超えました(同サイズの RAVPower RP-PC133 は同条件で62.8℃です)。
flir_20201230T015330.jpg

リプルノイズは極小で、バグさえ無ければとても優秀です。
65WHangzhouShangqianA1901-0460W.png

ピーク出力は 78W でした。
電圧補償が有り、出力上昇に伴う電圧降下は皆無です。が、この様にピーク出力を超えて負荷を上げた場合でも出力が完全にはカットされず波打ちながらリークしている様子が判ります。他の機種であれば完全に出力カットされますが、こういった部分でも品質の差が出ています。
HangzhouA190104RampUp1MAX.png

負荷応答性は完璧です、バグさえ無ければ・・・
65WHangzhouShangqianA1901-04RQ.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Hang-60.png
本機の場合は単に製造単価を下げる為に搭載していないだけだと思われます。
力率が低い為、、、というか品質に問題があり工場やオフィスなどでの利用はお勧め出来ません。

出力リセット
本品はPPSがバグっている為、機器との相性で簡単にリセットすると思われ実用的では無い印象です。




65W RAVPower RP-PC136
IMG_20210111_145518.jpg

サイズ実測 75mm × 40.5mm × 40.5mm = 123㎤ です。

IMG_20210111_145643.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210111_145606.jpg

計測結果グラフ
SG-RAVPower65W2C.png

ROVPower65WRP-PC136.png

参考までに60Wクラスで世界最小と思われる Delta Innergie 60C Pro Fold との比較です。
IMG_20210111_194353.jpg
SG-RAVPower65W2CDELTA.png

#1/#2 は堅実に PD 3.0 のみ対応です。PPSに対応していないのが少し残念。
65WRAVPowerRPPC1361List.png

#3/#4 は QC3.0 12V まで対応しています。
65WRAVPowerRPPC1363List.png

60Wで2時間連続稼働後の表面温度は63℃程度でした。
flir_20210111T180615.jpg

リプルノイズは大きいです。
65WRAVPowerRPPC13660W.png

ピーク出力は 68W でした。
電圧補償は無く、出力上昇に伴う電圧降下があります。また、出力 1.5A の辺りで不可解な電圧上場があります。
65WRAVPowerRPPC136RampUp1MAX.png

負荷応答は良好、ケーブル抵抗なりの電圧降下が発生するのみです。
65WRAVPowerRPPC13660WRG.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ROVPower65WRP-PC136-60.png
サイズが大きめで重量もそこそこ有るので期待していましたが搭載していませんでした。60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
多くの製品では各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますが、本製品は出力リセットの必要が無い場合(具体的には、リセットしなくても合計出力が仕様範囲内の場合)はリセットしない構造になっている様です。もう少し具体的に言えば45W以下で利用中の場合は他のポートに機器を接続してもリセットされません。




65W RAVPower RP-PC133

2個買いましたが箱は2個とも破れてしまったので捨ててしまいました。
IMG_20210102_175717.jpg

サイズ実測 55mm × 55mm × 32mm = 97c㎥ です。

IMG_20210102_175733.jpg

PSEマークが大きく目立ちます。
IMG_20210102_175744.jpg

計測結果
SG-RAVPower65W1C.png

ROVPower65WRP-PC133.png

PPSが無い事を除けば携行用に適しています、高負荷でも発熱が少なく作りもしっかりしていて好感が持てます。
C-RAVPower65W-#1List

Type-AポートはQC3.0に対応しています。
C-RAVPower65W2QC30.png

60Wで2時間連続稼働後の表面温度は63℃程度でした。
flir_20201107T153428.jpg

リプルノイズは極小です。
65WRAVPowerRP-PC13360W.png

ピーク出力は 76W でした。
電圧補償が有り、出力上昇に伴う電圧降下は皆無です。
Ravpower65RampUp1MAX.png

負荷応答も抜群です。
65WRAVPowerRP-PC133RQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ROVPower 65W RP-PC133-60
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、合計出力が60W以下の場合はリセットされませんが、Type-C側に接続した機器が 50W以上利用中にType-A側に機器を接続するとリセットされる事があります。45W以下の機器をType-C側に接続している場合はリセットされません(少なくとも筆者が試した範囲では)。




65W RAVPower RP-PC145
読者の方にお勧めされまして試してみました。
IMG_20220706_123104.jpg

サイズ実測 52.4mm × 52mm × 31mm = 84c㎥ です。

某熱帯雨林で数年前にベストセラーを記録し筆者も以前愛用していたRP-PC133と比べると僅かにひとまわり小型化されています。
IMG_20220706_144216.jpg
左RP-PC133 /右RP-PC145
IMG_20220706_144242.jpg

今現在、筆者が愛用している UGREEN CD217 とサイズ感が似ていますが厚みが少しボリューム感あります。
IMG_20220706_143720.jpg
IMG_20220706_143819.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20220706_123131_202207070433465a3.jpg

計測結果
RPPC145.png

上に一緒に並べた写真を掲載した機種との比較です。
RPPC145-2.png

製品仕様を超えて 45W+30W の出力にも対応していました。
RPPC145-3.png

筆者が知る限りでは RAVPower としては初の PPS 対応品で、作りもしっかりしていて好感が持てます。2ポートあり、どちらに挿しても同じですが、最初に挿した側のみがPPS対応で、2番目に挿した側はPPS非対応に切り替わります。また最初に出力した側が20V出力してる場合に2番目に挿した側は最大12Vになりました。
1List.png
主要な規格には殆ど対応しています。どんな機種でも高速で充電してくれそうですが2ポート両方同時にPPSにはならないです。
1list2.png

60Wで2時間連続稼働後の表面温度は75℃程度でした。上に写真を並べた2機種より10℃以上熱くなったのは少し残念。恐らく小型化重視で変換効率や放熱を犠牲にして、そのぶんが熱に変換されたのだと思われます。
flir_20220706T221814.jpg

リプルノイズは極小ですが同社のRP-PC133より僅かに大きめです。縦軸のスケールが合わせられないので視覚的には大きく見えてしまいますが20mVなので、とても小さいといえます。
60W_20220707042306d51.png

1ポートのピーク出力は 76W でした。
電圧補償が有り、出力上昇に伴う電圧降下は皆無です。
65WRAVPowerRPPC145RampUp1MAX.png

負荷応答は良好ですが、若干(100mV程度)の電圧変動があります。
矩形波

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
RPPC145-60pf.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、最初に挿した側が30W以下であればリセットされませんが、それ以上に出力している時に2番目の機器を接続するとリセットされます(少なくとも筆者が試した範囲では)。

その他
読者の方に、コンセント側の挿す向き(ライブ/ニュートラル)によって異なる結果が出るという情報を頂きまして、そういう無駄知識は大好きなので、週末色々試してみる予定です。
ライブとニュートラルに付いてはネットで検索すれば詳しい情報が書かれていると思いますが、ニュートラル側は配電盤手前で接地されていて、これにより電位が浮かなくなり人体への影響を抑えています。従ってライブ側の電位がグラウンドに対して変動している事になります。というか日本はこうなっているのですが、海外では必ずしもなんでご注意ください。3極コンセントの国は1極はアースなので、ここに無造作に2極のケーブルを挿すと電極に触れなくても金属製の家電やPCの場合は危険です。

試してみたところ確かに異なりました。他の数機種を試しても差は無かったので、この機種の特徴と言えるのかもしれません。
まず、コンセントのニュートラル側とType-CのGND間の電位差を測定してみました。
LN2.png
上と下がライブとニュートラルの向きを挿しかえてニュートラルとGND間の電位差を測定した結果です。基本的にはコンセントの周波数に連動していました。ニュートラルは念のため検電器で確認しています。
LN1.png
電位差が少ない方が良い結果が出るらしいので、後ほど色々試して追記してゆきます。

とは言え、日常利用で向きを意識して挿す様な使い方は普通しませんので、調べて結果が出たとしても何の利益もありません。無駄知識が増えるだけですね。




90W Freedy EA1707
IMG_20210102_191309.jpg

サイズ実測 100mm × 120mm × 21mm = 252c㎥ です。

IMG_20210102_191319.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_191343.jpg

計測結果
SG-Freedy90W.png
待機電力が 0.6Wほど (常時稼働型のActivePFCを搭載)なので常設した場合、少し暖かくなります。気になる場合はスイッチ付きのテーブルタップとの併用が良いと思います。ヨーロッパ基準ですとActivePFC搭載と待機電力0.5W未満の両立が必須らしいので、せっかく搭載したActivePFCがちょっと残念。

製品名は 90W ですが、実際には合計出力 130W くらいまで出せます。
Freedy90W-130W.png

PPSは搭載していません。#1ポートのみ18.9Vの特殊な設定がありますが何の為に使うのか今のところ不明です(18.9Vはソーラーパネルで取り出される電圧に多い)。
C-Freedy90W1List.png

#2
C-Freedy90W2List.png

Type-AはQC3.0に対応しています。
C-Freedy90W3QC30.png

表面積が広くて、排熱効果に寄与していると思われ連続的な高負荷でも温度が一定に保たれています。
下のサーモグラフでは 60W負荷と20W負荷を同時に2時間連続でかけた後の表面温度です。
flir_20201111T214702.jpg

リプルノイズは控えめで良好の様です。
90WFreedyEA170788W.png

ピーク出力は 69W でした(PDO 20V 3A 60W)。
この機種固有の特徴として電圧補償が1.5Aまでは有りますが、1.5Aを超えた分は電圧保障がありません。
FreedyRampUp1MAX.png

負荷応答性は良好です(ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当のみ)
90WFreedyEA1707RQ.png

力率
常時稼働型のActivePFCを搭載していて0.95以上の高力率です。

60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Freedy-60.png

90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Freedy-90.png

重量があり持ち運びには若干難ありですが、工場やオフィスでの常設利用に適しています(耐久性は未検証です)。
常時稼働型のActivePFCが有りますので何も接続していない状態でも待機電力が0.6Wほどあります、気になる場合やオフィスや工場に多数導入する場合はスイッチ付きテーブルタップとの併用が良いと思われます。


出力リセット
本品は各ポートが独立しており、Type-C側に機器を接続しても他のポートの出力がリセットされる事はなく、ケーブルの抜き差しで気を遣う事はないと思われます(ケーブルは挿したまま充電対象の機器を接続/取外した方が振動などが伝わらず接触不良に成り難いと思います)。当初はType-A 側を利用した場合にリセットが発生する可能性があると書いていましたが、製品仕様の18Wまでならリセットしませんでした。




90W RAVPower RP-PC128
IMG_20210102_174813.jpg

サイズ実測 65mm × 65mm × 32mm = 135c㎥ です。

IMG_20210102_175209.jpg

中央に大きくPSEマークが確認できます。
IMG_20210104_234945.jpg

2ポート同時利用する場合は少し癖がありそうです。同時利用時にPDO通りでは 15V 2A 30W になります。
ROVPower90WRP-PC128.png

#1/#2共通
CRAVPower90W1List.png

60W基準
SG-RAVPower90W2C.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T181528.jpg

90W基準
SG-RAVPower90W-90W.png

90W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20210101T220641.jpg

リプルノイズは大きめです。
RPPC12890W.png

ピーク出力は 92W でした。
この機種固有の特徴として出力0.5Aの時だけ電圧が僅かに上昇します。理由は判りませんが何度やっても同じ結果になります。
それ以外はケーブル抵抗による電圧降下があります。
RavpowerRampUp1MAX.png

負荷変動時の電圧変動はケーブル抵抗に起因する電圧降下ぶんに限定されていて良好と言えそうです。
RPPC128RE.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ROVPower90W-90.png
携帯性を重視した作りと思われます。ヨーロッパでは European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
合計出力が90Wを超える場合、もしくは60W以上の機器を接続している場合はリセットされる可能性があります。45W以下の機器を接続する場合はリセットが発生しません。



90W AUKEY Omnia PA-B6S
IMG_20210102_183355.jpg

サイズ実測 64mm × 62mm × 33mm = 127c㎥ でした。

本機の最大出力は機能的には 105W ありますが 90W 設定で発売されている理由は恐らく後述の様に発熱が高く100Wでは短時間で保護回路が働く様な温度まで上がってしまう為ではないかと思われます。

IMG_20210102_183406.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_183417.jpg

AukeyPAB6S.png

60W基準
SG-Aukey90W.png

60W負荷の耐久試験では2時間完走できましたが、同サイズの他機と比較し高めの温度になりました。
flir_20201231T122441.jpg

90W基準
SG-Aukey90W-90W.png

本機は90W負荷を掛けると40分程度で90℃を超えて保護回路が働き出力が停止し2時間耐久試験は完走できませんでした。
flir_20201231T212042.jpg

#1
90WAUKEYPAB6S1List.png

#2
90WAUKEYPAB6S2List.png

#3
90WAUKEYPAB6S3List.png

リプルノイズは小さく、良好です。
90WAUKEYPAB6SR90W.png

ピーク出力 102W でした。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償はありません。
Aukey90RampUp1MAX.png

負荷応答は若干遅れが出ている場面がありますが、問題になる事は無いと思われます。
90WAUKEYPAB6SRQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Aukey90W-60.png
携帯性を重視した作りと思われます。ヨーロッパでは European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




96W Apple USB-C PowerAdapter
IMG_20210102_184158.jpg

サイズ実測 80mm × 80mm × 29mm = 182c㎥ でした。

IMG_20210102_184212.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_184233.jpg

60W基準
SG-Apple96W.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T181609.jpg

90W基準
SG-Apple96W-90W.png

90W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20210101T220653.jpg

PD 2.0 の基本機能しか対応していませんが、それ故に規格を守って製造された製品との組み合わせで安定動作が望めます。
CApple96W1List.png

リプルノイズは高めです。
Apple96W91W.png

ピーク出力は 96W でした。
電圧補償は同社61W品と同様に若干ある様です。出力上昇にしたがい配線抵抗より若干少ない電圧降下が発生しています。
Apple96RampUp1MAX.png

負荷応答性は並の性能(ケーブル抵抗に起因する電圧降下より若干少ない)です。
Apple96WRE.png

力率
ActivePFCを搭載しています。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
位相が若干進みますが綺麗な波形です。
Apple96W-90pf.png
本品は負荷が40W以下の場合はPFCを無効化して消費電力を抑えている様です。
Apple96W-30pf.png
40Wを超えた場合に力率0.99の高力率ActivePFCが稼働し、一度ActivePFCが稼働すると40W以下になってもコンセントから抜くまでActivePFCは常時稼働している様に見えます。

これによりヨーロッパの基準(75W 以上の電源にはPFCが必須、と、待機電力 0.5W 以下の両基準)に対応したものと思われます。
持ち運びには若干難ありですが、長時間の利用や、オフィスや工場で多数利用する場合などプロ用途・業務用に適しています。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W CIO LilNob Share
IMG_20210102_184532.jpg

サイズ実測 51mm × 51mm × 30mm = 77c㎥ でした。

IMG_20210102_184543.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_184551.jpg

計測結果
SG-CIO65C3.png

各ポートの出力
サイト記載では下表の赤字部分は合計15W(5V 3A)ですが、実際には各ポート 5V 2A 10W ならば合計20Wが出力できます。但し、Type-Aポートは矩形の負荷(突然の最大負荷)だと遮断されてしまい全ポートリセットされますので、Type-Aポートで最大出力を引き出すには 5V 500mA の負荷からスタートして徐々に負荷を上げてゆく必要があります。
CIO65WLilNobShare.png

65WCIOLilNobShare#1List
 65W 以下の機種で 5A 出力に対応できる機種は希少です(恐らく話題のGallaxy充電で威力を発揮できると思います=>スマホに無頓着な筆者も実はガラケーが壊れてしまい今はGallaxyユーザです、完全放電状態から30分で50%充電になりました)。

 高出力小型品はエネルギー密度が高くなりますから変換効率が高くないと排熱が間に合わなくなり温度が上昇し続ける可能性がありますが、本品は60W固定負荷による耐久試験で開始1時間30分くらいで75℃くらいになって以降は温度が安定しました。
flir_20201230T185123.jpg
 同サイズ品で同条件での比較ですと、90℃に達する製品などもあるため中間辺りに位置します。

リプルノイズは極小で、これ以上を望む必要は無いレベルです。同社製の100W品は巨大な正弦波が重畳する異常発振らしき現象が起きていましたので本機でも心配していましたが、下のスクショの通り本機種での発振は微弱です(しかし僅かに揺れているので何らかの切っ掛けで大きく発振するかもしれない・・・後ほど、色々なパターンで試してみます)。
65WCIOLilNobShare60W.png

ピーク出力は 74W でした。
電圧補償が有り、定格出力までは出力上昇に伴う電圧降下は皆無ですが、定格出力を超えたあたりから電圧補償がなくなり、ピーク出力を超えて負荷を上げた場合でも出力が完全にはカットされず波打ちながらリークしている様子が判ります。この傾向はHangzhou Shangqian A1901-04 そっくりです。
CIO65RampUp1MAX.png

負荷応答も俊逸です。
65WCIOLilNobShare0-60W.png
上は矩形の0A⇔3A負荷を加えた際のオシロスコープ画像です。 0A⇔3A の負荷変動でも 64mVpp の電圧変動しか発生していませんので、電圧補償もしくはリモートセンシングが機敏に反応する事により電圧が一定に保たれているのだと思われます。急激な変動にも微動だにしない安定感は凄いです。他の機種も含めて見るとリプルノイズが低く PPS搭載品は電圧変動が少ない傾向にあります。

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
CIO65WLilNobShare-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




ThunderGo 130W / 200W
クラウドファンディングで一般販売前に入手しましたので簡易包装で届きました。
IMG_20210708_111010.jpg
箱の角が凹んでいましたが
IMG_20210708_111041.jpg
香港の企業は一般的に本土と違って緩衝材をちゃんと付けてくれますので安心できます。
IMG_20210708_111104.jpg
簡易包装でありながら、丁寧で好感が持てました。
IMG_20210708_111227.jpg
130W と 200W で外観はそっくりですがサイズ感が容量なりに異なります。
IMG_20210708_111327.jpg
香港から一般販売前の物を個人で直輸入したのでPSEマークは付いていませんでした。ちょっと残念。
※故に、PSE認証取得するまで国内で販売は出来ません。
IMG_20210708_111357.jpg
正面から見ると違いがハッキリ判りますね。
IMG_20210709_183244.jpg

130W品を60W基準で計測
筆者所有のUSB充電器としてはスパイダグラフが最大面積です。
ThunderGo130.png
130W品を90W基準で計測
90W負荷2時間耐久試験では多くの充電器が途中で90℃を超えて保護回路が働き停止する中、本機はあまり高温にならず完走できています。
ThunderGo130-90.png
130W品の出力の組み合わせ(実測)
ThunderGo130ptl5.png

200W品を60W基準で計測
筆者所有のUSB充電器としては同社130W品に続いてスパイダグラフの面積が2番目に大きいです。
ThunderGo200.png
200W品を90W基準で計測
90W負荷2時間耐久試験では多くの充電器が途中で90℃を超えて保護回路が働き停止する中、本機はあまり高温にならず完走できています。
ThunderGo200-90.png
200W品の出力の組み合わせ(実測)
ThunderGo200ptl.png

容量違いでもスパイダグラフは同じ傾向です。
=>おそらく、両容量ともこちらのOEMと思われます。

130W #1 / 200W #1
TG130-1.jpg
TG130-1List.jpg

130W #2 / 200W #2
TG130-2.jpg
TG130-2List.jpg

130W #3 / 200W #3
TG130-3.jpg
TG130-3List.jpg

130W #4 / 200W #4
TG130-4.jpg
TG130-4List.jpg

他の類似型100W品との外観比較
IMG_20210709_183645.jpg
右から順に
ThunderGo 200W PD-065PT (90W2時間 完走 69.5℃)
HYPER JUICE 100W HJ-GAN100 (90W45分で86℃ 保護回路)
TUNEWEAR 100W TUN-IP-200107
ThunderGo 130W PD-063PT (90W2時間 完走 73.7℃)
CIO 100W G100W3C1A (90W70分で100℃超え強制終了)

IMG_20210709_183726.jpg
右上 HYPER JUICE 100W HJ-GAN100 (90W45分で86℃ 保護回路)
右下 ThunderGo 200W PD-065PT (90W2時間 完走)
中上 TUNEWEAR 100W TUN-IP-200107
中下 ThunderGo 130W PD-063PT (90W2時間 完走)
左下 CIO 100W G100W3C1A (90W70分で100℃超え強制終了)

力率
両機種ともActivePFCを搭載しています。
ThunderGo 130W PD-063PT 90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ThunderGo130-90pf.png
極性反転する際に電流波形が乱れますが概ね良好と思います。


ThunderGo 200W PD-065PT 90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
ThunderGo200-90pf.png
130W品と同じ傾向です。


出力リセット
130W品はポート1とポート3もしくはポート1とポート4の組み合わせであれば出力リセットされませんが、他の組み合わせではリセットされます。
200W品はポート1が100W固定ですので、ポート1と他のポートのどれか1つの合計2ポートまでなら出力リセットはしませんが、それ以外の組み合わせではリセットされます。




65W UGREEN CD217
20220611_104526.jpg
サイズ実測 52mm × 52mm × 32mm = 87c㎥ でした。

IMG_20220701_045308.jpg
外観がとてもシンプルで判り易いです。

PSEマークが確認できます。
20220611_104552_202206111112035df.jpg

UGREEN65W1C.png
Appleの充電器と比べて全てにおいて同等以上の結果を出したのは、唯一この製品のみでした。
変換効率がとても高いため小型ながら発熱が低く耐久性が期待できます。

65Wで世界最小と思われる CIO G65W1C との比較
UGREEN65W1Ccio.png

UGREEN65W1C1List.png

60W負荷で2時間経過後の表面温度は60℃でした。

リプルノイズは若干高めです。
60W_2022061106073257c.png

ピーク出力は 74.7W でした。
電圧補償は若干ある様です。出力上昇にしたがい配線抵抗より若干少ない電圧降下が発生しています。
RampUp#1-MAX

負荷応答性は良好です(ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当以下)
矩形波
0A→3A の負荷立ち上がりで 約180mV の電圧降下が発生し、逆に3A→0Aの出力遮断で逆向きに電圧上昇が発生していますが、それ以外の電圧変動はなく負荷応答性能は良好と思います。ケーブル抵抗値が100mΩですので、オームの法則を元にケーブルに掛かる電圧を計算すると 3A × 100mΩ = 300mV ですので、計算値より電圧変動が少なく、若干の電圧補償が行われている可能性があります。

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
UGREEN65W1C-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




65W UGREEN CD216
IMG_20220710_174346.jpg

サイズ実測 60mm × 60mm × 32mm = 115c㎥ でした。
IMG_20220710_174356.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20220710_174413.jpg

計測結果
UGREEN65W2CResult.png

UGREEN65W2Cl.png

UG65-2C-1List.png

60W負荷2時間耐久試験は温度高めの76℃でした。
flir_20220711T004723.jpg

リプルノイズは低めです。
UG65-2C-60W.png

ピーク出力は 76.4W でした。
UG65-2C-RampUp#1-MAX

負荷応答性は良好です(ケーブル抵抗に起因する電圧降下相当以下)
UG65-2C-矩形波

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
UGREEN65W2C-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
2番目を接続すると最初に挿した側がリセットされます。




65W UGREEN CD224
IMG_20210102_185551.jpg

サイズ実測 65mm × 65mm × 32mm = 135c㎥ でした。

IMG_20210102_185606.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_185621.jpg

測定結果
SG-UGREEN65W.png

各ポートの出力
LilNob Share と違い Type-Aポートは矩形の負荷(突然の最大負荷)でも問題なく対応できます。色々な形で負荷を掛けてみましたが動作安定性の点で優れている印象です。
UGREENCD224.png

#1/#2
C-UGREEN65W-#1List

#3
C-UGREEN65W-3List.png

#4
C-UGREEN65W-4QC3.png

 機能的には CIO LilNob Share にそっくりですが、PPS が規格上限の21Vまで対応している反面、3Aが上限ですのでGalaxyの11V4A超急速充電には対応していません(LilNob Share は11V5Aなので対応していると思われる)。
SG-UGREEN-LilNob.png

 本品は長時間利用での発熱が比較的少ない(60W負荷 2時間連続の条件で90℃に達する機種もある中で本機は66℃)持ち運べるサイズ感でもあり、出張先での事務用途での長時間利用に適していると思われます。
flir_20201107T205437.jpg

リプルノイズは極小です。
65WUGREENCD22495P.png

ピーク出力 73W でした。
電圧補償は完璧と言える状態です。
UGREENRampUp1MAX.png

負荷応答も抜群です。
65WUGREENCD224SQ.png
無負荷⇔最大負荷の矩形波負荷でも電圧変動が28mVppしかなく、完璧に近い状態、これ以上を望むことは無理な領域に達しています。

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
UGREEN65W3C1A-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




100W UGREEN CD226
IMG_20220625_234240.jpg
サイズ実測 69mm × 69mm × 33mm = 157c㎥ でした。

IMG_20220701_045152.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20220625_234302.jpg

測定結果
60W基準
UG100E3C1A.png

90W基準
UG100EE3C1A.png

100W級の他機種と比較
UG100EE3C1Ao.png
ThunderGo 130W の方が圧倒的に良品に見えますが ThunderGo は筆者が香港から直輸入したが故に PSE マークが無い為、比較対象から除外しています。

各ポートの出力
UG100W3C1Al.png

#1/#2
12list.png

#3
3list.png

#4
4list.png

リプルノイズは極小です。
40W.png

ピーク出力 102.9W でした。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償は無く、配線抵抗なりの電圧降下が発生します。
RampUp#1-MAX

負荷変動による電圧変化は、配線抵抗に起因する電圧降下ぶんだけですので良好と思います。
矩形波90W

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
UGREEN100W3C1A-90pf.png
携帯性を重視した作りと思われ、European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




100W UGREEN CD254
IMG_20220626_233830.jpg
サイズ実測 68mm × 68mm × 33mm = 153c㎥ でした。

IMG_20220701_045033.jpg
2ポート有りますが機能的には全く同じで、どちらに挿しても 100W PPS5A 対応です。
両方同時に挿すと、どちらかが30Wになり、もう片方が65Wになるのでちょっと紛らわしいですから筆者的な使い方としては1ポート品として使い、長年使っているうちに接触不良かな?と思ったら挿しかえる用の予備として考えています。

PSEマークが確認できます。
IMG_20220626_233853.jpg

測定結果
60W基準
UG100E2C.png

90W基準
UG100E2C90_20220630203046282.png

100W級の他機種と比較
UG100E2C100.png

各ポートの出力
UG1002C.png

#1/#2
UG100-1List.png

リプルノイズは極小です。
90W_20220629081158270.png

ピーク出力 102.7W でした。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
RampUp#1-MAX

負荷変動による電圧変化は極小で配線抵抗に起因する電圧降下ぶんだけ正確に電圧補償が行われています。5Aの矩形負荷でも正確に応答出来ているのは凄いと思います。(画像は4.5A 90W の矩形波、黄色線が電圧)
矩形波90W

60W負荷2時間経過後の表面温度
flir_20220626T230332.jpg

90W負荷2時間経過後の表面温度
flir_20220630T080609.jpg
ちょっと高めですが、2時間連続90Wで環境温度20℃無風状態でこれは結構良いほうです。机から浮かせた状態(コンセント直挿しを想定)して計測しましたが、机に密着させて使えばもっと冷えると思います。逆に、同じサイズくらいの多くの他機種()では同じ条件で1時間くらいで100℃くらいになって保護回路が働いたりで完走できないので、携行用としては良好と捉えています。

力率
常時駆動型のActivePFCを搭載しており、力率は筆者所有品40機種以上のなかで最良の波形で位相のズレもなく概ね全域にわたり0.99でした。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
UG100-90pf.png
力率が非常に高く負荷極小~最大まで、どの様な負荷でも波形がきれいです。

工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途で無効電力に課金される環境でも電気代節約やコンセントノイズの点で優位と思われます。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。逆に、1ポートしか利用しない様にすれば問題は無く総合的にみて100W品のなかでは筆者イチオシです。




66W TUNEWARE TUN-IP-200109
IMG_20210102_192720.jpg

サイズ実測 53mm × 53mm × 31mm = 86c㎥ でした。

IMG_20210102_192732.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_192745.jpg

SG-TUNEWARE66W.png

TUNEWARETUN-IP-200109.png

この機種は発熱が高くて少し残念ですが、モバイル向けとしては発熱以外の項目は良好と言えますので普段は45W程度以下の負荷で短時間60Wの様な利用(純正品の充電器が45Wの機器を充電する用途、追加でWiFiやスマホなどを充電する用途)なら問題なさそうです。
下のサーモグラフは60W負荷 2時間連続稼働後の表面温度です。
flir_20201230T015354.jpg

PPS 11V 4A に対応している為、スマホの超急速充電が有効になる可能性があります。
C-TUNEWARE66W-#1List
但し、2つ有るType-Cポートに同時に挿した場合に2番目のポートでPDOリストのPPS上限がバグっていました(下のスクショ参照、2本挿すと30Wづつに分割されるがPPSがバグっていて44Wで報告される)ので2ポート同時にPPS機器を挿した場合に正常動作しない可能性があります(PDパケット通りに出力を引き出そうとすると強制リセットされる為)。
66WTUNEWARETUNIP20010962WPPSBUG.png

Type-Aポート側はQC3.0に対応していますので色々な機種に対応できそうです。
C-TUNEWARE66W-#3List

リプルノイズは極小で、これ以上を望む必要が無いレベルです。
66WTUNEWARETUNIP20010962W.png

ピーク出力 77W でした。
電圧補償は無く、配線抵抗に起因する電圧降下が発生しています。
TUNEWARE66RampUp1MAX.png

負荷変動はケーブル抵抗に起因する電圧降下分しか発生していませんので負荷応答性能は良好と言えると思います。
66WTUNEWARETUNIP200109TQ.png

力率
ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
TUNEWARE66W-60.png
60W程度では効果が薄く、消費電力を高めるだけになってしまう為と思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




105W Helpers Lab H0615
※ 販売サイトの説明書きには PSE準拠、対応規格 PSE などと複数個所に PSE への準拠を謳う記載がありましたが、実際の商品にはパッケージ・本体ともに PSE マークの刻印がありませんので国内での一般利用は避けるべきですし輸入や販売は違法と思われます(筆者は某熱帯雨林サイトのPSE準拠という記載を見て当該サイトから購入、検証中に気付き違反申告と返品をした為、現物は手元にありません)。また、パッケージに記載されているメーカーHPは存在しません(もしくはDNSに登録されていません)、加えて、商品名が105Wですが本体に小さな文字で記載されている最大出力は合計80Wです(実測しても80Wを超えると強制停止でした)。本品は某熱帯雨林サイトでの星評価が全て削除されており違反申告や虚偽記載などの評価が全て隠された状態で販売継続されています(2021/1/3 ~ 2022/6/11 確認)。
IMG_20210103_121826.jpg

サイズ実測 102mm × 70mm × 28mm = 195c㎥ でした。

PSEマークの刻印が無く、かつ、Total Power 80W です Orz
IMG_20210103_121916.jpg

測定結果
SG-HelpersLab105W.png

本品は各ポート最大出力が固定されており1ポート65Wが最大ですが、代わりに各ポートが独立している為、各ポートに機器を接続しても他のポートに影響しません。但し Total Power 80W の記載が本体に小さく刻印されており、下記合計出力を全て取出すことは出来ない仕様です(実測しても80Wを超えると強制停止されました)
 #1ポート 最大30W固定(PD3.0 PPS)
 #2ポート 最大65W固定(PD3.0 PPS)
 #3ポート 12W(5V固定)
 #4ポート 12W(5V固定)
※ 3と4の組み合わせのみ12Wをシェアする様です。

#1
HELPERPD2-List.png

#2
HELPERPD1-List.png

#1と#2の両方に負荷を掛けて合計 80W で2時間経過後の温度は70℃程度になります。大きさがあり表面積も広いため排熱に有利と思われます。
flir_20201211T224731.jpg

リプルノイズは低めで良好です。
105WHelpersLabH061562W.png

ピーク出力 80W です。
電圧補償が過剰で、負荷上昇にしたがい電圧が僅かですが上昇し続けました。専用ケーブルが1本付属していますので、そのケーブルの配線抵抗に合わせた電圧補償を行っていると思われ、他社ケーブル(この場合はBelkin Thunderbolt 3 50cm)では正しく機能しな可能性があります。
HELPERSRampUp1MAX.png

負荷応答性
105WHelpersLabH0615RQ.png
負荷応答には若干難ありですが問題になる程度ではないと思われます。
105WHelpersLabH0615RQU.png

力率
ActivePFCは搭載していません。ヨーロッパでは European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。かつ、PSE 無しは日本国内で利用できませんし、製品名が105Wですが実際の最大出力は合計80Wで、パッケージ記載のHPは存在しませんので、これらを併せて考えると中華の内需向け低品質品です。
力率が低い為、工場やオフィスなどで多数利用する様な業務用途には向いていません。また、PSEマークが有りませんので購入を控えるべきです。

出力リセット
本品は、合計出力 80W を超えるとリセットされ、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




100W AUKEY Omnia PA-B5
箱は破れてしまったので捨てました。
IMG_20210102_182753.jpg

サイズ実測 57mm × 57mm × 32mm = 104c㎥
恐らく出力100W品の中では最小サイズです。物によっては60W品より小さいです。

IMG_20210102_182801.jpg

PSEが確認できます。
IMG_20210102_182810.jpg

CAukey100W1List.png

60W基準
SG-Aukey100W.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T160749.jpg

90W基準
SG-Aukey100W-90W.png

90W負荷耐久試験は1時間程度で93℃に達して保護回路が働き出力が停止して2時間耐久試験は完走できませんでした。。
flir_20201112T142414.jpg

リプルノイズは大きめです。
100WAUKEYPAB590W.png

ピーク出力 102W です。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償が有りますが若干過剰です。負荷変動に対する応答性が若干悪い様です。
Aukey100RampUp1MAX.png

負荷応答性は若干遅くて電圧が揺れていますが問題になる程度ではないと思われます。
100WAUKEYPAB5TE.png

力率
ActivePFCは搭載していませんので電流波形がスパイク状になります。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Aukey100-90pf.png
ヨーロッパでは European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。




CIO 100W G100W3C1A
本品は高負荷連続使用で表面温度100℃を超えます(後述)、また、接続したもの次第で異常発振する可能性があります(後述)ので、ご注意ください。本機種については本プログの分家(自作ガジェット研究所)にて、より詳しく記載していますので、ご興味がありましたら参照ください。
IMG_20210102_185112.jpg

サイズ実測 60mm × 75mm × 29mm = 131c㎥ でした。

IMG_20210102_185124.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_185134.jpg

CIOG100W3C1A.png

60W基準
SG-CIO100C3.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T160844.jpg

90W基準
SG-CIO100W-90W.png

90W負荷耐久試験では70分で100℃を超えた為、中断しました、2番目のポートは同条件で2時間完走しましたが94℃でした。
o0870069214850965638.jpg

#1
CCIO3C1A1List.png

#2
CCIO3C1A2List.png

#3
CCIO3C1A3List.png

#4
CCIO3C1A4QC30.png

リプルノイズは、本プログの分家(自作ガジェット研究所)に詳しく記載していますが負荷次第で異常発振します。
o0850060914850962284.jpg

ピーク出力 102W 、ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償は完璧です。
CIO100RampUp1MAX.png

負荷応答は俊逸です。
o1145085314860685748.jpg

力率
ActivePFCは搭載していません(携帯性を重視した国内向けと思われます)。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
CIO100W-90pf.png
ヨーロッパでは European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
#3ポートに18W以下の機器を接続したのちに#1もしくは#2に機器を接続し、逆順で取り外す場合はリセットが発生しませんが、その他の順番で接続もしくは取り外した場合は他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




100W TUNEWEAR TUN-IP-200107
IMG_20210102_193153.jpg

サイズ実測 62mm × 85mm × 29mm = 153c㎥ でした。

IMG_20210102_193204.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_193215.jpg

Type-A を両方同時に利用するには 5V 500mA 以下からスタートして徐々に電流を上げてゆき最大 5V 2.4A 12W までなら同時利用できます。その他の方法で両方同時利用できるか・・・は、判りません。
TUNEWEARTUN-IP-200107.png

60W基準
SG-TUNEWARE100W.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T160829.jpg

90W基準
SG-TUNEWARE100W-90W.png

95W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度(この機種は2ポート合計95W負荷で計測しています、時間があれば90Wで再計測してみます)
flir_20201102T151736.jpg

#1
CTUNEWARE100W1List.png

#2
CTUNEWARE100W2List.png

#3
CTUNEWARE100W3QC30.png

#4
CTUNEWARE100W4QC30.png

リプルノイズは低めで良好と思います。
100WTUNEWEARTUNIP20010795W.png

ピーク出力 102W でした。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償は無く、配線抵抗なりの電圧降下が発生します。
TUNEWARERampUp1MAX.png

負荷変動による電圧変化は、配線抵抗に起因する電圧降下ぶんだけですので良好と思います。
100WTUNEWEARTUNIP200107RT.png

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
TUNEWARE100W90pf.png
携帯性を重視した作りと思われ、European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




100W HYPER JUICE HJ-GAN100
IMG_20210309_200831.jpg

サイズ実測 61mm × 85mm × 29mm = 150c㎥ でした。
各国対応のコンセント変換プラグが付属しているのは海外旅行好きにとっては有難いですね。

IMG_20210309_200923.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210309_200852.jpg

こちらは一例です、負荷により切り替わりますので別のパターンも探ってみますが、Type-C 側が両方とも 18W になってしまう事もあり、PCで利用する場合は#1側に一番最初に接続しておくのが良いかもしれません、その後に18W以下のスマホやタブは複数挿しても大丈夫って感じがします。。。
Hyper100Gan.png

60W基準
60W_20210313215715393.png

サイズや特性はTUNEWEAR 100Wそっくりですので、中身が同じ可能性があります。加えて言えば同社は66W品もそっくりです。
けど、リプルノイズの波形とか複数ポート接続時の出力パターンなどが異なるので、ハードが同一でファームウエアが異なる可能性ありです。
HYPER-TUNEWEAR.png

60W負荷耐久試験で3時間経過後の表面温度(2時間で再計測中)
flir_20210313T112124.jpg

90W基準
90W.png

90W負荷耐久試験では45分85℃で保護回路が働いて出力停止でした(完走できません)
flir_20210313T125351.jpg

#1/#2
#1-2-list

#3/#4
#3-list

リプルノイズは低めですが正弦波が常に重畳しています。
20W.png

ピーク出力 102W でした。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償は無く、配線抵抗なりの電圧降下が発生します。
RampUp#1-0-MAX

負荷変動による電圧変化は、配線抵抗に起因する電圧降下ぶんだけですので良好と思います。
矩形波-0-90W

力率
ActivePFCは搭載していません。そのため電流波形がスパイク状になりコンセント側にノイズが乗ります。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
Hyper JUICE100W-90pf
携帯性を重視した作りと思われ、European Power Supply Manufacturers Association の規定により 75W 以上の電源装置に PFC 搭載が必須の様ですので、ヨーロッパでは利用できないと思われます。
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は、各ポートに機器を接続すると他のポートの出力がいったんリセットされますので、接続した機器によってはそこで急速充電がストップする可能性があります、ご注意ください。




65W j5create JUP1365
物凄く簡易なパッケージです。
製品HPにはUSB認証取得のマークが記載されていますが、製品およびパッケージには記載が全く無いです。
IMG_20210306_124631.jpg

しかも、PD以外の急速充電にも対応しているので、USB認証取得に付いては疑問符が付きます。これ、HP記載が誤りなのか、それとも、熱帯雨林サイトで偽物が販売されているのか、、、
#1

実際にQC2.0でトリガを掛けてみましたが成功しましたΣ(・□・;)
#1-listQC2
トリガを掛けた状態で実際に出力も得られたので完全に対応してますね。この状態で本当にUSB認証が取得できるのだろうか・・・世間で言われているQC搭載品は規格外というのが嘘なのか、それとも偽物を掴まされたのか、もしくは製品HPが嘘なのか、、、
RampUp-QC2-12V-0-36W.png

サイズ実測 50.9mm × 51mm × 28mm = 73c㎥ です。

20210306_154328.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210306_124703.jpg

計測結果
J5-65W.png

PPS3A対応です。
#1-list

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度は76℃で、このサイズ感では少し高めです。
flir_20210306T153904.jpg

リプルノイズは大きめです。
62W.png

ピーク出力 72W です。
RampUp#1-0-MAX

負荷応答性は問題なく、若干の電圧保障があり配線抵抗より電圧降下が若干緩和されています。
矩形波-0-60W

力率
ActivePFCは搭載していません。ActivePFCは搭載していませんのでコンセント側の電流波形がスパイク状になりコンセントノイズが発生します。
60W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
J5-65W-60.png
力率が低い為、工場やオフィスなどに多数導入して同時利用する様な用途には向いていません。

出力リセット
本品は1ポートしか出力がないので出力がリセットされる事は異常発熱などで保護機能が働いた場合を除き発生しないと思われます。

その他
Less is More 65W PD-056 と形状とサイズがそっくりなのでOEM元が同じなのだと思われます。但し本製品とはポート数が異なります。
20210306_154550.jpg

20210306_154617.jpg

不可解な点として、変換効率は本製品の方が良いのですが、発熱の点では本製品の方が高いという逆転現象が起きており、原因がハッキリとはしません。ケース素材の熱伝導率に起因するのかもしれませんが、、、、分解してみないと判らないですね、、、分解してみようかな、、、
J5-65W-LesIsMore.png




100W j5create JUP44100
IMG_20210102_194704.jpg

サイズ実測 113mm × 80mm × 29mm = 258c㎥ です。

IMG_20210102_194727.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210102_194742.jpg

製品仕様は100Wですが実際には140Wくらいまで出力できます。
60W+60W+18W+18Wを試したところType-A側の出力が切断されType-C側はリセットされましたが、赤字の組み合わせなら出力できました。
j5100W.png

60W基準
SG-J5create100W.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20201229T181624.jpg

90W基準
SG-J5create100W-90W.png

90W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度です。
flir_20201125T150048.jpg
サーモグラフで確認すると熱が局所的に集中していて積極的には分散されていない様に見えるので、その点だけが惜しいです。Apple純正品は金属プレートの放熱板で充電器全体に熱を分散する作りになっていますが、この製品はそうではなと思われ、というか熱対策さえ施されていたなら、ほぼ筆者の理想形と言える程にノイズ対策が良好です。動画編集を長時間する様な用途には向かないです。高温部位に貼り付けてあるのは AVHzY CT-3 外付けモジュールの温度センサです。

C-j5-100W-#1List

リプルノイズは極小で、これ以上抑える事は難しいと思われます。
100Wj5createJUP4410090s95W.png

ピーク出力 102W です。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
電圧補償が有りますが、負荷応答が若干遅い様で急激な変動で電圧が揺れる様です。
J5RampUp1MAX.png

負荷応答性は若干遅く、電圧補償ぶんの揺れが発生していると思われ、しかし、問題になる程では無いと思われますす。
100Wj5createJUP4410090sRQ.png

力率
常時稼働型のActivePFCを搭載していて0.95以上の高力率にもかかわらず待機電力は0.05W以下になります。
90W負荷時コンセント側波形(黄:電圧/緑:電流)
J5-100W-90pf.png
極性反転する際に電流波形が少し乱れますが概ね良好と思われ業務用途も含めた常設を想定した作りになっています。
こちらの動画を見て頂くと判ると思いますが、10W未満ではActivePFCを迂回して待機電力を抑えていますが波形が乱れ力率は0.5程度で、10W以上でActivePFCが稼働し波形がきれいになります。

重量があり持ち運びには若干難ありですが、自宅やオフィスや工場などでの常設利用に適しています(耐久性は未検証ですが Apple ストアに常備されている様なブランドですので、それなりに信頼性が高いと思われます)。

出力リセット
本品はケーブルの挿抜により他のポートの出力がリセットされる事があります。

その他
普通のACアダプタに利用されている2PケーブルをAC100V側に利用出来なくはないですが若干接触が悪くなる可能性があり、付属ケーブルを利用した方が良いです。商品の説明にも専用ケーブルをお使いくださいといった趣旨の注意書きがあります(付属ケーブルも若干浅い感じがありますので、しっかり奥まで差し込む必要があります)、筆者が試した範囲では KB-DM2L-02 が奥までしっかり挿さり付属ケーブルよりも良好でした。




108W Satechi ST-TC108WM
IMG_20210223_134420.jpg

サイズ実測 123mm × 81.5mm × 31mm = 311c㎥ です。

IMG_20210223_173841.jpg

PSEマークが確認できます。
IMG_20210223_134535.jpg

製品仕様は108Wですが実際には130Wくらいまで出力できます。
Type-A は仕様では2ポート合計 2.4A が最大ですが、実際には両方同時に 5V 2A まで出力可能で合計 5V 4A 20W まで出力できました、それを超えると出力カットされます。
Satechi-ST-TC108WMrespw.png

#1ポート PPSは#1のみサポートです。
Satechi-ST-TC108WM-1-list.png

#2ポート こちらは18W仕様でPPSには対応していません。
Satechi-ST-TC108WM-2-list.png

#3/#4  5V固定出力です。#1がQC3対応なのに謎です。
Satechi-ST-TC108WM3-4.png

60W基準
Satechi-ST-TC108WMres60.png

60W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20210223T173454.jpg

90W基準
Satechi-ST-TC108WMres90.png

90W負荷耐久試験で2時間経過後の表面温度
flir_20210223T131953.jpg

リプルノイズは極小で安定しています。
Satechi-ST-TC108W60W.png

ピーク出力 102W です。ただし、充電器側が過負荷を検出して出力カットしたのではなく、テスター側でケーブルの e-marker の値をもとに計測中断した可能性が高く、グラフ形状もそれを物語っています。
特徴的な電圧補償が有り、45Wまでは電圧が微増、それ以上の出力では配線抵抗なりの電圧降下があります。
Satechi-ST-TC108WMRampUp#1-0-MAX

負荷応答性は良好で、60W程度までなら微動だにしませんが、90Wの矩形負荷では配線抵抗に起因する電圧降下ぶんの変動があります。
60W負荷
Satechi-ST-TC108WM-0-60W.png
90W負荷
Satechi-ST-TC108WM-0-90W.png

力率
常時稼働型のActivePFCを搭載していて0.95以上の高力率ですが、おそらくその影響で待機電力が1.4Wあります。
Satechi100-90pf.png
極性反転する際に電流波形が乱れますが概ね良好と思います。

重量があり持ち運びには若干難ありですが、自宅やオフィスや工場などでの常設利用に適しています(耐久性は未検証ですが、発熱がすくなく、熱による劣化は少ないと思われます)。

出力リセット
基本的にリセットは発生しません。
ただし、Type-A #1 と Typa-A #2 で 2A ( 合計 5V 4A 20W ) を超えるとリセットされますが、これは定格出力を超えた為と思われ、通常利用ではリセットされる事は無いと思われます。

その他
j5create同様に普通のACアダプタに利用されている2PケーブルをAC100V側に利用出来なくはないですが若干接触が悪くなる可能性があり、付属ケーブルを利用した方が良いです。商品の説明にも専用ケーブルをお使いくださいといった趣旨の注意書きがあります(付属ケーブルも若干浅い感じがありますので、しっかり奥まで差し込む必要があります)、筆者が試した範囲では KB-DM2L-02 が奥までしっかり挿さり付属ケーブルよりも良好でした。





以前の記事本プログの分家(自作ガジェット研究所)の方などでも時々書いていましたが、クラウドファンディングで支援していた CIO LilNob Share が、ようやく我が家にも到着しましたので他の機種も含めて Type-C 充電器の総まとめ記事として書いてみましたが、如何でしたでしょうか?(コメント頂けますと幸いです)。
基本的には PC電源としても利用する想定で 60W 用途と 90W 超用途の2つの基準でまとめています。 後ほど機会が有れば 45W 以下についても纏めてみます。

Type-C ケーブルについて

この記事では、色々な種類の Type-C ケーブルについて読み取った情報を整理してゆきます。

筆者所有の雑多なケーブルを全て計測して比較しつつ、どのケーブルを今後利用してゆくかの判断材料とするのが、この記事の主目的です。主な理由は低抵抗なケーブルはバッテリの持ちが伸びるから(逆に言えば、きっかけは ADTEC の金メッキケーブルの抵抗値が予想に反して悪過ぎたので不安になった)ですが、その他にも各種判断基準を設けて比較してみたいと思っています。例えばモバイルモニタ用に利用する場合は軽くて適度に短い事やL字コネクタが重要だったりしますが、充電器とセットで利用する場合は抵抗値はあまり気にしなくても良いので基準が変わってきます。

