Windows10の無償アップグレードに付いて

 Windows 10は、Windows 8.1/7およびWindows Phone 8.1のユーザーに対し、リリース後1年間は無料アップグレードとして提供されることが発表されました。

 また、一度アップグレードした機器は「端末が寿命を終えるまで」無料でサポートされるとしています。

 ここで注意が必要なのは「端末が寿命を終えるまで」の意味と、何が無料でサポートされるのか?です。

 例えば@ITの記事によりますと、デバイスのサポート期間中と書かれており、原文も掲載されています。

 しかし発表後の見解としては、
 Details on our device’ supported lifetime policy will be shared at a later time.
 としています。

 ですから、「端末が寿命を終えるまで」或いは「デバイスのサポート期間中」といった日本のITメディアの記者達が独自に行った意訳は、誤解を与える不正確な情報であり、私もこれにより右往左往させられてしまった訳です。

 device’ supported lifetime policy が具体的にどういう意味なのか?に付いての詳細は、後ほど情報共有される、という事ですから、意訳すると「未定です」あるいは「検討中です」と言っているのと同義です。たぶん、正式な発表があるまで一旦忘れた方が良いと思います。


 しかし、それでは面白くないので、可能性を予想してみましょう。

 海外サイトですが、こちらに同じ問題提起が為されていました。


可能性として
 1:壊れてしまい修理が出来ず使えなくなるまで無料サポートを受けられる。
 2:製造メーカーのサポートが終了するまで無料サポートを受けられる。
 3:マイクロソフトが独自に決めたサポート期間が終了するまで無料サポートを受けられる。

などが考えられると思います。

 例えば筆者の13号機にはXEON X5675が搭載されており、このCPUは Neharem の次世代に当たる Westmare-EP(Gulftownと同じコア)の後期に登場した XEON で2011年1月に発売された比較的新しいCPUですが、これは既に EOLですから、製造メーカーのサポートは終了しています。

 この僅か4年でEOLを迎えたXEON X5675のマイクロコードにセキュリティーホールが見つかってもIntelはEOLを理由に対策を施したマイクロコードを公開しないかもしれませんし、MSも同様の理由でこの件に関するセキュリティーアップデートを公開しないかもしれません-たとえ可能だとしても。しかし国内のPC製造業者には瑕疵担保責任がありますので、その辺りをどう解決するのか?興味が有りますね。

 そうなると、すくなくとも2020年までセキュリティアップデートが受けられるWindows7や、2023年までセキュリティアップデートが受けられるWindows8.1を使い続けた方が得です。もしくはLinuxへ乗り換え、ライセンス条項の束縛から解放される方向へ進むべきなのかもしれません

ホントかよ!?

 しかし、TDDB問題が既に顕在化していてEOLまでの期間が早まっているのかもしれません。もしそうなら、CPUは消耗品であり3~4年(或いは微細化に伴い今後はもっと短期)で寿命を迎えるライフサイクルで購入の際に予め考えておかなければいけません。サーバーを購入して、業務アプリを製造し、テスト運用を経て本番運用稼働までに2年掛ったとすれば、翌年にはサーバ本体がEOLかもしれないのです。こんな短期サイクルではやってられませんよね・・・しかしXEONが発売から4年でEOLになるとは驚きでした。

 自作PCの長寿を目指している筆者ですが、こういった短命に終わらせる様な業界の流れを見ると悲しいですね・・・

 他の例で言えば15号機のマザーボードとして使っているTyan S2915-Eも既にEOLです。こちらは購入から3年半しか経過しておらず、未だ減価償却期間である5年が経過していませんが、それでもEOLです。

 筆者は消費者の立場ですから、修理が出来ないくらい決定的に壊れてしまうまで無料でセキュリティ関連のサポートが受けられると思いたいですし、既にMSには相応の金額を支払っていますので、私自身がEOLに成るまではセキュリティー更新だけでも継続して欲しいと思っています。

 実際、そういったサポートをしてくれるメーカーがアメリカにはいくつか有ります。例えばSnap-onという工具メーカーはLIFETIME warrantyという制度があり、直訳すると永久保証や無期限保証となります。購入した工具が壊れた場合は無期限で修理交換対応してくれます。消耗品は有料なものも有りますが、通常の工具は無料で修理又は交換してくれて、私も長年愛用しています。他の例としてAQHAという乗馬(と言いますか馬の品種管理)協会がありますが、ここは一般会員の他にライフタイムメンバーという制度があり、一度ライフタイムメンバーになると(過度な規約違反をしない限り)生涯に渡って会員としてのサービスを受ける事が出来、私もメンバーの一人です。


 こちらにはWindowsの各バージョンに付いてシステム要件と対応マザー及びサポート終了期日を調査してまとめています。

 未だ発売されてないので正式発表後でないとMSも正式回答はしてくれないかもしれませんが、MSの購入前窓口に電凸してみようと思います。->電凸してみましたら、やはり正式発表後でないと回答出来ないと言われました。Windows10のサポート期間に関する回答を聞いてからWindows8.1を購入するかWindows10を購入するかを決めたいという前提で話をしましたところ、「そういう事でしたらWindows10の発売までWindows8.1の購入を御待ち下さい」と言われました。
 
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非公開コメント

No title

普通に考えるとマザーだとBIOSが更新しない宣言のものは
アウトでしょう。

Re: No title

> 普通に考えるとマザーだとBIOSが更新しない宣言のものは
> アウトでしょう。

15号機は購入してすぐEOLでした。
それじゃあWindows10のセキュリティアップデートは受けられないのでしょうかね?

ちなみにEOLでも条件次第ですがTyanは有償修理受けてくれます。良い会社です。

No title

意訳
『Windows10発売後1年間』は無料アップグレード出来、一度アップグレードしたPCは『Windows10発売から1年以上経過』していても(リカバリーなどをして旧バージョンのWindowsに戻っている状態から)再びWindows10にアップグレードし直すことが出来る。
この権利は他のPCに引き継ぐことは出来ない。

Re: No title

匿名の方、コメント有難う御座います。

> この権利は他のPCに引き継ぐことは出来ない。

では、パーツを交換したとして、どこまでが同一PCで、どこからが他のPCに成るのでしょうね?

私は、この記事で書いています通りDSP版を多く使っています
http://dualsocketworld.blog134.fc2.com/blog-entry-318.html

これをWindows10にアップグレードした場合、同じ考え方が引き継がれるのか?それともWindows10としての新たな考え方になるのか?

DSP版の考えを引き継ぐなら、DSP版のWindows7 DVD-ROMと同時購入したパーツを搭載していれば同一PCとみなされますので、DSP版Windows7と同じであれば、マザーボードを全く別物に変更する事もライセンス的には可能です。とは言え、フロッピーI/Fを搭載したマザーボードがいつまで販売され続けるか?という不安は有りますがw

No title

>では、パーツを交換したとして、どこまでが同一PCで、どこからが他のPCに成るのでしょうね?

私に聞かれても知りません。認証要求された都度ライセンス認証センターにでも聞いてください。

今回の件は『Windows7/8.1搭載PCに(10発売後1年以内に登録すれば)10に無料でアップグレード出来る権利が付与された』というだけの話でライセンス対象が拡大されたわけではありません。

『壊れるまで』だと「修理から戻ってきたPCはサポートされないのか」等の疑問が出るので『端末が寿命を終えるまで』と表現されたのでしょう。
MB等のEOLは『製品ライフサイクル』の終了であって、『端末』の寿命とは全く関係有りません。
ただし、古いPCをWindows7にアップグレードしていた場合などでWindows10用ドライバをメーカーが提供しない場合では「寿命が尽きた端末なのでWindows10はサポートされない」と表現される可能性はあります。

蛇足ですが、『相応=釣り合いが取れている』ですから「既にMSには相応の金額を支払っていますので」と言うのでしたら、購入した時の条件のまま使用することが出来る(釣り合いの取れた条件から変更無く使用可能な)今回の件は気にする必要が無いと思います。

Re: No title

匿名の方、度々コメント有難う御座います。

> 今回の件は『Windows7/8.1搭載PCに(10発売後1年以内に登録すれば)10に無料でアップグレード出来る権利が付与された』というだけの話でライセンス対象が拡大されたわけではありません。

DSP版からのアップグレードでも、パッケージ版と同じ扱いに成るという情報もあります。
販売開始され、正式なライセンス条項の条文が提示されるまでは確定的なものではないと思いますが、例えばDPS版に必要なセット購入したパーツを組み込むという条件は、必ずしも適用されるとは限らない様です。

> ただし、古いPCをWindows7にアップグレードしていた場合などでWindows10用ドライバをメーカーが提供しない場合では「寿命が尽きた端末なのでWindows10はサポートされない」と表現される可能性はあります。

それが即ちEOLだと思うのです。

しかし、EOLであってもOS発売後にMBメーカーではなくMSが追加でチップセットドライバを公開してくれたnForce3の様なケースも有りますし、逆にi840の様にシステム要件に適合していても中途半端な対応しかされないケースも有ります。

> 蛇足ですが、『相応=釣り合いが取れている』ですから「既にMSには相応の金額を支払っていますので」と言うのでしたら、購入した時の条件のまま使用することが出来る(釣り合いの取れた条件から変更無く使用可能な)今回の件は気にする必要が無いと思います。

私が購入した数多くの(概ね15~20台ぶんくらいの)Windows7ライセンスは、2020年まで延長サポート期間です。しかし、Windows10にアップグレードした場合、いつサポート(主にセキュリティ更新)が終了するのか?というのが今回の懸案事項です。もしEOL製品がサポート終了ならWindows7のまま2020年まで使った方が延命出来るという訳です。

導入してみない事には全てのドライバやBIOSやソフト等がWindows10で正常に使えるか判りませんが、一度導入したらライセンス上はWindows7に戻れないのですから厄介です。

惜しかった

各地で問題になっているSSE2&NX&PAE問題ですが、最後のOSが7になってほしかったと思いますね。彼のパッチもWin10には対応できないか対応する気力なして゛しょうね。ところでWindown8のPenIIIやAthlonMPのデュアル構成への導入はやってみられましたか?近々やってみようと思います。

Re: 惜しかった

> 各地で問題になっているSSE2&NX&PAE問題ですが、最後のOSが7になってほしかったと思いますね。

そうですねぇ、7終了とともに440BXとかSuper7とか全滅ですね。もうLinuxしかないのか・・・
それどころかPen4も壊滅、まぁIntelとしても黒歴史として抹消したいのかもしれませんね。

> 彼のパッチもWin10には対応できないか対応する気力なして゛しょうね。

彼のパッチ!!!そんな物が有るのですか!?
誰かがWin10対応を作るかも?しれませんね。

使われなくなったPCが大量に後進国に流れ、かの地でそれを使う為に・・・とか

> ところでWindown8のPenIIIやAthlonMPのデュアル構成への導入はやってみられましたか?近々やってみようと思います。

こんな事はしてみました。
http://dualsocketworld.blog134.fc2.com/blog-entry-431.html
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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