究極?自作PCに見るムーアの法則との関係

この究極?自作PCシリーズは、今から約13年前の私が自作PCに憧れてはいたものの当時は貧乏で手にする事の出来なかったDUAL Socket7 マザーのATX586を、ある事が切っ掛けで約13年を経た今になって偶然手にした事からスタートしました。

さて、さて・・・

今回の記事では、究極?自作PCに搭載されている MMX Pentium 233MHz(正式名称:Pentium processor with MMX 233MHz 以下 MMX 233と書きます)と、私のメインマシンに使われている XEON X5670 をムーアの法則を元に比較してみようと思います。

いきなり結論から書きますとインテルのCPUは、私の計算ですと、この13年間で下記の発展を遂げた様です。

1)集積密度:119~149倍
2)トランジスタ数:260倍
3)処理能力:30倍(但し4スレッドで測定)
4)演算速度:70~545倍

ムーアの法則では、これらは13年間で90~416倍の間で発展すると予言しましたから、概ね正解と言えるのではないでしょうか。

もっとも、半導体の発展自体がムーアの法則を目標にして発展してきたようなものですから、ムーア氏がもっと早いペースでの法則を掲げていたら、今より高速で安価で低発熱なプロセッサが世の中に出回っていたかもしれませんね。

以下、その結論に至った経緯です。

まず、ムーアの法則には色々な解釈が有るようですが、私が雑誌などで目にしていたのは、3GHzの壁がムーアの法則の壁になるとか、シングルスレッドではムーアの法則が限界に近づき、プロセッサはマルチコアへ転換した。の様な内容で、処理速度に関する物だと解釈していましたが、主な解釈には以下のものが有るようです。

1)集積密度
2)トランジスタ数
3)処理能力(単に計算速度に留まらず、帯域その他の総合的な能力)
4)演算速度

そもそもムーア氏本人は法則とは言っておらず、部外者の方が“法則”と命名した事によって本人発言と解釈のズレ等もあり、定義が曖昧に成り、色々な解釈が有る様です。

・Intelの公式見解

今回の記事では、究極?自作PCに搭載されている MMX Pentium 233MHzと、私のメインマシンに使われている XEON X5670 を比較する事でムーアの法則を検証してみます。

まず、両者供にサーバやワークステーションでの利用を考慮して設計されており、デュアルプロセッサでの動作やECCメモリの利用などが可能な事から、このブログで掲載するのに相応しいと思いますし、同じ土俵での比較(時を経た比較と言う意味で)にも相応しいと考えました。(但し残念ながらTAKEN ATX586はチップセットがECC非対応です)

また、今回の試みにはもう一つの意義が有り、1965年にムーア氏が目標に掲げた10億個のトランジスタを集積するという目標が今年の6月に発売された6コアXEON(私の所有するX5670)で達成されましたので、一つの節目にあたると思います。(Itanium2のデュアルコア化で既に達成済みでしたが、主流とは言えませんので私の解釈では除外したいと思います)

MMX 233の発売は公式には1997年6月ですが1997年3月頃には既に秋葉原で一部流通していた様です。
対して XEON X5670の発売は今年2010年3月ですから、ちょうど13年が経過したと考えてよいと思います。

ムーア氏本人は24ヶ月で2倍と考えていたらしいのですが、18ヶ月で2倍とする解釈も多く、この二つの範囲をムーアの法則と考えてみようと思います。

13年経過=156ヶ月ですと、2の6.5乗~2の8.7乗 = 90~416倍として比較してみます。

1-1)集積密度(製造プロセスから計算)
 MMX 233 製造プロセス 0.35 micron = 350nm
 X5670 製造プロセス 32nm
 製造プロセスが約10.9倍微細になっていますから、積層していない事を前提にした単位面積辺りの集積密度は 10.9 × 10.9 で約119倍高密度になっています。

1-2)集積密度(ダイサイズとトランジスタ数から計算)
 MMX 233 140平方mm 450万トランジスタ = 32,143/平方mm
 X5670 240平方mm 11億7千万トランジスタ = 4,791,667/平方mm
 単位面積あたりのトランジスタ数では149倍高密度になっています。

2)トランジスタ数(公式ドキュメントは見付けられませんでした)
 MMX 233 450万
 X5670 11.7億 = 117000万
 とんでもなく増えてますねw 260倍です。

3)処理能力
 指標が曖昧ですからなんとも言えませんが・・・後ほどPC-Mark05あたりでも実行してみようと思います。
 追記:
 MMX Pentium は SSEに非対応などの理由でPC-Mark05の測定が出来ない項目が多々有りましたのでCrystalMarkで比較しました。
 CrystalMark2004R3
 TOTAL:9213→272659≒30倍
  ALU:1287→58940≒45倍
  FPU:1308→54194≒41倍
  MEM:229→55002≒240倍
  HDD:5318→63829≒12倍
  GDI:173→10659≒62倍
  Direct2D:869→5764≒7倍
  OpenGL:29→24271≒837倍
 但し、CrystalMark2004R3は4スレッド(クアッドコア)までしか使っておらずX5670の12物理コアは1/3の能力しか発揮出来ていません。


4)演算速度(判り易い物としてSuperπで104万桁の計算速度を比較してみました)
 シングルスレッド:約70倍
  MMX 233 14分01秒 = 841秒
  X5670 12秒
 マルチスレッド:約466倍(物理コアと同数のSuperπプロセスを起動)
  MMX 233 平均16分50.5秒×2スレッド
  X5670 平均13秒×12スレッド
 マルチスレッド:約545倍(HTで理論コアと同数のSuperπプロセスを起動)
  X5670 平均22.25秒×24スレッド
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DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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