Micron Technology MTSAM64GZ は自作向けマザーボード初のNUMAではないか!?


 冒頭に謝罪文を掲載しておきますが、この記事は15年前の話を最新記事として書いていますので御注意下さい。

 読者の方から、Micronが昔デュアルマザーを出していたと教えて頂きましてググりました所、特徴の有るチップセット名を見た瞬間に思い出しました。筆者の記憶の片隅にもSAMURAIという名のチップセットを2個搭載したマザーボードに強く惹かれた記憶が有りました、、、ん!?ノースブリッジが2個!?じゃあNUMAじゃないか!!!

そこで、時系列を辿ってみます・・・

1999年:
 ・Micron Technology MTSAM64GZ Grizzly (SAMURAI64M2ノース2基搭載)
  2基のノースブリッジそれぞれに4本のメモリスロットが接続されている為、物理構造はNUMAで間違い無い又は共有型FSBと思われますが、先程入手したPDFマニュアルにはブロックダイアグラムが掲載されていません。しかし共有型FSBとすれば4デバイスでFSBを共有する為、3デバイス(2CPU+ノース)までしか想定されていないSlot1では不安定に成るかもしれません。
  写真を見るとIO-APICが1個しか搭載されていませんが、P6バス(Pentium3世代までのFSB)はAPIC信号を流しません(NetBurstでFSBにAPICが統合されるまでは独立したAPICバスが有った)のでAPICバスはNUMA/SMPに関わらず共有型のバス形式を採用していると思います。

2000年:
 ・5月 IBM NUMA-Q 2000 ( Pentiumiii XEON でのNUMA機 ) 発売
 ・8月 ACPI Spec Rev2.0発表(x64対応及びSRAT:Static Resource Affinity Table)
  ACPI 2.0 にてNUMAをBIOSやOSで対応可能とする為の規格化が提示された。

2002年:
 ・ACPI Spec Rev2.0a発表(SRATのエラッタ修正)
  SRATの具体的な定義が行われ、実装可能なレベルの規格が完成した。

2003年:
 ・AMD Opteron(Socket 940)発売、x86/64 PC初のNUMA 最大8ノード対応
 ・Linux Kernel 2.6 にてNUMA対応

2004年:
 ・ACPI Spec Rev3.0発表(NUMA Distancing = SLIT の追加)
  NUMAノード間の距離を定義する事でアクセスレイテンシを判断可能に

2005年:
 ・AMD Dual-Core Opteron 発売、単一ノード内に複数コアを持つ複雑な構成に

2008年:
 ・Intel Nehalem-EP(Socket 1366)発売、Intel初のNUMA
  既にIntelのCPUを使ったNUMA機は存在したがIntel自身はSMPにこだわり続けた。

2009年:
 ・Windows7/Server2008R2にてNUMA対応
  NUMA用API公開、タスクマネージャにてNUMA対応
  STARTコマンドでアプリ起動する際にNUMAノードを指定可能に

 この様に、BIOSレベルでのNUMA対応が規格化されたのが2000年~2002年にかけてで、同時並行して開発されたであろうAMD Opteronが翌年登場し、同年の年末には Linux Kernel 2.6 にてOSを含めたNUMA対応が開始されました。

 つまり、SAMURAI64M2が登場した1999年当時は基本ソフト側が未だNUMAには対応していなかった事に成りますので、不均衡なメモリアクセスに対してOS側やアプリが為す術は無く、MicronがBIOSに独自のNode Interleaving を施す様な対応をしていない限りは、ソフト側から見ると不可解なメモリ速度の変動が観測されたかもしれません。逆に、MicronがBIOSやノースブリッジに独自のNode Interleaving を施していたのであれば、実質的には4ch相当のメモリ帯域を有するSMP機と等価な動作をしていた可能性もあります。実際、このページの記載によりますと、それぞれのメモリバスに対してインターリーブして高速化していると書かれています。ノース間インターコネクトの帯域とレイテンシを知りたいですね。

 Slot1のFSBを4デバイス(2CPU+2ノース)で共有する想定は無いハズです。しかし、同じP6バスでもSocket8やSlot2では5デバイス(4CPU + ノース)で共有する前提で信号安定化の為に各種対策が施されているはず・・・と考えると対策さえしていれば4デバイスは可能か・・・

SMPの場合
GrizzlyBDG-SMP.png

NUMAの場合
GrizzlyBDG-NUMA.png

 こちらの記事によりますと、後継のSAMURAI-DDRの説明ではCPU毎にメモリ帯域を確保出来ると表現されていますので、その説明ならばやはりNUMAですね。

仮にカスケード接続されていた場合・・・
GrizzlyBDG-CASCADE.png

 仮にカスケードを想定して図にしてみましたが、これではCPU毎のメモリ帯域確保は出来ませんので、これじゃないですね

 このSAMURAI-DDRを使ったリファレンスマザー欲しいですね~なんといってもAGPスロット2本搭載ですよ!?Parhelia-512AGPを2枚挿せちゃいますよ!?(64bit-PCIで更に追加出来ますよ!?)

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR