いまさらですが LGA771 のデュアルソケットマザーまとめを書いてみます。

注意:
 SuperMicro X7DAL-E 搭載システムにWindows10をインストールする場合はオンボードサウンドをジャンパピンでDISABLEにして下さい。サウンドは、別途PCIカードやUSBサウンドなどを御利用下さい。
 理由は、オンボードサウンド用のWindows10ドライバがBSODを誘発する為で、ジャンパピンでDISABLEにする以外の回避方法が今の所判らない為です。



その他のソケットに付いては、こちらにまとめています。
Intelマザーのまとめ
 Socket7 / 8, 1, 2, 370 / Socket604 / SocketM
 LGA771 / LGA1366 / LGA2011 / LGA2011 v3
AMDマザーのまとめ
 SocketA / Socket940
 SocketF / SocketC32 / SocketG34 / Zen
VIAマザーのまとめ
 nanoBGA / QuadCore

LGA771 は Intel CPUで64Bit版のWin8.1以降に対応している最古参デュアルソケットかつ最後のUMA(SMP)です。LGA771マザーであればWin10 64Bitへのアップグレードも技術的には出来るはずです。ライセンス的にはライフタイム制限に抵触するか否かが可否を決定づけると思いますが、そこさえクリアしていればいけるはずです。

LGA771はSocket604やSocket370程ではないにしろ近年のソケット乱発に比べ長く続いたソケットで、ネトバ最後のDempseyからCore2Q世代のHarpertownまで対応し、チップセットバリエーションも比較的豊富(とは言え、FB-DIMMが失敗しなければ i5100 は恐らく登場しなかったのではないか?)となっています。

 時系列的に最初に登場したi5000系チップセットのバリエーションモデルがP/V/Xと三種類あり、特徴としてはDDR2 FB-DIMMのクワッドチャネルで広帯域と大容量を同時に実現しました。この世代ではワークステーション向けi5000Xチップセットを搭載しATXサイズに収めたSuperMicr X7DAL-Eの人気が高く、筆者の10号機も現役復帰して時々利用しています。

 続いて登場したi5400チップセットではFSB1600とPCIe Gen2.0に初めて対応しましたが、逆にFSB667のDempseyは切り捨てられました。鉄板のSuperMicr X7DWA-Nや、nForce 100ブリッジをオンボード搭載してSLIに対応したIntel謹製 D5400XSが登場し話題と成りましたが、FB-DIMMのいっこうに改善しない爆熱問題と構造的な理由から遅いレイテンシとが不評で、この頃までは未だ K10 Opteron の居場所がありました。

 FB-DIMMの不評対策として最後に登場したi5100チップセットはDDR2を採用して爆熱問題を解決しましたが、メモリがデュアルチャネルに半減し、PCIeもGen2.0からGen1.1に先祖返り、さらにFSB1600には非対応(FSB667も非対応)などi5400チップセットと比較して帯域が全般に渡って抑えられており、LGA771は結局最後まで K10 Opteron の広帯域かつ低レイテンシのI/Oに対するアドバンテージとは成り得ず、K10 Opteron の牙城を崩壊させるには至りませんでした。筆者の12号機18号機にこのチップセットが搭載されています。

以下、LGA771のデュアルソケットマザーをいくつかピックアップしておきます。

特徴別リスト
 筆者的にはE-ATXとSSI EEBが標準サイズという認識なので、これらのフォームファクタは特徴とは捉えていません。またLGA771の標準設計ではメモリがDDR2 FB-DIMMですから、DDR2 FB-DIMMも特徴とはしていません。
 LGA771世代の初期にWindowsのハードウエアデザインガイドラインが改訂されオーディオ出力が2chから7.1chに変更されました。この為、Windows対応ハードの認定を受ける目的でオーディオを2chから7.1chに変更したバリエーションモデルが多数登場し、例えばSuperMicroでは型番末尾に”+”が付いているものは概ね7.1chオーディオに変更したバリエーションモデルです。しかし後半に登場した5400チップセットや5100チップセットを搭載したマザーは最初から7.1chを搭載したモデルが多くなり型番末尾に”+”が無くても7.1chに対応したモデルもあります。
 
SLI 対応マザー
 Intel D5400XS(3Way)(4 x PCIe Gen1.1 x16)
D5400XS-BDG_20150316044530ab9.png
 ※GTX280の発売当初(2008/6/17)はSLIに未対応で後にドライバ178.13(2008/9/25)で対応された

DDR2(Reg ECC DIMM)対応マザー(i5100チップセット)
 SuperMicr X7DCA-i (1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
 SuperMicr X7DCX (1 x PCIe x16) (18号機)
 SuperMicr X7DCA-L (1 x PCIe x16) (12号機)
 Tyan S5375(1 x PCIe x16)
 Tyan S5376(1 x PCIe x16)
 ASUS DSAN-DX(1 x PCIe x16)
X7DC-BDG.png
LGA771ではFB-DIMMではない通常のDDR2に対応するチップセットはIntel 5100しかありませんので、ブロックダイアグラムは概ねこの様になります。DDR2にする事でFB-DIMM特有の長大なレイテンシや爆熱を克服出来ますが、同時に2chに減らされている為に帯域が半減しスループットは低下します。2番目のスロットは概ねx8かx4になります。

