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ZEN2 の衝撃

ZEN2 世代のEPYCに付いては昨年11月に発表されている為、既に情報は概ね出揃っていますので、DualSocketでの構成に付いて整理してみました。

ZEN2.png

この構造のキモになるのは 14nm I/O Bridge 部分で、これが Skylake-X/SP で言うところのメッシュ構造に相当する部分を担い、スパコンでいうクロスバースイッチ相当の機能を実現する部分になるのでしょうね。CPUダイとは分離されていますから、この部分だけチューニングした世代が出現する可能性があるかもしれません。NUMAになる直前のIntel製MPチップセット(7300 Clarksboro の様な物)をスケールアップしたノースブリッジ相当の機能とも言えます。

8コアのダイを8個搭載、個々のコアには 256bit FMA を2基搭載、動作クロック据え置きもしくはコア数を削ってクロック向上とすると、下記の様に理論値での性能が簡単に割り出せます。
8-Core × 8-Die × 256bit-FMA × (1-ADD + 1-MUL) × 2基 ÷ FP64 × 2.7GHz × 2-Socket = 5529.6 GFLOPS-FP64 = 5.5 TFLOPS-FP64 となりますね。単精度(FP32)なら 11TFLOPS です。仮にXeon W-3175XがDualSocket対応だったとしても上回る性能です(実際にはXeon W-3175Xはシングルソケット限定仕様です)。

この演算性能は Tesla V100 や PEZY-SC Quad に迫りますが、GPGPUではなくx64ネイティブCPUで実現するところが衝撃的ですし、動作クロックによっては逆転する可能性もあります。次の世代はAVX-512に追従して性能が倍化するかもしれません。

筆者的な問題は、Rome世代以降のDualSocketフルスペックマザーは面積的にE-ATX 或いは SSI-EEB フォームファクタに収めるとPCIeスロットがせいぜい2スロットくらいしか収まらない事です。

例えば、21号機のマザーボード Supermicr H11DSiを見ますと下の写真の通り(8チャネルのメモリソケットとCPUソケット)×2で基板面積の6割程度を占めていますので、これが16チャネルのフルスペックにメモリが倍増した場合、CPUソケットとメモリソケットで基板面積の8割程度を占有すると思われ、PCIeスロットを設置するスペースが非常に限られてしまいます。ワークステーション化できる様な基板にすると仮定するならDRG-Q(現行世代で言えばX11DPG-QTX11DPX-T、SuperMicro以外でも Tyan S7105ADVANTECH ASMB-975 が概ね同サイズかつ同じ穴の位置で既成事実的に規格化している)サイズに拡張しないとですね。。。右側(小さな画面で見ている場合は下側)の画像は合成ですしVRMの冷却を考慮せずに切り貼りした画像なので実際はあと1スロットぶん削られる可能性が高いかと。
H11DSiNT.jpg=>Zen2DualEATX.jpg

Rome世代まではNaplesとソケット互換らしいので21号機には乗ると思いますが、E-ATXでの自作は、これが最後の世代になるのでしょうね。HBM化したらまた違う状況になるとは思いますが。

ところで、この世代で 256 Thread に達しますので、Windows 7 / 8 / 10 の Pro / Enterprise で認識できる上限に達します(Windows 10 Pro/Enterprise は 512 Thread かもしれない=システム要件に明記されていないが同世代のサーバが最大512である為)。その意味でも、この世代はデュアルソケット最後の世代になる可能性があります。
 
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No title

GPUを3台詰めるDPマシンとなると、ここでも触れたことがあるHPTXとかになっていくんでしょうかね。CoolermaserのCOSMONとか、CORSAIR Obsidian Series 900Dのようなバカでかいケースになるんでしょうか。とりわけこれらのケースは通常のケースと違ってIOバックパネル上部にも余裕があるので、上方面に延長するマザーが出てきても対応できますしね。
問題はケースがでかすぎるのでラックマウント出来ないので、疎結合でのクラスタを構築が出来ないという事でしょう。でもそれに関しても回答が出ていて、単体だと横幅が広くなりますが、HPやDELLのWSのように側面に電源を搭載するという方法があると思われます。

ところで歴史は繰り返すと言いますが、XEON603/604やOpteron2XX世代でWSでは一般的になったEATXマザーに対して、ATXではPCIやPCIe数を犠牲にしながらATXに収めたDPのWSマザー(最低でもサウンドチップは搭載している)が、IwiLLのDN800-SLIをはじめに2011V3世代まで残っていた事を考えると、EATXでのDPはPCIe数を犠牲にしながらも、次の規格が確定するまで残ると思います

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Re: No title

> とりわけこれらのケースは通常のケースと違ってIOバックパネル上部にも余裕がある

そのタイプは Supermicro の EE-ATX が有ります。とは言え EE-ATX は Supermicro 自身が今世代からは作っていないのですが。
http://dualsocketworld.blog134.fc2.com/blog-entry-451.html

具体的な板の例として
https://www.supermicro.com/products/motherboard/Xeon/C600/X10DRi-LN4_.cfm
https://www.supermicro.com/products/motherboard/Xeon/C600/X9DRE-TF_.cfm
の様にメモリスロットが多いタイプですから、確かにこの形状で作られるかもしれませんね。

TYAN S8232 の様に EE-ATX より更に上に長い板もありますが、これを入れられるのは専用ケースか昔のフルタワーを改造でもしないとですね。

> 単体だと横幅が広くなりますが、HPやDELLのWSのように側面に電源を搭載するという方法があると思われます。

水冷化も考えると側面スペースは欲しいですね。

> ATXに収めたDPのWSマザー

現行世代にもありますね、メモリチャネル数が削られTDP上限も制限されています。
https://www.supermicro.com/products/motherboard/Xeon/C620/X11DPL-i.cfm
https://www.asus.com/jp/Commercial-Servers-Workstations/Z11PA-D8/
https://www.advantech.co.jp/products/serverboard/asmb-825/mod_0313d9e0-3bd1-45c2-bd49-d8cb63944226

Re: No title

> こちらとしては、いよいよWindows10に移行する必要性に迫られ

その場合 LTSC 2019 しかないと筆者自身は考えていますが、その前に動作要件を再確認してみますと、

https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/system-requirements.html

AMD製でも HD7000 世代(つまりGCN世代)以降には対応している様です。といいますかMacProにはAMD製のRadeonが搭載されてますから必然かもしれません。

安易にショップ店員の話を信用しすぎると買わなくてよいものを買ってしまうかもしれませんので、お気をつけください。

Re: No title

> ATXと言いながら実際は
> メモリ・CPU・複数GPUを乗せるためにCEBフォームに
> 近づくだろうとみています。

これはその通りで、ASUSなどはATXといいながらCEBって事は多々あります

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Re: No title

> 30日毎にライセンス認証する有り難くない
> AdobeやGlassValley

クリーンルーム化できないですよね。

> 魂を売り渡し屈した今、これからより暗黙の監視社会が
> 深まり一段と完成していくでしょう。

ですね。

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Re: No title

> あと10年ぐらいで多くの64bitCPUの論理アドレス空間は

現時点でテラバイト単位のアドレス空間が既にありますが、個人用途で10年後にペタバイトが必要になるかといえば、不揮発RAMがメインメモリとストレージを兼ねる構造になれば十分有り得ると思います。しかし、それでも64bitで足ります。

メインメモリとストレージをフラットに扱えるOSを考えるのが先かと。
プロフィール

DualSocketTheWorld

Author:DualSocketTheWorld
自作を始めて二十数台目くらいになりますが、最初からデュアルソケット限定(始めた当時はデュアルスロット)で自作しており、近年になってAMD K6を試したくなりSocket7でK6-2+のシングル構成で組んだのがシングル初です(以降、Bull/nano/Ryzenと数台仮組レベルで組んでいます)。

シングルマザー(含:シングルソケットマルチコア)や4ソケット以上の自作は基本的にしませんし、メーカー製PCの改造も基本的にはしません(ノートPCのSSD化くらいはしますが・・・)

基本路線はワークステーションと呼ばれる分野での自作で、OSもWindows系であればProfesionalが主な対象に成ります。

ゲーマーの様なOverClockは行わず、WS路線としてハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせで定格或いはDownClockで発熱を抑えつつ、その時のアーキテクチャに置いて爆速かつ静音を目指し、30年以上の長期に渡り稼動状態をキープする事を目指します。

※基本的にリンクフリーです。どこでも自由にどうぞ。

※画像は時々変ります。

※お決まりの文章ですが、改造は個人の責任で行ってください。ここに記載された情報は間違いを含んでいる可能性が有り、それを元に製作や改造などをして失敗しても筆者は一切責任持てませんので悪しからず。

筆者略歴:
小学生時代にゴミ捨て場で拾ったジャンクテレビ数台を分解して部品を取り出し真空管アンプを自作、中学生時代にPC8801mkⅡsrでZ80アセンブラを始める。社会人になって初のプログラムは弾道計算、後に医療系・金融系プログラマ~SEを経て100~200人規模プロジェクトのジェネラルマネジャを数年経験、独立して起業。現在は不動産所得で半引退生活。
(人物特定を避ける目的で一部経歴を変更しています)

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