ブラウザベンチ ( HTML5 + JavaScript ) を試す

追記:
 EdgeとCyberfoxを追加計測しました。
 Edgeは幾つかの環境下でBSODを誘発しますので御注意下さい。


結論:(2016年1月現在)
 ブラウザの性能は Chrome 又は Opera が最善です。
 次いでFirefoxとそのクローンが良好です。
 EdgeはBSODしますので利用すべきではありません。
 IEは最も遅く、しかも正常に機能しない事があります。
 ※:ChromeはEdge同様に個人情報を収集していますので御注意下さい。

今月のブログアクセス状況@1月1日~23日:
 FC2のアクセスログからの統計ですがEdgeは?恐らくChromeを擬態しているのでChromeに含まれている可能性があります。
 ChromeはEdge同様に個人情報を収集していますので御注意下さい。
BSAMB1.png
 その他の内訳:
  SRWare Iron 10回
  SeaMonkey 2回
  Chromiumクローン 2回
  Mozilla 1回

経緯:
 最近、複数の方から Windows 10 で IE の更新後に Yahooメール が参照し辛い状況に成ったという話を聞きました。筆者もWindows7ではありますがIEでYahooメールが参照し辛い事があり、時々正常に機能しない事があります。いくつかブラウザベンチマークを試したところJetStream(Apple製 JavaScriptベンチ)では、最後に結果の値を表示する所でIE11のみ正常に動作しません(大きな文字で計測値が表示されない)でしたし、Peacekeeper(Futuremark製 HTML5ベンチ)ではIE11のみ機能しないシーンが多数有りました。計測値も他のブラウザと比較して2~3倍遅いケースが多々あります。

 そこで、筆者が以前から利用している4種のブラウザ ( Crome / Firefox / IE / Opera ←アルファベット順に記載 ) を利用して

 ブラウザベンチ × ブラウザ × CPU/GPU アーキテクチャ

 の組み合わせでベンチマークを試して定量的側面から傾向などを比較してみようと思います。出来れば公正な視点で定性的(つまり安定感など)も比較できると良いのですが、安定感を語ると、どうしても個人の趣向が反映されてしまいますね・・・他にも正確な再現性(JavaScriptやHTML5の標準規格に対する正確な再現性)を測定出来る物が有ると良いのですが、そういった物が見当たりません。とりあえず、今回はベンチマークで比較します。

ベンチマーク・レギュレーション

前提条件:
 1:予め、キャッシュを全削除しておく。
 2: 1920 × 1200 @60Hz 画面にて最大表示で計測(ARM機は例外)。
 3:測定中のブラウザ以外は起動しない。
 4:初回実行結果を採用(JIT込みの測定)
 5:JavaScript高負荷検知機能はキャンセルしておく
 6:GPUは普段通りダウンクロック(概ね500MHz)のまま計測

動作環境:
 OS:Windows7 64Bit SP1
  ※ARM機はAndroid
  ※Edgeの計測のみWindows10Pro 64Bitで実行

ベンチマークサイト:(アルファベット順)
 HTML5 Webベンチ : とむころり氏(個人)製作、今回は2D描画のみ実行
 JetStream :Apple製 JavaScriptベンチマーク
 Kraken :Mozilla(Firefox)製 JavaScriptベンチマーク
 Octane :Google製 JavaScriptベンチマーク
 Peacekeeper :Futuremark製 HTML5ベンチマーク
 WebVizBench :Microsoft(KEXP)製 HTML5ベンチマーク

ブラウザ:(アルファベット順)
 Chrome 47.0 (47.0.2526.106m)
 Cyberfox 43.0.2 ←追加(Intel最適化版とAMD最適化版)
 Edge 20 (20.10240.16384.0) ←追加
 Firefox 43.0 (43.0.1 or 43.0.2)
 InternetExplorer 11.0 (11.0.9600.18124)
 Opera 34.0 (34.0.2036.39 or 41)
 ブラウザ(Android標準ブラウザ:バージョン不明)
 ※:Edgeは個人情報を吸われ企業広告と政治プロパガンダが所狭しと表示されるので筆者は常用しません。
 ※:Lunascapeその他のマイナーブラウザはレギュレーションに含めません