PCI-Express Gen2.0 x16対応マザー(i5400チップセット)
 SuperMicr X7DWA-N(2 x PCIe Gen2.0 x16)
 Tyan S5392(2 x PCIe Gen2.0 x16)(ATX/SSI-CEB)
 Tyan S5393(2 x PCIe Gen2.0 x16)
 Tyan S5396(2 x PCIe Gen2.0 x16)
 Tyan S5397(2 x PCIe Gen2.0 x16)(16 x FB-DIMM)
 ASUS Z7S WS(2 x PCIe Gen2.0 x16)(ATX/SSI-CEB)
 ※TyanのS5393とS5396は一見してそっくりで違いが判りませんが、S5393はオンボードVGAを搭載、S5396はオンボードVGAを搭載しない代わりにプリンタ用パラレルポートと2chオーディオがI/Oシールド側に設置されていますので、サーバ用とワークステーション用で色を付けたのだと思います。
X7DW-BDG.png
LGA771でGen2.0のPCI-Expressに対応するチップセットはIntel 5400しかありませんので、ブロックダイアグラムは概ねこの様になります。

Dempsey(ネトバ最後のXEON)対応マザー
 SuperMicr X7DAE+ (1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
 SuperMicr X7DAL-E+ (1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
 Tyan S2692(1 x PCIe x16) + (x8 in x16)
 Tyan S2696(1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
 ASUS DSGC-DW(1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
X7DA-BDG_201503160906527a8.png
DempsyのFSB667に対応するチップセットはIntel 5000X/V/Pですが、自作向けですと5000Xになりますのでブロックダイアグラムは概ねこの様になります。

FSB1600対応マザー(i5400チップセット)
 Intel D5400XS(3Way)(4 x PCIe Gen1.1 x16)
 SuperMicr X7DWN+ (EE-ATX)
 SuperMicr X7DWA-N(2 x PCIe Gen2.0 x16)
 Tyan S5397(2 x PCIe Gen2.0 x16)(16 x FB-DIMM)
 ASUS Z7S WS(2 x PCIe Gen2.0 x16)(ATX/SSI-CEB)

ATX (SSI-CEB)フォームファクタ対応マザー
 SuperMicr X7DAL-E+ (1 x PCIe x16) + (x4 in x16)
 SuperMicr X7DCA-L (1 x PCIe x16) (DDR2)
 Tyan S5375(1 x PCIe x16) (DDR2)
 Tyan S5376(1 x PCIe x16) (DDR2)
 Tyan S5392(2 x PCIe Gen2.0 x16)
 Tyan S2692(1 x PCIe x16) + (x8 in x16)
 ASUS Z7S WS(2 x PCIe Gen2.0 x16)

FB-DIMM x16枚 大容量メモリ対応マザー
 SuperMicr X7DWN+ (EE-ATX)
 Tyan S5382(E-ATX)
 Tyan S5383(E-ATX)
 Tyan S5397(E-ATX)
 
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No title

TyanのS5396とS5393の最大の違いはパラレルポートというより、むしろサウンドの有無ではないでしょうか。
S5396ですがOEM先のHPでは、末期にはFSB1600対応されていた記憶があります。

nvidiaやadobeの愚痴はまたあとで

Re: No title

> TyanのS5396とS5393の最大の違いはパラレルポートというより、むしろサウンドの有無ではないでしょうか。

そこ気付きませんでした、有難う御座います。記事も修正しておきました。

> S5396ですがOEM先のHPでは、末期にはFSB1600対応されていた記憶があります。

なるほど・・・
未だにHP上は1336/1066なんですよね。
チップセットが他社は5400ですが、このマザーは5400Aなので、それでかなぁ?と思っていたところです。
実際どうなのか未調査です。

愚痴の続きです。

事実上nvidiaをないがしろにして、adobeへの対応が甘かったAMDがWorkstation市場で「はぁ?」となってしまったのは当然なんですわ。

ATIをAMDが買収したことから始まる2005年頃から、Quadroを使うなら、特定のメーカー製ワークステーションを使うべしとなった2009年に至る迷走期におきて劇的な変化と言えば、個人レベルで動画編集を扱うことだったと思うのです。

「普通チップセットの発売後に合併の発表をするか?」と思いました。

Re: 愚痴の続きです。

AMDは当初、nVidiaとの合併を模索していたみたいな事をどこかで見た気がします。nVidiaに断られて仕方なくATiを買収したのだと。

FUSION構想の為に、やむ負えない判断だったのではないでしょうか?

> ATIをAMDが買収したことから始まる2005年頃から、Quadroを使うなら、特定のメーカー製ワークステーションを使うべしとなった2009年に至る迷走期

ほんと、迷走期ですよね~
デュアルソケットでSLI対応を探すのはエライ苦労しました。

> 「普通チップセットの発売後に合併の発表をするか?」と思いました。

うーむ・・・
同時期にIntelさんはQPIを非公開にしてnVidiaチップセットを締め出しちゃいましたから、同罪とも・・・

私的には、せめて Gen2.0世代のチップセットを出してほしかった・・・
nForce200をオンボードしたのはEVGAだけという悲しい現実も

No title

"XEONいっとく"のながたさんをご存じでしょうか?
既に故人ですが、771世代のXEONに関しては、身を削った
レポートには常に関心を持ってみていました。


どっかに拓本がないかな。

Re: No title

> "XEONいっとく"のながたさんをご存じでしょうか?

Webで見掛たような気もしますが残念ながら存じません・・・

> 既に故人ですが、771世代のXEONに関しては、身を削った
> レポートには常に関心を持ってみていました。

面白そうですね、魚拓が残されていれば見てみたいです。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> そういえばLGA771にはレアなFSB800のCPU(Xeon 5113/5133)

L5240が手元にあり12号機に乗せて↓これと、どちらが良いか迷ってる最中です。
http://dualsocketworld.blog134.fc2.com/blog-entry-419.html

> これが動く市販マザーと言うのは見たことないですね。

うーん、771@800MHzの板は調べた事無いですね・・・
てか、L5240にすればハッピーかも?
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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