玄人志向 USB3.0RX4-P4-PCIE レビュー #1

筆者の妄想が現実化したかの様な玄人志向 USB3.0RX4-P4-PCIE を入手しましたので、2回に別けてレビューしてみます。

1回目、外見から判る機能など
2回目、動作検証

今回は、1回目として、外観から判る機能をレビューしてみます。

USB3.0ポートの形状は、通常品を90度回転した様な構造です。
ブラケット側
この変わった形状にした理由は、LowProfileで4ポートを狙った為と思われます。
似たような形状の物として同じく玄人志向からUSB3.0F-P7-PCIeという製品が既に発売されています。この製品同様にPCケースと微妙に接触してしまいUSBケーブルを挿すのが難しいケースも有ると思います。その場合は、ヤスリ等で加工するか筆者の様な変態的な対応が必要に成るかと思われます。

表:
U3RX4P4表1

裏:
U3RX4P4裏1

電源部拡大:
U3RX4P4表2電源部
USB3.0ポートとは反対側に電源部があり、電源は2Way構造に成っていまして補助電源を挿さなくても動作する様に作られています※但し補助電源無しの状態でバスパワーを使ったSSDを3台以上接続すると不安定に成りました。不安定に成った理由と思われるものを後述していますが、補助電源を接続していればバスパワーのSSDを4台接続しても安定しています。
ジャンパ等による設定は不要で、ダイオードにより自動的に5Vバスパワーの供給元が切り替わる仕組みに成っています。
補助電源を接続しなかった場合は、PCI-Expressスロット側の12Vを5Vに降圧する回路が2系統組まれていて、各系統は最大2Aを流せるLA8500JGというLinearArtwork社製のステップダウンコンバータが搭載されています。各系統はそれぞれ2ポートのUSB3.0コネクタの5Vバスパワーに接続されていますので900mA×2ポート=1.8Aを流せる様に成っています。但し2系統のステップダウンコンバータの出力が並列に直接接続されていますので、出力バランスを崩して不安定に成る可能性が有りそうです。下の写真で0Ω抵抗の位置にダイオードを設置し、逆にダイオードの位置に0Ω抵抗を付ければ良いのではないか?と思います。後ほどダイオードを入手して改造してみます。
U3RX4P4表2電源部2
U3RX4P4表2電源部3
PCIe x4以上のスロット側12V電源は規格上の最大が2.1Aですから25Wです。これを効率80%で5Vに降圧しますと4Aに成りますので計算上は問題無いはずです。ちなみに搭載されているステップダウンコンバータのデータシートによりますと12Vを5Vに降圧した場合の変換効率は87~90%程度でした。つまりここでも余裕が有りますので補助電源無しでもバスパワーのSSDを3台や4台接続しても安定動作可能なはずですから、先述の並列に直結している事が原因で不安定に成るという推測があたっているのでは?ないかと思います。いづれにしろ改造後に再検証してみます。->ショットキーバリヤSS2040FLを購入し改造してみましたが快調です。補助電源無しでバスパワー接続のSSD4台が問題無く動きました。というか補助電源を付けていない訳ですから0Ω抵抗を外しただけでも良かった訳ですが、一応、補助電源も挿せる仕様のままにしたかったということで・・・

バスパワー用のバックアップコンデンサは、上の写真に写っている4個の電解コンデンサです。それぞれが各USBポートに接続されています。
スペースの問題からか?USBポートから一番遠い電源部に16V100μFのバックアップコンデンサが有りますので、位置的には最適と言い辛いですが、それを補うようにUSBポート直近の裏面に大容量チップコンデンサが搭載可能なパターンが作られています。但し実装は省略されています。
U3RX4P4裏4ホストコントローラ2
この空きパターンにはこの時購入した16V47μFのセキセラを取り付けてみました。

電源部裏面拡大:
U3RX4P4裏2電源部
電源部の裏側には5Vバスパワーの過電流保護回路が各ポート専用に設置されています。ポリマーPTCなのが少々残念ですが、無いよりはマシです。

続いてブリッジ部を見ていきます。
U3RX4P4表3ブリッジ
PLX TECHNOLOGY製のPEX8608という8ポートブリッジです。
このブリッジチップは8ポートを任意に割り当て可能なブリッジで、この製品ではスロット側に4ポート、コントローラ側に4ポートを振り分けてブリッジしています。
Rev2.0世代のブリッジですですが、Rev1.1世代の速度にも対応出来る物です。

ブリッジ裏
U3RX4P4裏3ブリッジ
ブリッジ裏側にはPERICOM製のクロックバッファが搭載されていて、表面の8ポートブリッジと連携して動作する様に成っています。
競合会社同士の製品を組み合わせて使っているのが面白いですね。
このクロックバッファは、Gen1.1世代とGen2世代の橋渡し(つまり、クロックを2倍或いは1/2に変換)の役割と、4個あるホストコントローラとブリッジチップの信号クロックをスロット側のクロックと同期する役割とを担っている様です。

最後に主役のホストコントローラです。
U3RX4P4表4ホストコントローラ
Renesas製μPD720202を贅沢に4個搭載し、各チップが各ポート専用に動作する仕組みに成っています。
U3RX4P4裏4ホストコントローラ
また、チップ裏面には型番不明(消えてしまっている?)ですが、ROMチップらしきものが4個付いています。恐らくファームウエア用のROMではないか?と思われます。

また冒頭にも書きましたが、ポート直近に5Vバスパワー用のバックアップコンデンサの空きパターンが有ります。もし動作が不安定に成った場合でFirmwareを最新にしても改善しない場合などには、ここに適切なコンデンサを追加すると安定するかもしれません。

と、ここまで見てきましたが、総合的に見てHighPoint社のRocketUシリーズが直接の対抗馬と成りそうです。
構造的にはホストコントローラがASMedia製とRenesas製という違いが有るだけで、他に顕著な差は有りません。
強いて言えば、USBポートの配置やカードの形状が異なる事と、ブリッジチップの型番末尾が8と9で若干異なる事、補助電源使える点でしょうか?両製品とも補助電源無しで利用出来るように降圧回路が組んでありますがRocketUにはあえて補助電源は付けない設計で、その代わりに(その位置に)内部ポートが有ります。
商業的にはHighPointブランドの丁寧な梱包で1万2千円の価格設定のRocketUと、玄人志向で若干粗雑(とはいえ玄人志向ブランドとしては丁寧な梱包=スポンジで挟んで輸送中の故障を防止している)で8千円前後の価格の本製品です。

ブリッジチップの比較
U3RX4P4表3ブリッジ比較2
HighPoint RocketUのブリッジにはDMAが搭載されていますが、このDMA用にはWindows向けドライバが用意されてない為Windowsでは機能しません。元々Mac用の製品ですから、Mac用にはDMAドライバが用意されているのかもしれません。
玄人志向 USB3.0RX4-P4-PCIE のブリッジにはDMAが有りませんが、機能しないDMAなど無い方が良いですし、アクセスレイテンシが若干短い為、こちらの型番の方がWindowsでは有利ではないかと思われます。

しかし、筆者的にはRocketU 1142Aと同じく内部ポートを設置してもらいたかったです。内部ポートが有れば、恐らく大量購入していたと思います。とは言え、ちょっと不格好に成ってしまいますがAINEX USB-112を使えば内部ポートに変更出来るので、これを使って15号機で継続利用しようかと思っています。

次回はRocketU 1142Aを含め他のUSB3.0ホストコントローラカードとのガチンコ対決をしてみようと思います。
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DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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