Knights Corner に付いて考えてみる

以前書きました Knights Ferry の記事から一年近く経ちましたが、今回は製品化が検討されている Knights Corner に付いて考えてみます。

Knights Ferry と Knights Corner は 同じKnights系としてLarrabeeから始まったIntelの多コアx86プロジェクトですが、Knights Ferry がグラフィックボードの形状だったのに対し Knights Corner は XEON と同じ CPU ソケットに挿す事を前提にしている様です。

物理コア数が50個~80個程度で更にHyperThreadによりx2~x4スレッドとなり、倍精度浮動少数点演算性能が1TFLOPS以上らしく、曰く、倍精度でTFLOPSを世界で始めて達成したチップらしいです。

対するAMDは既に発売済みのTahiti(Radeon HD7970)で既に倍精度で1TFLOPSに迫る947GFLOPS・・・と云いますかHD7970はOC(OverClock)耐性が非常に高い為、事実上は既に倍精度でTFLOPSを達成していますし、そもそも Tahiti本来のCU(ComputeUnit)数は36CU(Radeon HD7970 は 32CU)ですから、36CUから4CU殺して(つまり1割以上の性能を意図的に落として)、かつ、本来のクロックから下げて出荷されている事になりますので、意図的に1TFLOPSに達しないギリギリの設定をして出荷している様にしか見えませんし思えません。補助電源にしても 8Pin + 8Pin ではなく 8Pin + 6Pin で出荷され、かつリファレンスPCBには 8Pin + 8Pin のパターンが有り・・・

ここに何らかの政治的な力が働いているとしか思えない意図的な物を感じます。
もちろんAMDはnVidiaともGPUで競争していますので今年4月頃に登場するKeplerまで様子見する余裕が有るともとれますし、4CU殺している件は歩留まり向上目的もあると思いますが、それでもやはり倍精度の性能でギリギリTFLOPS以下に抑えている事は、筆者からすると Intel との八百長試合としか思えない訳です・・・

これらを前提に一昨年書いた記事でFUSIONで実現しそうな事として書いていたそのままをIntelがx86コアで実現しようとしている事に色々な意味で感慨深く思います。

GPGPUの浮動少数演算に付いて語る時、常に話題になる基準的な物が Tesla C2070/M2090 ですが、ここにも政治的な物を感じます。なぜ倍のピーク性能が有る AMD の GPGPU ではないのか? もちろんnVidiaの方が積極的に販促をしているという背景も有るとは思いますが・・・

事実を知る人々はAMDのGPUを積極的に演算用途に活用していますが、そうでない人々が特に日本には多く居る様に感じます。AMDは今回のTahitiでは内蔵SRAMから外付けDRAMまで全域に渡ってECC対応をしている様ですから、本気でやっている事は確かですし、VLIWの癖が有っても速度的な性能では1歩も2歩もリードしていますし GCN で VLIW の癖は改善している筈です。

ちょっと話題が本筋から外れてしまいましたが・・・

本題の Knights Corner ですが、これをCPUソケットに挿すとして、最低でも物理50コア、HTでx2/x4とスレッドが増え100~200コアに成る訳ですが、果たしてOSに対してどの様に見せるのか?興味が有ります。
つまり、ヘテロジニアスを前提にCPUとは異なる並列演算デバイスとしての扱いになるのか、それとも、CPUとして中央演算処理を賄う位置付けなのか?
恐らく前者でありCPUとしてではなくGPGPU的な位置付けなのだと思いますが、x86である事を考えますと、単純にGPGPU的な使い方を狙っているのとは違うと思う訳です。

OpenCLの様なヘテロジニアス向けのJIT形式ではなく、普通にコンパイルした多コア向けの超並列スレッドが実行出来そうで、今迄よりリアルなバーチャルリアリティやシュミレーションの実現等が考えられそうです。

Intel  x86-CPU + x86-VectorProcessor
AMD  x86-CPU + GPGPU(元ATIデスクトップ系GPU)
nVidia ARM-CPU + GPGPU(nVidia + 元3dfx + 元AGEIA)
Qualcomm ARM-CPU + GPGPU(元ATIモバイル系GPU)
VIA  x86-CPU + GPGPU(元S3 Graphics系GPU:但しGPGPUに消極的)

こうやって並べてみますと、Intel以外は異種混合のヘテロジニアスですが、Intelのみ単独でx86で全てを賄おうという様子が判ります。
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DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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