機種:(アルファベット順)
 AMD機
  15号機①:AMD K8 4C@2.8GHz + GeForce 9800GTX+
  15号機②AMD K10 8C@2.8GHz + GeForce GTX285
  19号機①AMD K10 12C@2.8GHz + Radeon HD6970
  19号機②Bulldozer 8M/16C@2.8GHz + Radeon HD6970
  20号機①Piledriver 16M/16C@2.8GHz + Radeon HD7970
  
 ARM機
  メーカー製:Qualcomm Snapdragon 800 2.3GHz 4Core

 Intel機
  10号機①:NetBurst 4C/4T@3GHz + Radeon HD4890
  12号機②:CoreMA 8C@3GHz + Radeon HD5870
  13号機①Westmare-EP 12C/12T@3GHz + GeForce GTX580
  17号機①SandyBridge-EP 16C/16T@3GHz + GeForce GT730
  17号機②SandyBridge-EP 16C/16T@3GHz + GeForce GTX780ti

 VIA機
  16号機②:Isaiah 2C@1.4GHz + Integrated S3 Chrome 9HD (DX9)
  16号機③:Isaiah II 4C@2GHz + Integrated S3 Chrome 640 (DX11)


結果:
 Chromeが最も安定して高速で、僅差でOperaが似た傾向です。両者はレンダリングエンジンに同じBlinkを利用している為、似た傾向に成るのは当然かもしれません。FirefoxはレンダリングエンジンにGeckoを採用していますがベンチ結果を見るに少し癖があります。ベンチとは直接関係無い部分ですが、他のブラウザでは表示されるTwitterやFacebookのアイコンがFirefoxでは表示されない特徴があります。EdgeはFirefoxよりも更に癖がありJavaScriptは高速なのですがHTML5の描画は逆に低速で、HTML5描画ベンチの最中に必ずBSODが発生するケースが3項目あり、それ以外のケースでも時々BSODするので未だ不安定ですし致命的です。EdgeはBSODしますのでRing0で動作する特殊なローレベルAPIを使用して他のブラウザとの差別化をしていると思われるのですが、恐らくその影響でDirectX 11アクセラレーションを利用した場合に特定ファンクションでBSODするのではないか?と推測しています(確証はありません)。IE11は自社製Trident がレンダリングエンジンですが自社製ベンチマーク以外は悲惨な結果でした。

ブラウザ性能ランキング:
BBResult7.png
 上のグラフは、平均値を100とした場合の相対値を積み上げた(JavaScriptを3種、HTML5描画を3種、計6種のベンチ合計600平均)結果です。EdgeでBSODするケースを推測値で埋めてもCyberfox/Firefoxより低い結果でした。

機種別ランキング:
BBMResult7.png
スマホは解像度が低いので、描画系のスコアが有利ですが、それでも総合では最下位です。つまりスマホで十分な使い方であれば10号機や16号機でも問題無く常用出来る訳です(が、実際にはsvchostが邪魔をして使い辛い事が時々あります)。

GPU性能による差:
 GPUの機能による差(DirectXへの対応状況や動画支援などによる差)は有る様ですが、性能による差は無い様です。つまり同世代のGPUであれば同等の結果に成るのでは?と思われます。具体的には17号機でGTX780ti(GK110)ケプラーハイエンドとGT730(GK208)ケプラーローエンドで比較して全く差が無いばかりか誤差程度の差でGT730の方が僅かに高速でした。


以下は、個々のベンチマークの詳細です。
平均値をとり、成績順に並べています。

HTML5 Webベンチ : とむころり氏(個人)製作、今回は2D描画のみ実行
HTML52DBenchResult7.png
 CyberfoxのAMD最適化による効果と思われる伸びが15号機で観測されました。
 他に、WestmareとHarpertownの結果からChromeとOperaに注目すると、同じレンダリングエンジンを採用していても結果が相互に逆転している事が判りますので傾向からの推測としてOperaはRadeon向けの描画チューニングが施されているのかもしれません(もしくはChromeがGeForce向けにチューニングされているか?)。EdgeとIEはDirectX 11の特定機能が利用出来る場合のみ高速化する仕組みかもしれません(或いは、発売から5年以上経過した機種の性能を意図的に下げている可能性も・・・グラフを見て判る通り不自然な性能格差があります)。

