NVMeが孕む危険

 もちろん単機のSSD/HDDにも同じ事は言えるのですが、特にNVMeではRAIDによる冗長性の確保が難しい事が挙げらると思います。SSDには書き換え寿命だけでなく固体不良などもあり比較的早期に故障しデータが取り出せなくなる事もあります。

 下記の構成を考えた場合、どのパーツが故障しても交換するだけで即時復活出来ますし、データも保護出来て、しかも高速です(速度はRAIDコントローラに依存し、むしろ速度が低下する物もありますが)。これらパーツのうち最も故障率の高いSSD部分はホットスワップやホットスペアを使えば1~2台が故障しても無停止での継続利用も可能ですし、定期的にスクラブしておけば経年劣化によるビット化けやデータ落ちにも難なく対応可能です。

 マザー <=> RAIDコントローラ <=> RAID-6(SSD)

 しかし、下記の構成を考えた場合はNVMeがクリティカルな状態であり、バックアップやソフトRAID等のソフト的な仕組み無しにはデータの保護が出来ませんし、ホットスワップは困難です(PCIeをホットスワップする仕組みは実在する様ですが、自作では見た事がありません、SuperMicroからこんな製品も出ていますが、ホットスワップにどう対応するのか不明です)。

 マザー <=> NVMe(SSD)

 もちろん、落雷直撃や大津波被害に遭えばデータの冗長性もへったくれも無い訳で、その場合も含めて考えるならば遠隔地(つまりリモート)との定期的なシンクロや退避しか手段は有りませんが、そういった壊滅的・破壊的な出来事ではなく、より日常的かつ発生率が高く回避不能なSSD寿命・故障に対する冗長性確保という点でNVMeには何らかの対策が必要だと思うのです。

 他に考えられる共通項としては、人為的なミスや悪意による改竄や削除への対策ですが、これはもうバックアップ以外に無いでしょうね。
 筆者は以前リカバリージニアスという製品(再起動するとデータが全て元通りになるネカフェ向けのローレベル保護ソフト)をシステム領域に利用し2重のレイヤー構造にして人為的ミスへの対策をしていましたが、これはRAIDに対応出来ないのでやむなく継続利用を断念した経緯があります。ですが、類似の仕組みでRAID対応したものが有れば使いたいですね。

 とは言え、NVDIMMの登場を目前にした今、NVMeはRAIDコントローラ向けにホストI/Fプロトコルとして流用する以外には価値が無い様にも思えるのです。もちろん、故障したらデータも消失してOKな用途では1~2年ほど活躍の場があると思いますが、NVDIMMが普及するまでの一過性の記憶媒体になってしまうという気がしています。もっともIT業界はそんな物ばかりなので、逆に10年以上互換性を維持したまま高速化し続けているArecaの様な超高速RAID6コントローラが逆に奇異なのかもしれませんが・・・
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> その点を踏まえるとArecaは、確かに珍しい存在です。
> 何れ機会があれば、Adaptecから乗り換えて比較して見たいものです。

Adaptecは初期の頃にUltraWide-SCSIコントローラにお世話に成り、CD-RやMITUMIの5連装CD-Rドライブで御世話に成りましたが、その後に登場したPromiseのIDE-RAIDカードが安くて速いという事でAdaptecの一般向け市場を根こそぎさらっていった頃に私もPromiseに浮気し、次いで3Ware、その次にLSI-Logicを経てArecaに辿り着いた経緯があります。

他にもRaidCoreやHighPointやSiliconImageやオンボードRAIDなど色々と試した結果、Arecaに勝るものは無いという結論に達しています。

Arecaの悪い面を挙げておきますと、
起動に若干時間が掛り30秒前後待たされます。理由はRAIDカード上のキャッシュメモリチェック等をしている為です。
私は起動時にマザーボード側のメインメモリのチェックを行う設定もしているので、それと同時並行でArecaのRAID内部も初期化されるので実質的な待ち時間は5秒くらいで済みます。
マザーボードとの相性問題が以前は結構有りましたが、概ねマザー側のBIOSに問題がありBIOS更新で解消する事が殆どでした。最近のマザーではそういった問題には直面していません。
ファンレス品は別途ファンを設置して冷却する必要が有りますが、オンボードファンの故障を想定した場合はメンテナンス性の高い交換可能なファンや二重化したファンで冷却する方が良いと思います。
あと起動時やアレイが故障した際に甲高いBEEP音が鳴りますがBIOS設定では音を消せない為、私はスピーカを半田コテで取り外して使っています。
こういった事はサーバ用として考えると全く悪い面ではなく、むしろ必要な事だったりするのですが、個人用ワークステーションでの利用には、ちょっと向かないと思う人も居ると思います。
RAIDの設定は2段階(ハード構成の設定後に、論理パーティションを作成)で行う為、最初は戸惑うかもしれません。
全自動設定もありますが、使った事が無いので全自動設定の事は判りません。

なにより、私の所有する自作機のほとんど全てでArecaが使えて、その全てでアレイ単位での移植が簡単に出来るので非常に便利ですし、爆速かつ堅牢で、他に選択筋は無いとさえ思えます。

NVDIMMへのOSインストールが出来る様になったら、またちょっと違ってくるかもしれませんが、Arecaに関してだけは、もしかしたら生涯使い続ける事に成るかもしれません。
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR