EATX 2.0 PSU ( Power Supply Unit) とは?

現時点の結論として、EATX 2.0 PSU とは、Asusの独自規格もしくはAsusの誤記、もしくは筆者の調査不足です。つまり公開されたドキュメントとして規格書/デザインガイドが存在しない(Google先生も知らない)規格です。恐らくEPS12V Ver2.0以降でOKだと思われ、それをAsusが誤って記載していると思われます。

可能性としてEPSの頭文字EがEATXの略なのかもしれないと思い調べました。つまりEPSはもしかしたらEATX PSUの略なのか?と思ったわけです。
 EPS = Entry chassis Power Supplies (出展:SSI EPS12V Power Supply Design Guide Version 2.92)
参考までに・・・
 EATX = Extended ATX

つまり、全く異なる意味でした。

SSI が EPS12VのEをEntryにしている理由は、EPS12Vとは「リダンダントを想定しないエントリーレベルのサーバ向けデザイン」だからです。原文 "This specification defines a non-redundant power supply that supports entry server computer systems."
つまり電源故障に対しての冗長性を確保しない前提の電源だからEntryなのであって、Extendedとは無関係でした。

ちなみにEPS12Vの規格適合電源にも以前はリタンダント対応品が有りましたが、最近は殆ど見掛けません。
ブレードの場合は電源ダウン=ブレード全体を交換の様な運用が多いと思われます。3U以上のSuperMicr●のケース付属電源はリタンダントが標準的ですが出力はEPS12V互換であっても形状は専用設計と思われます。

なぜこんな事を書いてるかと言いますと Asus Z9PE-D8 WS ( LGA2011 DUAL マザー ) のマニュアルに"This motherboard supports EATX2.0 PSU or later version"の様な記載が数箇所ありまして、Asusは他のマザーのマニュアルでも似たような表記をしており、これは具体的にどんな電源なのかを調査しているという経緯です。

筆者は以前、電源のトラブルに遭ったときに、PC電源の規格について相当しつこく調査(1 2 3)しましたが、EATX2.0という電源規格を定めたドキュメントにはたどり着けませんでした。

もっとも、電源規格を定めているSSIやIntelが2008年以降は資料を一般には非公開?にした為、2009年以降に新たな規格が制定されていたとしても筆者が知り得ていないという事情もあり、断言できないところが辛いところです。

EATX12V というのも Asus の独自規格(もしくはAsusの誤記、もしくは筆者の調査不足)かもしれませんが、既に言葉として一人歩きしているのかもしれず、こちらはGoogle先生も曖昧な情報を沢山提供してくれました。
EATX2.0EATX12Vがどこから発生したのか?というとAsusマザーのマニュアルかもしれません。というかその可能性大です。

CPU用に12V 8Pinコネクタを複数備えたEPS12V Ver2.0以降の電源の事をAsusが間違えてEATX12VEATX2.0と表記している可能性が高い様に感じます。

ていうか、EPS12Vの電源規格を制定しているSSIフォーラムのメンバーにはAsusも入ってるんですけどね・・・
それともAsusの主張が通ってSSI内部でも最近はEPS12VをEATX12Vに改名しているかもしれません。

他の可能性としてEPS12Vとは別系統で、ATX12Vをベースに12Vを強化し8PinのCPU電源を付けたものを誰かがEATX2.0と言い始めたのかもしれません。

ちなみに同世代のSandy-E DUALな他社製マザーでは、

Tyan:
 普通にEPS12Vを指定しています。こういう記載が有ると判り易くて安心しますね。

SuperMicro:
 ATX電源のVer2.02以降で24Pinのメインコネクタと8PinのCPU電源コネクタを2本備えた電源で、同時にSSIフォーラムの定める電源(URL参照)というように書いてあります。遠まわしな言い方ですがEPS12Vや、更に上位規格のリタンダント電源を含んでいる様です。
 ATXとEPSの両方を満たす電源は多数存在しますが、両方満たす電源の条件としてPWR_OK信号のタイミングを200ms~500msの範囲にする必要が有りそうです。(ATXは100ms~500ms、EPSは200ms~1000msなので両方満たす場合は200ms~500msに制限される)

Advantech:
 SSIの定める 24Pin と 8Pin ・・・規格の名称には触れていませんが EPS12Vや、更に上位規格のリタンダント電源を含んでいる様です。

Intel:
 特に特定の電源規格名には触れず マザーの Technical Product Specifications に電源のデザインガイドがまるごと掲載されてました
 Intelでは、このクラスのマザーではリダンダント電源を前提にしており、電源の細かな仕様をマザー側のテクニカル仕様に掲載しています。電源の仕様的には今までの電源を概ね踏襲しつつも部分的に専用特別仕様って事に成るんでしょうね。

EVGA:
 マザーのサイズも規格外ですが、電源も規格外でしたw
 マザーボードに6Pinの12V(つまりグラボ用)が有ります・・・
 標準では24Pinと8Pin×2で、OverClockをする時に6Pinも挿して12Vを強化するといった記載が有ります。
 まぁ、いかにもEVGAらしいマッドな作りですね。写真で見ると6Pin-12Vはマザー上に3個所あります。
 Intelの様に専用設計の電源が必要と言い出すのではなく、既存の電源を流用出来る様に配慮しつつも12Vを最大限に強化出来る様に考慮した結果と言えそうです。まぁケースは専用品を要求してる訳ですが・・・
  
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR