XeonScalable と EPYC / Threadripper

->デュアルソケット・ザ・ワールドの目次は こちら へ。
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XEON GOLD 6154 にWS用途で対抗出来そうなAMDのラインナップは今のところ Ryzen Threadripper 1950X しかなく、EPYC ブランドでは未だ低クロック品しか登場していません。 いつもの事ではありますが・・・

XEON GOLD 6154  200W 18C/36T 3.0GHz/TB3.7GHz/TB-ALL3.7GHz(AVX低速)
Threadripper 1950X 180W 16C/32T 3.4GHz/PB4.0GHz/PB-ALL 不明 (AVX等速)
EPYC 7351     170W 16C/32T 2.4GHz/PB2.9GHz/PB-ALL2.9GHz(AVX等速)
EPYC 7601     180W 32C/64T 2.2GHz/PB3.2GHz/PB-ALL2.7GHz(AVX等速)

ですが、Threadripper はシングルソケットにしか対応していないので、デュアルソケット専門の筆者には縁が無いのです。
i9 7980XE はAVX-512のFMAユニット数が1かもしれません(現時点では未公開)。

Threadripperのハイエンドは16コアかつメモリ4チャネルでEPYCの半分しかなく、かつEPYCの16コア品と比較してもTDPが一緒にも関わらずクロックが非常に高い為、EPYCがダイ4個のMCMであるのに対しThreadripperはダイが2個なのだろうと適当に予想していましたが殻割りの結果を見るとEPYCと基本的には同じ物をベースにコアやメモリチャネルなどを半分Disableしているだけと判ります。つまり技術的には Threadripper と同等仕様のEPYCの製造が普通に出来る事を示している訳ですが現時点のEPYCラインナップには未だ高クロック品が無いという事です。なぜこうなっているかは謎ですがメモリコントローラが未だ改善の余地ありなのかもしれません(つまり8チャネルと4チャネルでTDPに大きな差が出る=コアクロックに影響する程にメモコンが電力喰い)。

XEON Scalable (Skylake-SP) は、 LCC / HCC / XCC の3タイプのダイが有りますが、XCCはMP向けの低クロック多コアのサーバ専用品と私は捉えていますので必然的に HCC のハイエンドがWS用途のダイだと思います。その為にネーミングがMCCではなくHCCであって、鯖用がXCCになっているのでは?と。加えて上述の通りDDR4のメモコンが電力喰いの為にIntelは8チャネルではなく6チャネルでバランスをとった可能性もありそうです・・・


CoreMA以降、歴代XEONの10年史からWS向けCPUを振り返ってみますと・・・

Prestonia   1C/ 2T 85W 3.0GHz 2003/Q1  6GF64 SSE2 / SMT
Nocona    1C/ 2T 103W 3.6GHz 2003/Q1  7GF64 SSE3 / 64Bit
Paxville    2C/ 4T 135W 2.8GHz 2005/Q4 11GF64
Woodcrest.   2C/ 2T 80W 3.0GHz 2006/Q2 24GF64*
Harpertown  4C/ 4T 150W 3.4GHz 2008/Q3 54GF64 SSE4.1
Nehalem-EP  4C/ 8T 130W 3.3GHz 2009/Q3 50GF64 NUMA / SMT
Westmare-EP  6C/12T 130W 3.4GHz 2011/Q1 82GF64
SandyBridge-EP 8C/16T 150W 3.1GHz 2012/Q2 198GF64 AVX
IvyBridge-EP  10C/20T 130W 3.0GHz 2013/Q3 240GF64
Haswell-EP   10C/20T 160W 3.1GHz 2014/Q3 496GF64 AVX2 / FMA3
Broadwell-EP  12C/24T 160W 3.0GHz 2016/Q1 576GF64
Skylake-SP   18C/36T 200W 3.0GHz 2017/Q3 1.27TF64 AVX512
※GF64 = GFLOPS@FP64

この様にIvyBridge-EPまでは順調に世代毎/1年毎に3GHz超のWSで使えるモデルが2コアづつ増えていましたが、2013年から2017年までの4年間はAVX2が追加された事くらいしか伸びが無く、、、しかし2017年のSkylake-SPで突如、増加ペースが復活(つまり1年で2コア増=4年×2コア=8コアがIvy世代から比較して増)した事になり、これはIntelが4年間出来る事をしていなかった=AMDに4年間対抗する必要が全く無かった、という事になり、やはりAMDの果たす役割は大きいです。この4年間はOpteronの新しいモデルが登場しなかった期間と合致しています。2014年のWarsawはAbuDhabiのリネーム品でワットパフォーマンス最適化モデルです。

参考までにK8以降、歴代Opteronの10年史からWS向けのリスト
Hammer  1C/ 1T 89W 2.2GHz 2003/Q4  4GF64 SSE2 / NUMA / 64Bit
Troy    1C/ 1T 93W 3.0GHz 2005/Q3  6GF64 SSE3
Italy    2C/ 2T 95W 2.8GHz 2007/Q1 11GF64*
Shanghai   4C/ 4T 115W 2.9GHz 2009/Q1 46GF64 SSE4a
Istanbul   6C/ 6T 137W 2.8GHz 2009/Q3 67GF64
Valencia  4M/ 8T 95W 3.0GHz 2011/Q4 96GF64 AVX / XOP / FMA4
AbuDhabi  8M/16T 140W 2.8GHz 2012/Q4 179GF64 FMA3
 --空白の5年--
SnowyOwl 16C/32T 180W 3.4GHz 2017/Q3 870GF64 AVX2 / SMT
Naples  32C/64T 180W 2.2GHz 2017/Q3 1.13TF64
※GF64 = GFLOPS@FP64

EPYCが電力喰いと言われる誤解の元になったのではないかと思うSupermicro H11DSU-iN(筆者の推測で書いていますのでハズレかもしれませんが御了承下さい)、EPYCは確かに電力喰いですが同世代のXEONよりTDPは20W低いのですし前世代のXEONと同程度の発熱ですから、あまり大袈裟に考え過ぎるのはどうかと・・・但し、それとは別にレギュレータの性能問題があります。
無題
この板の中央右側にCPU用の白い8pin電源コネクタらしきものが4個付いていますので、これを見たショップ店員が電力喰いだと勘違いしたのではないでしょうか?というあっけないオチの様な気がしているのですが、この白い8ピンコネクタは、このマザーボードではCPU用ではなくバックプレーン用の5V/12V専用コネクタです(マニュアルにそう書いてある)。

そもそもCPU用の8pinは規格上480Wまで耐えられる構造ですが、EPYCはTDP180Wなので 8pin 12V が4本必要になる事は無いと思うのです。

マニュアルによると、電源は、その上にある黒い細長い2個のコネクタで、これが専用リタンダント電源に直結され、白い8Pinコネクタは専用リタンダント電源からマザーボードに供給された5Vと12Vをバックプレーン(つまりSAS等のストレージ電源)専用に供給する為に用意されている特殊なコネクタです。誤解する様な設計はよくないですね・・・同様にGPU用の8pinらしき黒いコネクタが3個ありますが、こちらもマニュアルによると入力ではなくGPUへ接続する為の出力の様です。こちらのXEONマザーも同様の形状と構造なので、この手の品は共通なのかもしれません。

 
  
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Re: No title

> 771世代ぶりにシングルプロセッサとデュアルプロセッサの形状が
> 別物にになりましたね。

たぶん Threadripper 対策だと思いますが LGA3647だとITXマザーに乗らないとか、そういった理由でLGA2066を作ったのでは?
逆に言えば Threadripper はSoCなのでITXマザーが実現可ですが、LGA3647は別途チップセットが必須なので、どう配置してもITXには乗りません。
ワークステーション用にはLGA3647のシングル板も登場すると思いますので無くなった訳ではなくLGA771の時とは少し事情が異なると思います。

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Re: No title

> http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1075501.html

こちらの記事でもThreadripperは2ダイと書いてありますが、殻割りの結果から4ダイである事は動かし様のない事実ですね。

> Linuxの一部環境によっては、エラー発生が起きる問題があり

B2ステップで改修されるエラッタの様ですね。
昨年はSkylakeで同様の問題が発生しました。

以前は鯖向けに最新CPUが出た後に一般向けという順番でしたが、それが逆転したのは、こういったレアケースで発生するエラッタを出し切るまでは鯖向けのCPUを流通させない様に両社とも方針を変えたのかもしれませんね。
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて20台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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