JetStream :Apple製 JavaScriptベンチマーク
JetStreamResult7.png
 JetStreamというかJavaScriptエンジンは、たぶんIntelのCPU向けにチューニングされていると思われますが、ネトバは完全に無視されていますね。JetStreamはApple製のベンチマークですからIntel Macに最適化されたSafariのWebKitに合わせてチューニングされていると思われ、WebKitからフォークしたBlinkを搭載するChromeやOperaの成績が良いのもうなずけます。
 このベンチマークのみEdgeが他より良好な結果ですから、恐らくEdgeはSafariと同じJavaScriptCore(LGPL)をベースに(もしくは参考にして)開発されたのではないか?と思われます。

Kraken :Mozilla(Firefox)製 JavaScriptベンチマーク
KrakenResultP7.png
 KrakenもJetStreamと似た傾向ですがEdgeとFirefoxの順位が逆転しています。他のグラフと見た目を統一する目的で平均値に対する%で表現しています(例えば値が250の場合は平均より2.5倍高速です)。下に小さく表示してあるグラフは計測値をそのままグラフ化したものです。
KrakenResult7.png

Octane :Google製 JavaScriptベンチマーク
OctaneResult7.png
 OctaneではKrakenと比べてChromeとFirefoxの順位が逆転していますが、ベンチマークの製造元を見れば納得です。

Peacekeeper:Futuremark製 HTML5ベンチマーク
PeacekeeperResult7.png
 PeacekeeperはFirefoxのグラフが波うってますね。IEも若干。
 Edgeは17号機と18号機でBSODが発生して最後まで実行出来ませんでした。数回試しましたが毎回同じシーンでBSODします。

WebVizBench :Microsoft(KEXP)製 HTML5ベンチマーク
WebVizBenchResult7-2.png
 WebVizはMS謹製なのでIEやEdgeが強いのは当然なんですが、IEやEdgeよりもFirefoxの結果が少し良いのですよね・・・それと16号機②(VIA Chromde9HD)の結果が予想以上に高いのはベンチプログラム側の測定ミス(もしくはChrome9HDがフレームを間引き描画しているのかも?)と思われ、成績は良くても描画はカクカクして遅いですしIE11ではDirect3D由来のエラーで中断してしまいます。
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No title

firefoxに移る踏ん切りがつきましたわ。

Re: No title

> firefoxに移る踏ん切りがつきましたわ。

私は、複数入れて使い辛く成ったら切り替えてますが、以前からデフォルトはFireFoxです。

ベンチした結果は追々掲載しますが、IEで問題が起きた時はキャッシュを削除すると改善する事が多いです。
傾向としてはIEが一番遅く不安定ですが、MS製と言えるWebVizBenchはIEの成績が良いです。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> エンジン部分の統一や互換性をどうするか等で開発側も悩ませているようです。

そうですね。
クラウド鯖を作ってる人達の悩みの種でしょう。
テストをどのブラウザで行い、特定ブラウザで問題が起きたらバグとして修正するか仕様とするか、IT技術者を悩ませるネタです。

> これからEdgeも注視する必要があるでしょう。

鯖アプリを作る場合は、そうですね・・・
仕方ない半面、非対応にしたい気持ちも

ところで

firefoxのソースをカスタムしたcyberfoxなら
64ビット対応で、intelとamdの命令に最適化したのがあるみたいです。

Re: ところで

> firefoxのソースをカスタムしたcyberfoxなら
> 64ビット対応で、intelとamdの命令に最適化したのがあるみたいです。

そうなんですよ、ちょうど昨日、Edgeで計測後にWindows7に戻してからインストールして試していたので、グラフを更新しておきました。

数ヶ所、明らかにCyberfoxの最適化の効果と思われるものがありましたが、総合ではFirefoxの方が良い結果です(と言っても誤差程度の差ですが)

JetStreamはベンチマーク自体が自動で3回繰り返して結果を出す仕組みですが、他のベンチも測定誤差が有りますので3回計測して平均を採用した方が良かったかもしれないです。
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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