計測には、こういった物を利用して二重三重にチェックしていきます。二重三重にチェックする主な理由は特に中段にある中華製計測器はバグや動作不良が所々に散見される為、正直なところ100%信用する事は出来ないというか結構怪しい感じがあるからです。
IMG_20220802_210846.jpg
左上:USB Cable Checker    右上:USB Cable Checker 2
左下:POWER-Z KM002C Lite 右中:AVHzY CT-3
               右下:RouteR RT-TC3VABK

ちなみに、写真上段の2つ USB Cable Checker と USB Cable Checker 2 は名前や外観から想像するのと違って製造元のメーカや販売元などが全く異なります。前者が同人サークル Lime Pulse によるもので回路図なども公開されていますが、一方で後者は BitTradeOne という電子工作関連の部品や工具や自社開発製品などを販売している会社です。後者の方が多機能で便利なんですが、前者の方が判り易くて改造したい人向けです(筆者も改造する構想があります)

ケーブルとは直接は関係ない話ですが AVHzY CT3 の下に取り付ける電子負荷 SM-LD-00 は国内では売ってない様でしたので個人輸入してこんな感じで取り付けています。4個ある理由は充電器のポートが4つある機種が結構多いので同時に色々な負荷を掛けてみるために用意しました。ソフト制御で色々な負荷を掛けられるので面白いです。仕様としては 26V 6A まで対応してるハズなんですが、残念ながら 20V 超えると保護回路が働いて動作停止します。その為 PD3.1 EPR には未対応です。ファーム更新で対応して頂けると嬉しいのですが、、、(CT4とかCT3.1とかの新商品で対応ですかね、、、今のところ PD3.1 でトリガ対応できるのは POWER-Z KM002C しか筆者は知りません)
IMG_20220802_203808.jpg
これも余談かもしれませんが、AVHzY CT-3 の写真のタイプは本体表面と裏面の金属プレートに切断時のバリが処理されないまま残っているので、迂闊に操作してると出血する程のケガを負いますのでご注意ください。かくいう筆者も2度指を切って出血しました。CNC加工ケースのタイプも販売されていたのですが電子負荷が取り付け出来ない様に見えるので購入しませんでした(実際は取り付け出来るかもですが、バリを自分で処理すれば問題無いので・・・)

RouteR RT-TC3VABK の仕様は最大 20V 5A 100W なんですが PD3.1 EPR の 28V 5A 140W でも計測出来ました。但し1分程度の短時間でも少し熱を持ちましたので長時間耐えられるか判りません。それに短時間で熱持つって事は内部抵抗がそれなりにあるって事なので電圧降下も起きるので、これを間に挟んで充電すると100Wとか関係無しに計測結果よりも少ない量しか充電できないと思われますし、そもそも100W以上の仕様超える様な計測は自己責任でお願いします。
IMG_20220802_202847.jpg

とりあえず各種仕様の 1m ケーブルを計測してみた結果を並べてみますが、追々、筆者所有の雑多なケーブルを全て計測してゆきます。下記以外にも重量や曲げやすさなど諸々の基準を設ける予定です。

ELECOM USB 2.0 1m 3A U2C-CCL10NBK 157mΩ
IMG_20220726_011302.jpgIMG_20220726_011302.png

CENTURY USB 2.0 1m 5A eMarker CTCC-JD50 160mΩ ( コンビニ販売品 )
IMG_20220726_011654.jpgIMG_20220720_192842.png

UGREEN USB 3.2 Gen1 1m 3A eMarker 163mΩ
IMG_20220729_233348.jpgIMG_20220729_233348.png
eMarker 内蔵ですが 3A です。

USB 3.2 Gen2 1m eMarker ( ノーブランド ) 154mΩ
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USB 3.2 Gen2x2 1m 5A eMarker ( ノーブランド ) 187mΩ
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Gen2x2 のはずが Gen3 判定されました。理由は判りません。

Belkin Thunderbolt 3 80cm F2CD084BT0.8MBK 151mΩ
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Belkin Thunderbolt 4 1m INZ003bt1MBK 162mΩ
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ELECOM USB 2.0 1m EPR 240W U2C-CCPE10NBK 128mΩ
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充電に特化した最新ケーブルと言うことで 1m 品のなかでは抵抗値が最も低いです。

ELECOM USB4 Gen3 EPR 240W 1m USB4-CCPE10NBK 165mΩ
IMG_20220725_213722.jpgIMG_20220725_213722.png

わかりやすい USB

2019年7月に書いた記事を Thunderbolt 4 及び 240W 対応として改訂です。

USBを使わない方向の筆者ではありますが、、、自分向けというかモバイルディスプレイと充電用途の為の USB のまとめです。モバイルディスプレイ用途その他を考えるとL字コネクタが結構重要なんですが、なかなかデザインがイイ感じのL字コネクタ付きケーブルって見付からないです。。。

わかりやすいUSBとタイトルには書いていますが、見てわかる通り実態は逆です。わざと判り辛くして間違った物を買わせたり作らせたりして混乱させて何度も作り直させたり何度も買わせたりしようとしているとしか思えないですね。というか、そういう方向を狙ってないとすれば愚行としか言いようが無いです。 USB x.x の様な数字の部分はバージョンですが、これに細かなリビジョンと付加機能が別仕様として追加されるので正確に記述するためにはリビジョンと付加機能(OTGやBCやDPやPDなど)別に記載する必要があり、また、多くのサイトが曖昧・不正確もしくは誤って報じている為、混乱を助長していると思います。その点では、ロゴだけで40種類以上もある USB にくらべ Thunderbolt は比較的判り易いです、アクティブケーブルの件を除けば・・・

Thunderbolt3 は USB4 として USB に統合されました(PDF)ので本記事の記載も含め USB4 はThunderbolt3 と概ね同じです。今後開発される CPU には PCIe と伴に USB4 として統合され内蔵されてゆきます。歴史的には SCSI → IEEE1394(FireWire) → Thunderbolt を経て高速外部I/Oが USB に概ね(BadUSBの様な危険性を含め)統合されました。Alternate Mode を使えば NIC(Ethernet) も統合できそうですが、ややこしくなりますし危険なのでNICはNICのままにして頂いた方が助かりますし PS/2(Mouse/KBの2段)コネクタも復活願いたいですね。

帯域早見表
 物理規格  論理規格   実効帯域   PCIe
 Gen 2   Gen 3   Gen 4 
 USB 1.0   USB 1.0   0.2MB/s 
 1.5MB/s 
 x1
 0.5GB/s 
 x1
 1.0GB/s 
 x1
 2.0GB/s 
 USB 1.1   1.5MB/s 
 USB 2.0   USB 2.0   60MB/s 
 USB 3.0   USB 3.0   0.5GB/s 
 USB 3.1 Gen 1 
 USB 3.2 Gen 1x1 
 USB 3.1 Gen 2   USB 3.1   1.2GB/s   x4
 2.0GB/s 
 x2
 2.0GB/s 
 USB 3.2 Gen 2x1 
 USB 3.2 Gen 2x2   USB 3.2   2.4GB/s   x8
 4.0GB/s 
 x4
 4.0GB/s 
 x2
 4.0GB/s 
 USB4
 Thunderbolt 3 
 USB4 
 4.8GB/s   x16
 8.0GB/s 
 x8
 8.0GB/s 
 x4
 8.0GB/s 
 Thunderbolt 4 

速度毎の名称
 名称   規格   実効帯域   想定される用途 
 Low Speed   USB 1.0   0.2MB/s 
 (1.5Mbps)  
 キーボード/マウス
 ゲームコントローラ 
 Full Speed   USB 1.0   1.5MB/s 
 (12Mbps) 
 ラインプリンタ/モデム
 フロッピー 
 High Speed   USB 2.0   60MB/s 
 (480Mbps)  
 USBメモリ/外付けHDD 
 イメージプリンタ/スキャナ 
 FAX/カメラ/USBモニタ 
 Super Speed   USB 3.0   500MB/s 
 (5Gbps)  
 外付けSSD
 HDカメラ/ディスプレイ 
 Super Speed+   USB 3.1
 USB 3.2
 USB4 
 1.2GB/s
 2.4GB/s
 4.8GB/s 
 外付けNVMe
 4Kカメラ/ディスプレイ 

コントローラ
 コントローラ   規格 
 UHCI (Intel製 or VIA製)   USB 1.x 
 OHCI (Intel / VIA 以外)   USB 1.x 
 EHCI   USB 2.0 
 xHCI   USB 3.x 
 USB4

ケーブル&コネクタ早見表(モバイル機器向け Mini A / Micro A は割愛)
 物理規格   ケーブル&コネクタ形状  給電能力 
 USB 1.0   Type A + Type B   謎 
 USB 1.1   5V ±0.25V / 0.5A 2.5W
 5V ±0.25V / 1.5A 7.5W (USB BC1.2) 
 USB 2.0   Type A + Type B 
 Type A + Mini B 
 Type A + Micro B 
 Type A + Type C 
 Type C + Type B 
 Type C + Mini B 
 Type C + Micro B 
※Mini/MicroにはOTGの有無
 Type C 両サイド   5V ±0.25V / 0.5A 2.5W
 5V ±0.25V / 1.5A 7.5W (USB BC1.2)
 20V / 3A 60W (USB PD1.1-3.0) 
 20V / 5A 100W (USB PD1.1-3.0) 
 48V / 5A 240W (USB PD3.1 EPR) 
 USB 3.0   Type A-SS + Type A-SS 
 Type A-SS + Type B-SS 
 Type A-SS + Micro B-SS 
 Type A-SS + Type C 
 Type C + Type B-SS 
 Type C + Micro B-SS 
 5V ±0.25V / 0.9A 4.5W
 5V ±0.25V / 1.5A 7.5W (USB BC1.2) 
 USB 3.1 
 Type C 両サイド   5V ±0.25V / 0.9A 4.5W
 5V ±0.25V / 1.5A 7.5W (USB BC1.2)
 20V / 3A 60W (USB PD1.1-3.0) 
 20V / 5A 100W (USB PD1.1-3.0) 
 48V / 5A 240W (USB PD3.1 EPR) 
 USB 3.2
 Type C 両サイド 二重線
 (Thunderbolt パッシブ) 
 USB4 
 Thunderbolt 3 
 Thunderbolt 4
Type-A は正式には Standard-A でして Type-B も同様です。じゃあなぜ C だけ Type-C が正式名なのかは謎ですが、おそらく C には Mini や Micro が無いからだと思います。では Mini や Micro が存在しなかった USB 1.x や USB 2.0 初期の時代にはどうだったのかと言うと、 Series "A" 及び Series "B" が本来の名称というか元祖の正式名です(出典:Universal Serial Bus Specification Revision 1.1 Sep.1998 及び Universal Serial Bus Specification Revision 2.0 Apl.2000) 。USB 2.0 仕様の途中 (具体的には OTG Revision 1.0 Dec. 2001 が恐らく最初) で mini や micro コネクタが出来た時に Series "A" は Standard A となりました(出典:Universal Serial Bus Cables and Connectors Class Document Revision 2.0 Aug.2007) USB 3.0 仕様だと USB 3.0 Standard-A です(つまり Type-A SS ではない)、色は USB 1.x ~ 2.0 までが黒・灰・白 USB 3.x が青です。

帯域とロゴとコネクタ形状の関係(モバイル機器向け Mini A / Micro A は割愛)
 物理規格   ケーブル&コネクタ形状  実効帯域   ロゴマーク 
 USB 1.0 
 USB 1.1 
 Type A + Type B   1.5MB/s  USB11Logo.png USBtLogo.png
 Type A + Mini B 
 Type A + Micro B 
 USB 2.0   Type A + Type B 
 Type A + Type C 
 Type C + Type B
 60MB/s  USB20xLogo.png


 Type A + Mini B 
 Type A + Micro B 
 Type C + Mini B 
 Type C + Micro B 




 Type C 両サイド 




USB20scsLogoC.png
 USB 3.0   Type A-SS + Type B-SS 
 Type A-SS + Micro B-SS 
 Type A-SS + Type C 
 Type C + Type B-SS 
 Type C + Micro B-SS 
 0.5GB/s  USB300scLogo.png
 USB 3.1 Gen 1  USB311scLogo.png
 USB 3.2 Gen 1x1   Type C 両サイド 
 USB 3.1 Gen 2   Type A-SS + Type B-SS 
 Type A-SS + Micro B-SS 
 Type A-SS + Type C 
 Type C + Type B-SS 
 Type C + Micro B-SS 
 1.2GB/s  USB31s2cLogo.png
 USB 3.2 Gen 2x1   Type C 両サイド 
 USB 3.2 Gen 2x2   Type C 両サイド 二重線   2.4GB/s  USB32scLogo.png
 DisplayPort Altmode  DisplayPortAlt.png
 USB4 Gen 2x2  USB42c2Logo.png
 Thunderbolt 3 1m tblogo.png
 Thunderbolt 3 80cm  4.8GB/s 
 Thunderbolt 4
 USB4 Gen 3x2  USB44c2Logo.png
見て判る通りUSBロゴは無尽蔵に増え続けていて謎です。ユーザーに判り易くしましたと言いながら判り辛くしているので厄介です。対照的に Thunderbolt は簡素で判り易いですね。
乾電池ロゴkandenchi.png は、バッテリーの意匠ですが USB BC (Battery Charge) 仕様ではなく USB PD (Power Delivery) 対応を表すロゴの様です。かつ、乾電池ロゴは廃止され USB20pdLogo.png このタイプのワット数表記に変更された様ですが旧来の 100W ケーブルを見分ける為のロゴは無いっぽいです。

Thunderbolt 3 アクティブケーブルが USB4 に統合されるか?に付いてはUSBの下位互換が失われる為、不明です。
Thunderbolt 4 ではアクティブケーブルや光ケーブルが消滅したのかもしれません(調査・整理中)

充電用ケーブルとして一般に売られているもの@2022年
 論理規格   ケーブル&コネクタ形状   給電能力 
 USB 2.0 
 60MB/s 
 (480Mbps) 
 Type A + Micro B 
 Type A + Lightning 
 Type A + Type C 
 Type C + Micro B 
 Type C + Lightning 
 5V ±0.25V / 0.5A 2.5W 
 5V ±0.25V /  1A  5W 
 5V ±0.25V /  2A. 10W 
 5V ±0.25V /  3A. 15W 
 20V / 3A 60W (QC等のUSB規格外品) 
 Type C 両サイド   上記+ 
 20V / 3A 60W (USB PD1.1-3.0) 
 20V / 5A 100W (USB PD1.1-3.0) 
 48V / 5A 240W (USB PD3.1 EPR) 
充電用ケーブルは充電に特化している為、信号線としては USB 2.0 規格のものばかりで Super Speed 以上の高速データ向けには利用できないものが殆どですので注意が必要です。と言うかPC用として見ると Type-C コネクタなのに USB 2.0 の帯域でしか利用できないのは非常に紛らわしいです。

充電器ロゴ
 規格   ロゴ 
 USB 充電器  usbcharger.png
 USB 充電器 
 (PPS 対応) 
usbchargerpd.png
※右下に1ポートあたりの最大ワット数が記載されます。合計ではありません。

EPRモード (最大240W) への移行プロセス
PteEPR.png
最大240WのEPRモードへ移行する為には上図の赤丸にあるEPR対応ケーブルチェックでOKでなければならないのですが、その左側に青線で示す迂回ルートが1本ある様に見えます。このルートを100Wケーブルで通過できるのか?筆者は知りません。EPRモードへ移行後にはPPSが無く、代わりに同様の機能としてAVS (Adjustable Voltage Supply) というものがあり 15~48V の間で調整できる様ですが、PPSが既にあるのに、なぜこんなにややこしさを更に増長する様な仕様を追加したのか疑問です。
EPRモードに辿り着かない場合はSPRモード(Standard Power Range = 旧来の 60~100W)になります。


プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて二十数台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です(以降、Bull/nano/Ryzenと数台仮組レベルで組んでいます)。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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